3月も残すところ一日になったが,熊本の桜開花宣言はまだ聞こえてこない.昨年は4月に大地震を経験し,花の時期に花を愛でる気持ちになれなかった.毎年,花は種から育てることをモットーとしているが,昨年は前年に落ちた種から自然に生えてくる花を楽しむ程度であった.そのまま花の季節が終わるかと思っていたら,秋10月になって,夏場害虫に痛めつけられていた西洋朝顔(ヘブンリーブルー)が息を吹き返し,12月中旬まで見事な咲きぶりを披露してくれた.その力強さのため,萎れかけた気持ちがリセットされたといっても過言ではない.気を取り直して数種類の植物の種を蒔いたものの,少々遅きに失したようで,花を付ける時期が冬場になってしまった.これまでの経験から,一度でも霜が降りたら殆どの植物がだめになるので,植物を室内に持ち込み越冬実験?を行ってみた.
ちなみに,今年1,2月,最低気温が零下を記録したのは18日,最低は-4.5℃であった.
ペチュニアは十年位前に種を購入して花を咲かせ,毎年小さい種を採取して陽当たりのよい屋上で咲かせ続けてきた.最初は数種類の色の花が存在したが,次第にマジェンタ色が多くなってしまった.昨年は突然白色の花を付ける株が登場したので,大地震で突然変異でも起こしたのかとびっくりした.ペチュニアは,熊本の冬は越せないが,小さな木製温室(プラスチック窓)内の株が一度だけ不完全ながら越冬したことがあった.そこで,栽培に関する資料をいろいろ調べてみると,サフィニアの項に「10月~11月に株は寒さで枯れるが、基本的には耐寒性の低い常緑多年草である」と書かれていた(Wikipedia ).試しに二階廊下の西側窓際に置いてみたところ,立派に花を咲かせながら越冬してくれた.廊下であるから暖房はしていないが,非木造住宅のため室内は外気温より10℃位高く,植物細胞が破壊されるような温度になることはない.
ペチュニアは,もともと1年草と早合点していたが,間違っていたようだ.現在,茎の下部の葉は枯れて新しい茎が勢い良く成長している.茎は冬の間伸びすぎたが,摘心で切り落とした茎を使って挿芽によって増やすことができるので挑戦するつもりである.なお,ペチュニアの用土は,円柱状の「粒状腐葉土」を用い,化学肥料のみで育てた.
追記 我家で冬を越せない植物:ダツラタツラ(根が凍結しなければ芽が出る),サボテン(翌年芽が出る),ペチュニア,ヘブンリーブルー(種が熟さない)
資料
最低気温の推移グラフは気象庁の公表データを利用した.