こちらのページは「すとーむすきーアドベントカレンダー 令和5年12月23」の投稿物になります。
船舶の航行をサポートする先進的な技術として知られる電子海図表示システム(ECDIS)を作ってみませんか?
このページでは、ECDISの基本的な要素と機能を組み合わせ、自分だけの航海支援システムを構築する方法を紹介します。
電子海図表示システム(ECDIS)は、”Electronic Chart Display and Information System”の略で、
レーダーと海図が連動して、船舶の位置や他の船の位置をリアルタイムに表示するシステムです。
ECDISを使用することにより、船航海がより安全かつ効率的に行えるようになります。
ECDISの自作は、航海における情報の管理や船舶の位置把握に新たな次元を加えることができます。
自分の手でECDISを構築することで、その仕組みや機能に深く理解を深め、独自のニーズに合わせてカスタマイズすることが可能です。
また、Stormworksの柔軟性を活かして、航海支援システムを自分好みにデザインできます。
このガイドでは、基本的なECDISの構造や機能、そしてStormworksの利用方法に焦点を当て、手順を追ってECDISを構築していく方法を紹介します。
興味を持たれた方は、ぜひ以下のステップに従って、自分のStormworksプロジェクトにECDISを導入してみましょう。
↓今回の解説では、こんな感じのを作ります。
完成品がsteam workshopに公開されていますので
不明な点がある際はこちらのリンクから完成品をダウンロードしてみてください(*^_^*)
1.まずはECDISの本体を組み立てよう!
・ECDISに必要なもの
①レーダー(二次元捜索レーダーとして使用する)
②物理センサー(今回はGPSと速度を取り出すのに使います)
③コンパス(方位を取り出すのに使用します※1)
④ディスプレイ9×5
⑤バッテリー(別に電源供給源があれば不要)
⑥マイクロコンピューター(ECDISの処理用)
⑦切り替えボタン(起動ボタン)
⑧レバー(画面の拡大率設定用)
上記のパーツを組み立てていきますが
マイクロコンピューターが無いので先に外側だけ作っていきます。
下記はマイクロコンピューター(以下:マイコン)の作り方です。
開くとマイコンのプロパティ画面が開きます。
分かりやすい名前を付けておきます。(後で検索を掛けるので名前を憶えておきましょう)
マイコンのサイズは横3×縦2にします。
設定したら保存します。保存ボタンはマイコン設定画面の上部バーにあるので、そこから保存します。
完成したマイコンをブロックとして取り出してみましょう。
クラフト画面下部バーを開きます。
保存した名前で検索をしてみましょう。
マイコンが適切に保存できていれば下図のように表示され使用できます。
また「MICROCONTROLLERS」の項目から選択・使用することも可能です。
マイコンが使えるようになったので組み立てていきます。
今回は下記のように組んでみました。各自作りたいように組んでいただいて大丈夫です。
上図の構造を組む際にレーダーやセンサー系の向きに注意する必要があります。
これらは、船の進行方向を向くようにしなければなりません。
下図のように青い太字の矢印が向いている方が正面となります。
2.ECDISマイコンのノードを作ろう!
本体が組み立てられたので、次はECDISマイコンのノード(接続先)を作っていきます。
上部バーから「選択」を選びます。
編集するマイコンを選択します。
マイコンを選択したら「Edit Microcontroller」を開きます。
マイコンのプロパティ画面を開いたら、「ロジック」を開きます。
ロジック画面を開いたら「ノードを追加」を選択します。
追加したノードは入出力や信号の種類を選択します。
下図の様にノード端子を設定します。名前は自由につけて大丈夫ですが
分かりやすい名前(何を接続するのかを記載)の方が良いです。
設定したら上部バーから「更新」を選びます。
※更新しないと設定した内容が消えてしまいます。
マイコンの更新が終わったらノード端子を接続していきます。
クラフト画面上部バーから「ロジック」を選択し、信号の種類を選んでノードをマイコンに接続していきます。
今回使用するのは赤(Bool)、緑(Number)、紫(複合信号)の信号、黄(電気)の信号、水色(映像)の信号です。
下図の通り接続していきます。
接続したレーダーとレバーの設定をします。
レバーはECDIS拡大量の設定用に使用します。
最小値=1 最大値=20 初期値=1とします。
レーダーはFOVを設定します。
FOV X(探知 横の範囲)=0.02
FOV Y(探知 縦の範囲)=0.25
と設定します。
ここまで完成したら次はマイコンの中身を作っていきます。
中編に続きます!