服を着るのは難しい？
毎日選び、着替え、この瞬間も進行している「衣服」との生活。
すっかり日常茶飯事とはいえ、その着こなしには自分の身体や周囲の目、流行、今日の予定、趣味、意味、果ては歴史文化に至るまで、膨大なチェックポイントが潜んでいます。
けれど私たちは日々それらと向き合っては、自分なりの感性をもって服を着ていることでしょう。
では、アートは難しい？
本展は、ファッションを考える場面において自身の感性が中心になることに着目し、観念的で難しいと言われる現代アートの鑑賞をもっと生活に紐づけて捉えていく試みです。
ABAB UENOの売り場内、服を考える普段の経路上には、17名の作家による作品が点在します。
作家の視点を、ちょうど服を試着するような軽快さで追いかける。そして、立ち返って自分自身の考え方を作ってみる。それが「WEAR ME」―私を着ること／服を着ることについて考える現代アート展です。