アスリート、指導者、保護者、チームスタッフ、フロント、スポーツ協会の方々、全ての方の「スポーツ界を良くしたい」という気持ちに寄り添い、サポートします。
スポーツ法務以外の法律相談をご希望の方は、虎ノ門法律経済事務所市原支店のHPからご連絡下さい。
私が弁護士になる直前の2012年12月、大阪でバスケットボール部のキャプテンをしていた高校生が顧問からの度重なる暴力暴言を苦に自殺しました。事件の詳しい経緯は、島沢優子さんの「桜宮高校バスケット部体罰事件の真実」という本に書かれています。
この本を読み終えたとき、私は亡くなったキャプテンのことが自分のことのように感じました。というのも、私は高校で吹奏楽部で活動していたのですが、3年生で部長になり、当時の顧問の先生から熱量と勢いだけの、それはもう厳しい指導を受けていました。何をしていいかわからず、精神的にも限界を超え、何度部活を辞めようと思ったか分かりません。実際、学校に通えなくなった時期もあり、「人知れず消えてしまいたい」と考えたこともありました。幸い、最悪の決断をすることなく、今日こうして生きていますが、冒頭の事件を通して、「不適切な指導で子供たちが傷つくような事件は絶対に起こしてはならない」と強く感じました。
この事件をうけて、スポーツ界では暴力根絶宣言が発表されましたが、未だにスポーツ界の暴力・暴言・ハラスメントは根深い問題として残っています。
現在も、スポーツハラスメント(安全・安心にスポーツを楽しむことを害する行為)の根絶を目指して、活動は続いています(NO!スポハラ)。
指導方法が問題であるという論調は、常に、指導者=加害者、選手や生徒=被害者という構図があるような印象を持ちやすいですが、実は、多くの指導者が「どうやって指導したら良いのか」という疑問を抱えながら日々過ごしていることも事実です。
私が高校生の頃に吹奏楽部の顧問をしていた先生は、大学を卒業して間もない方で、自分の中のエネルギーや情熱をどのように使えばよかったのか知らなかったんだろうと思います。私も、「厳しい指導を受けて育った」という経験しか持っていなかったので、同じ疑問を抱えていましたが、2019年にコーチングを学んだことで、この疑問の答えを見つけることができました。
私は、厳しい指導をする先生方を糾弾したり詰問するつもりは、全くありません。先生方も、悩んでおり、「学ぶ機会がなかった」あるいは、「厳しい指導が正しい指導という価値観の中で今まで過ごしてきた」結果の被害者と捉えています。
このような考え方のもと、現在は、選手・指導者という立場を問わず、弁護士として法律面からのサポートと、コーチングの普及という面で、スポーツ界の暴力・暴言・ハラスメントの根絶に力を入れてます。
近年は、様々なスポーツでプロ化の動きが進んでいます。他方で、一部のメジャーな競技や著名な選手を除いて、オリンピック代表クラスの選手でも活動資金の確保に苦慮しています。
また、アスリートの競技人生は、20歳代で引退することも珍しくありません。そして、引退後の人生設計は選手に委ねられています。
実際に、海外では多くのトップアスリートが引退後に破産をしたり、精神的に辛い経験に悩まされるといった調査結果も公表されています。
アスリートの方々が、引退後も自分らしく生きられるよう人生全体を視野に入れたサポートをしています。
スポーツには様々な魅力がありますが、クリーンであること、フェアであることは大事な要素です。これは、競技や試合だけでなく、チームや競技団体の運営面にもあてはまります。金銭を巡る不祥事や、派閥争いのようなニュースが流れれば、そのスポーツ自体のイメージも悪化してしまいます。
スポーツ界では、2019年にスポーツ庁がガバナンスコードを策定し、中央競技団体(NF)だけでなく、地方の競技団体(PF)にも、適切な組織運営が求められています。
クリーンなスポーツ界の実現に向けて、チームや競技団体の運営面のサポートもしています。