主催: 日本火山学会
後援: 北海道、札幌市、札幌市教育委員会
会場: 札幌市教育文化会館・小ホール
参加費: 無料 (事前申込不要)
世界的な研究成果を挙げている第一線の研究者が,超巨大噴火に関する「過去」・「現在」・「未来」の観点に基づいて,最新の研究成果と動向をわかりやすく紹介します.またパネルディスカッションでは,火山噴火の予測や災害軽減についてパネリストが討論を行い,それらについての疑問点を含め,来場者との双方向の議論や意見交換を行います.
プログラム
開場:12:00
【第一部】
13:00~13:05 開会の挨拶 日本火山学会会長・中村美千彦(東北大学)
13:05~13:35 講演①「北海道を作った超巨大噴火:支笏・洞爺,阿寒・屈斜路そして十勝三股のカルデラ形成噴火について」 講師:中川光弘(北海道大学)
13:35~14:05 講演②「北海道のカルデラ火山の現在の深部構造」 講師:山谷祐介(産業技術総合研究所)
14:05~14:35 講演③「超巨大噴火の可能性を探る」 講師:山元孝広(産業技術総合研究所)
【第二部】
14:40~15:10 パネルディスカッション・質問コーナー 講師3名+司会(中村美千彦)
講演会内容
講演①「北海道を作った超巨大噴火:支笏・洞爺,阿寒・屈斜路そして十勝三股のカルデラ形成噴火について」
講師:中川光弘(北海道大学)
超巨大噴火とはどのような噴火なのか,最新の研究成果から解説します.そして北海道の現在の豊かな大地を作った,支笏―洞爺や阿寒-屈斜路のカルデラ火山群,そして最近明らかになった北海道中部の十勝三股のカルデラを形成した超巨大噴火事例を紹介します.
講演②「北海道のカルデラ火山の現在の深部構造」
講師:山谷祐介(産業技術総合研究所)
物理探査に基づくカルデラ火山の地下構造について,国内外のレビューを交えつつ,阿寒・屈斜路,支笏などの道内のカルデラ火山での最新の研究成果を解説します.また地熱発電によるカルデラ火山の熱エネルギー利用の現状と将来の見通しについても紹介します.
講演③「超巨大噴火の可能性を探る」
講師:山元孝広(産業技術総合研究所)
超巨大噴火の発生頻度は極めて低いものの,発生すれば列島規模で破局的な影響をもたらし得ます.その将来予測に確立された手法はありませんが,これまでの研究の到達点から,可能性評価の考え方を整理します.
パネルディスカッション・質問コーナー
講師3名,司会:中村美千彦(日本火山学会長、東北大学)
講演内容についての来場者からの質問や,超巨大噴火についての疑問,さらには身近な噴火活動についての疑問を含め,講師が回答します.また参加者の関心が高いと思われる,火山噴火の予測や災害軽減について,講師3名と司会者が討論を行い,それらについての疑問点を含め,来場者との双方向の議論や意見交換を行います.
(なかがわ みつひろ)
北海道大学理学研究院,特任教授.気象庁参与.北海道防災会議火山専門委員会座長.地質学・岩石学的手法に基づく、中長期火山活動予測や超巨大噴火の噴火過程に関する研究などに携わる.
(やまや ゆうすけ)
産業技術総合研究所,再生可能エネルギー研究センター地熱チーム,研究チーム長.道内の活火山の地下構造に関する研究を実施.次世代型地熱発電の実現を目指した研究開発を実施中.
(やまもと たかひろ)
産業技術総合研究所,活断層・火山研究部門,招聘研究員.富士山を始めとした多くの火山の野外地質調査を実施.過去の噴火履歴の研究から,将来の活動可能性評価について検討してきた.
(なかむら みちひこ)
東北大学大学院理学研究科,教授.日本火山学会会長.桜島や霧島火山などの噴出物の分析や、高温高圧条件でマグマを作る実験から,噴火メカニズムの研究を行っている.
札幌市中央区北1条西13丁目
本講演会は科学研究費補助金(研究成果公開発表(B))課題番号24HP0006により支援を受けています。