壁掛け時計
ムーブメント交換
2016年の熊本地震では多くの時計が壊れてしまった.壁掛時計(30センチ角型)は動いていたが,最近大幅に進むようになったので一昔前の時計並に調整できないか分解してみた.結論としてクオーツ(水晶発振子)であるため,内部の電子回路をいじらない限り調整できないことがわかった.そこで処分する前にムーブメントの交換を試みた.
裏蓋を開け,時計メカ本体を取り出し,針を外したところ,後で判ったことであるが,秒針は軸を掴んだ状態で(歯車から?)抜けてしまったため,中心に秒針を刺す軸が見えない.
交換用に購入したムーブメントは,長針,短針の軸径をノギスで測定し,それと一致するものを選択した.交換前のものと外観を比較すると,一時停止のスイッチが存在しないだけである.取り付ける板の厚さはショート(5ミリ程度)を選択した.
長針,短針は問題なく再利用できたので,秒針の再利用は諦めていたが,秒針の軸をラジオペンチで挟んで秒針本体を動かしてみると簡単に抜き取ることができた.抜き取った秒針を新ムーブメントに挿入することで取付けが完了した.針はすべて再利用することができたことになる.
抜き取った軸
秒針を抜き取り左図下の状態にして再利用.軸径は1.0mm.
現在,交換して1週間経つが問題なく動いている.費用は送料を含めて1384円である.
後期高齢者でも実施可能なDIY作業のひとつとして備忘録として紹介する次第である.
資料
画材ものづくりアートAmazon店,電子時計セット(クオーツムーブメント,ゴムパッキン,文字盤固定ナット,掛け金具,単3乾電池).針軸径は短針5.5mm,長針3.5mm,秒針1.0mm(下図参照).本体 縦横5.6cm.
(2022.2.28)