ポスター発表


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ポスター発表会場


VR会場は発表者の方が決まった時間に発表するコアタイムインスタンスと誰でも自由な時間に発表ができるフリーインスタンスがあります

コアタイムインスタンスはバーチャル学会2021専用Discordからのみ参加することが可能です(Discordへの参加はこちらから→お申し込みフォーム

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13:00-13:30

音情報
処理

A1-29声帯と声道構造の性差から考える一般化可能なボイスチェンジャー設定の考察

鈴懸リノア1
1.VRアカデミア
Keyword:
ボイスチェンジャー, 両声類, VR,バ美肉 ,
音声コミュニケーション

VR コミュニケーションは姿と声を任意に変更可能であり、肉体制限を超えたコミュニケーション実現が期待される。しかし、アバター改変が広く進んでいるのに対し、変声は十分に浸透してはいない。その原因として、聞き取りやすさと表現の自由度を維持した自然な変声に高度なボイスチェンジャー技術と発声術が必要とされ、その体系化されたノウハウや理論が無い事が原因と考えられる。そこで、筆者は科学的根拠に基づいた男→女性変声法を構築するため、男女の声帯と声道構造をもとにした変声方法を検討した。組織学的性差から、声帯サイズに起因する音の高さの補填(ピッチ+12)を行い、そのうえで声道構造に由来するフォルマントを調整することで男→女性への変声ができる可能性が示された。本検討は一般化に向け今後被験者を増やす必要があるが、声帯・声道構造の性差からボイスチェンジャー設定を決定する科学的根拠に基づいた変声の基礎を提供する。



A1-32いつでも歌うよ! 〜音楽理論に基づいた自動作曲〜

yurume & kitsume
Keyword:
音楽,自動作曲,ルールベース

近年のディープラーニングを用いた自動作曲AIは大規模なパラメータを持つモデルに大量データを投入することで,それらしい音楽生成を可能としている.例えばMuseGANは,大量のMIDIデータを画像形式として扱いマルチトラックの音楽生成を行っているが,音楽において重要な”リズム”が欠落しているように感じる(個人的感想).音楽理論の観点で知識を導入すれば,僅かなルールでpopularな音楽生成が行えると考えた。特に今回は音楽の反復構造に着目したルールベースの作曲アルゴリズムを開発し、シンプルなアルゴリズムでそれっぽい曲ができることを確認した。また、本自動作曲システムに、適当な文字列と既存の音声合成AI(きりたん)を組み合わせることで歌を自動作成した。

紹介動画_No32_いつでも歌うよ!~音楽理論に基づいた自動作曲~.mp4

A1-36:フラクタルの音を聞いてみよう -音声波形合成入門-

えなじ~
Keyword:
音声合成,フラクタル,シェーダー

音声波形を時刻の関数として書き表すことにより、プログラムを用いて音声波形を生成して実際に聞くことができる。これを利用して、フラクタル性を持つ複雑な波形を合成し、実際にその音を聞くことができるようにした。また、シェーダーを用いて波形を画像として合成することでVRChat内で波形を合成し、楽曲の再生を行った。

36_えなじ~_フラクタルの音を聞いてみよう -音声波形合成入門-.mp4

VR環境
(デザイン)

B1-20Project: V-Seed: “Scientific Revolutions” Open-narrative-recreational academic activity in a metaverse.

Dr. Christian Jonathan Angel Rueda1
1.ecoonis
Keyword:
metaverse、academic、Virtual Reality

V-Seed is a project where the user (teacher or student without distinction) can create, teach and design academic activities with an open immersive playful narrative dynamic, based on the macro-concept of "Three-dimensional Immersive Digital Environments" the proposal is that it can be developed in any virtual reality virtual world platform, using didactic methodologies aimed at solving projects.

B1-28:VR環境でのコミュニケーションにおける鏡の効果

亀岡嵩幸1,金子征太郎1
1.電気通信大学
Keyword:
VR空間、アバター、鏡

VRSNSにおいてユーザーが鏡の前に集まる現象が知られている.VR空間上の鏡はアバターに対する自己身体性を生起させることが知られているが、我々は鏡の存在が他者へのプレゼンスを向上させ、ひいてはコミュニケーションの円滑化に繋がるのではないかと考えた。本発表ではVR空間における鏡の存在がユーザーにどのような行動を誘発するのか実験的に調査した結果を報告する.

B1-30:地球科学分野における高等教育の充実のためのVR空間の試作

飯塚浩太郎1,山内 啓之2, 鶴岡 謙一1,小倉 拓郎1,3,三好 由起1,小口 高1
1.東京大学 空間情報科学研究センター
2.東京大学大学院 新領域創成科学研究科
3.筑波大学 生命環境系

Keyword:
教育、VR、ドローン、地球科学、地理学、Structure from Motion

本研究では,地球科学関連における研究者間のコミュニケーションや,学生らへの講義,野外調査等の指導法の充実を目的とするVR空間の活用を試みた.近年,利活用が急速に進んでいるドローンを用いた写真測量などの手法によって取得されたフィールドのデータは,すぐにでもVR空間として構築することが可能なため,現場の状況などをより直感的に伝えるための教材として有効活用できるのではないかと考えた.そこで,本発表では現実・電脳,両空間でのコミュニケーションや教育に,VR空間を有効的に活用できるよう,整備した空間の特徴や課題を紹介する.

