日本火山学会一般講演会

桜島の大規模噴火を考える

過去・現在と将来・生活への影響




主催:日本火山学会

後援:鹿児島県、鹿児島市

日時:2023年10月29日(日)14:00~ (13:00開場)

会場:かごしま県民交流センター 県民ホール

参加費:無料

参加対象:一般(中学生以上)

Zoomウェビナーによるオンライン参加もできます。オンライン参加のみ事前申込が必要です。


オンライン参加申込

 

桜島における大規模噴火について、過去の噴火と被害、現在の噴火に向けた準備過程、予想される噴火と被害について解説を行います。そして、パネルディスカッションにて研究者と市民と双方向の議論をして、桜島において遠くない将来に起こると想定されている大規模噴火に対する備えを進めていくきっかけにしたいと思います。 

プログラム

(13:00~ 開場)

【第一部】

【第二部】

 

講演会内容

講演①「桜島火山が繰り返した大規模噴火の特徴」(30分)

 講師:下司信夫(産業技術総合研究所)

桜島火山は姶良カルデラの南縁に存在する火山であり,歴史時代の大規模噴火およびそれ以前の超巨大噴火(カルデラ噴火)について解説します.その上で,今後の大規模噴火の予想を解説します.


講演②「桜島火山大規模噴火に至る過程とハザード」(30分)

 講師:井口正人(京都大学防災研究所)

最新の火山観測に基づく研究成果および大正噴火時の記録の分析から,過去およびこれから起こりうる大規模噴火の前駆現象や,大規模噴火の際の避難に必要な警報および対策について解説します.そして,大規模噴火の観測の展望を解説します.

 

講演③「命と暮らしを守る桜島大規模噴火への備え」(30分)

 講師:石峯康浩(山梨県富士山科学研究所)

大規模噴火の発生により火山灰,火山レキ,火山岩塊および火山ガスが一気に火山から放出されます.これらは鹿児島県内の人々の生活や健康に深刻な影響を及ぼす可能性が高い.これらの影響について国内外の最新の研究成果を元に解説します.また,大規模噴火に伴う生活や健康への影響が全国規模になりうることを解説します.

 

パネルディスカッション・質問コーナー(40分)

 講師3名,司会:中道治久(京都大学防災研究所)

 参加者からの講演内容についての質問,火山との距離が近い日常生活の中での疑問に講師が回答します.参加者からの感想や意見に基づいて,桜島の大規模噴火の予測や災害軽減などの観点について双方向の議論や意見交換を行います.

 

登壇者プロフィール

井口正人

(いぐち まさと)

京都大学防災研究所火山活動研究センター長,教授.元日本火山学会長.桜島以南4火山の火山防災協議会委員.43年間,桜島の観測に基づく火山活動と噴火発生予測の研究に携わる.

石峯康浩

(いしみね やすひろ)

山梨県富士山科学研究所富士山火山防災研究センター長.日本火山学会理事兼同学会火山防災委員会委員長.鹿児島市出身.噴火シミュレーションや火山噴出物の健康影響調査,火山災害時の保健医療関連支援チームとの効果的な連携に向けた調整等,火山防災に関する活動に幅広く取り組んでいる.

下司信夫

(げし のぶお)

産業技術総合研究所 活断層・火山研究部門 大規模噴火研究グループ長,日本火山学会理事,過去の噴出物の調査から,姶良カルデラや桜島などの大規模噴火を起こす地下のマグマシステムの研究を行っている.

中道治久

(なかみち はるひさ)

京都大学防災研究所火山活動研究センター 准教授,日本火山学会理事,桜島など南九州の火山の観測から火山活動推移予測や災害軽減に資する研究に従事している.

 

 

会場

かごしま県民交流センター 県民ホール

鹿児島市山下町14-50

 「本公開講座は科学研究費補助金(研究成果公開発表(B))課題番号23HP0006により支援を受けています。」