13:30-14:00

xRシステム設計

A2-5WebXR Pseudo-haptics: Web上のバーチャル空間における疑似触覚体験

伊東 健一1
1.東京大学
Keyword:VR
,ハプティクス,web

Pseudo-haptics(疑似触覚)は,ユーザの入力と視覚的な表示のずれによって生起する触錯覚である.特別な触覚デバイスを必要としないPseudo-hapticsの利点を生かして,Web上に複数のデモンストレーションが公開されている.しかし,それらの一部はAdobe Flashを使用しており,Flashのサポートが終了した2021年現在では体験困難である.筆者は,Web上でバーチャルリアリティを実現する技術標準WebXRを用いて,基本的なPseudo-hapticsを体験可能なオンラインデモを提案する.ブラウザのみで動作する点に加え,3次元のバーチャル空間で身体を使ってPseudo-hapticsを体験できる利点がある.

A2-14複合現実アプリケーションにおける BCPDを用いた空間位置合わせシステムの提案

斎藤 裕佑1
1.株式会社ホロラボ
Keyword:複合現実,MR,空間レジストリ

現実空間とコンテンツを含むバーチャル空間を正確に重畳することは、複合現実(Mixed Reality, 以下MR)アプリケーションにおけるユーザー体験にとって重要である。ここで、テクスチャに依存しない空間形状を用いることで、設計されたモデル形状そのままを用いて、ユーザーが意識せずに空間位置合わせを行うことが出来る可能性がある。そこで本研究では、点群位置合わせ手法の一つであり精度とともに計算効率がよいことで知られるBayesian Coherent Point Drift(BCPD)を用いた空間位置合わせシステムを提案する。過去の現実空間の形状と、アプリケーション実行時である現在の現実空間の形状の二つの形状間の姿勢の変換行列をBCPDによって算出し、アプリケーション実行時にバーチャル空間に適用することで、現実空間へのバーチャルコンテンツの重畳を行う。

A2-31可搬型二軸回転式没入環境の設計

棚瀬隆也1、荒谷隼基1、加藤央昌1、田川和義1,2
1.愛知工科大学 工学部 情報メディア学科
2.立命館大学 総合科学技術研究機構

Keyword:
没入型ディスプレイ ,可搬型 ,パラソル

本研究では,個人利用を想定し,ユーザが頭部の負担なく,自身の手・足を視野に入れつつその場で動作可能な可搬型二軸回転式没入環境を提案する.近年,PC性能の向上,高速・大容量通信の普及に伴い,VRディスプレイを用いて自身の手・足を使った,より現実に近い体験が可能となった.また,テレワーク需要の高まりに伴い,個人利用可能で持ち運びのできる,簡易ディスプレイの実現が求められている.本稿では,個人でも持ち運びが可能でかつ頭部の負担がない自身の手・足を視野に入れて動作ができ,高い没入感を得ることが可能なシステムを設計する.また,曲面に投影する際の映像の歪みに対して,解決策を検討する.

VR技術(応用)

B2-26ストレスをぶっ壊す!:言葉の可視化と触覚提示を伴う破壊によるカタルシス効果の増強(第2報)

高見太基1、安藤将平、中山翔太、浜崎拓海、矢野裕太郎、齋藤旭、須賀悠偉
1.電気通信大学 梶本・小泉研究室
Keyword:ストレス、カタルシス効果、触覚

マイナス感情を口に出すことでストレスを解消する「カタルシス効果」という心理効果がある.また,ストレスを軽減することができる手法として,物の破壊がある.我々は前報で,カタルシス効果によるストレス解消に加え,口に出す言葉を具現化し,触覚フィードバックのある破壊を可能とするデバイス及び体験を作成した.本稿では2021年10月31日に行われたIVRC2021(LEAP STAGE)に展示した際に,審査員から得られた評価を報告し,改善を試みる.

B2-33VRにおける科学・天文教育の方法論の模索

さっきのなな1
1.VMAC:(バーチャルキャスト天文部)
Keyword:VR
、教育、天文、博物館、プラネタリウム

昨今、技術の発展によりVR環境がある程度一般人でも手近なものになりつつある。それを踏まえて、VR技術を使って様々な博物館展示の新しい方法が試されいる。本研究では、VRSNS上で博物展示コンテンツを製作・公開した経験から得られた、VRにおいて特徴的な知見を紹介する。

Now, various new methods of museum exhibition are being tested using VR technology. In this research, I introduce some of the unique findings in VR through my experience creating astronomical /astrocultural /engineering exhibition contents on VRSNS.

B2-37:バーチャルロボコン展示の有用性

みゃおん
Keyword:
VR、ロボコン、技術継承

2020年、パンデミックの影響により、ハードウェアを扱う多くのロボットコンテストが中止/延期されていた。その中で、この節目の年に全国/全世代のロボットを眺められるバーチャル空間が作れたらと思い、まず2019年高専ロボコンの徳山高専のロボット計4台とローカルに開催されている周南ロボコンの2018年サンプルロボット2台を箱型のcluster会場に展示した。本発表では、その製作過程や周囲の反応をもとに、バーチャルロボコン展示の有用性について考察する。

14:00-14:30

物理・工学

A3-11:1940年代までのトライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑)研究に関する調査

hinoride(ヒノリデ)1
1.VRC理系集会
Keyword:
摩擦、摩耗、潤滑、トライボロジー

材料の摩擦・摩耗・潤滑に関する研究分野に「トライボロジー」がある。「トライボロジー」という言葉自体は1960年代に提唱された言葉であるが、トライボロジーに関する研究はそれより前から盛んに行われてきた。一方でトライボロジー提唱前の研究がどのように行われていたかを整理した報告は調べた限りではなく、このままでは過去の先人たちの功績が消えてしまう懸念がある。そこで、過去のトライボロジー研究について把握し、過去の研究から参考となる知見を得ることを目的として、1943年に日本で発行された「磨耗試験」という書籍の内容を調査する。主に摩耗試験機・摩擦および摩耗についての機構・鋼の摩耗の3点で整理することで、1940年代までのトライボロジーに関する研究について把握する。さらに整理した点それぞれについて、現在のトライボロジー研究との比較も行う予定である。

11_紹介動画.mp4

A3-13ラプラスの悪魔は化学反応を予知するか?

朝桜さく、生命燐
Keyword:
化学、遷移状態理論、数値シミュレーション

身の回りの多くの物質は原子や分子で出来ており、身の回りの多くの現象は化学反応である。どちらも多くの人が知る明快な事実であるが、化学反応を原子レベルで理解するのは困難である。化学反応理論の歴史は古く、工学的な創薬や材料開発や生物学や情報学とも融合するなど、幅広い応用を見せている。一方で、化学反応理論の理解には量子論や統計熱力学を中心に多くの前提知識を要するため、敷居の高い学問となっていることは否めない。そこで本発表では物理的イメージの明快なニュートン方程式を出発点に、現代の標準的化学反応理論であるアイリングとクラマースの遷移状態理論の再導出を行い、数値シミュレーションを通してその振る舞いを調べた。また、ブラウザ上で実行できるインタラクティブなシミュレーターを実装し、多くの人に化学反応の具体的なイメージを提供するための教育コンテンツの制作を行った。

A3-34:量子Kelvin-Helmholts不安定性における界面パターン形成

けいあず1
1.condensed matter theory group
Keyword:
物理、量子力学、量子流体力学、流体力学、不安定性

量子流体力学とは、量子凝縮した系における流体力学のことである。この系は、超流動性と渦の量子化といった古典流体系とは異なった性質を持ち、非常に興味深い物理を示すことが知られている。量子流体力学では、超流動ヘリウムと冷却原子気体Bose-Einstein凝縮体(BEC)という二つの系を扱うことが多いが、特にBECは粒子密度が希薄であるため原子間相互作用が小さく、散逸機構がほとんどなく、熱力学的不安定性が現れるのを近似的に無視することができる。そのため、古典流体で引き起こされる不安定性に付随した動的不安定性現象を見ることができると考えられる。本発表では、そんな量子流体についての不安定現象の世界を量子流体力学という学問の入口から簡潔に紹介する。

34_紹介動画.mp4

VR技術
(社会)

B3-19:VN3ライセンスの提供から考える、アバター等の3Dモデル流通に最適な規約の検討及びその影響

あしやまひろこ1、VN3ライセンスチームメンバー1
1.VN3ライセンスチーム
Keyword:
ライセンス、法律、規約、3Dモデル、アバター、VR、VRChat

3Dモデルは著作物であるが、例えばアバター用のモデルでは、ユーザが記念写真を撮影してアップロードする場合は翻案権や公衆送信権の問題が、アバターに適した衣装データを作成する場合は翻案権の問題が生じる可能性がある。そのため、3Dモデルの配布では、適切な利用許諾を明示することが必要となる。3D用の利用規約の雛形はいくつかのものが既に発表されていたが、より使いやすい雛形が求められる状況もあった。そこで、我々VN3ライセンスチームは、実際のアバター配布・販売を想定した必要十分な内容であり、可読性に優れた利用規約の雛形を作成することで、権利者・ユーザ双方の合意が、現行の著作権法に適した形で適切になされることを目指した。結果としてVRChat向けデータ390点以上(※)に採用されるに至った。考案に際して重要だと考えた点や、普及の実態について紹介する。
※VRChatの世界(β)掲載のデータ 2021年10月末時点

B3-24:科研費DBから見るVR技術の興隆及びその展望

Kuroly1
1.VRC理系集会
Keyword:
VR、科研費、科学技術

バーチャルリアリティ(以下、VRと表記)は2016年から本格的没入型HMDがコンシューマ製品として複数社から商品化され、ユーザー数を着実に伸ばしており、今後もVR技術が注目されることが予想される(注)。文化・商品としての「VR」が様々な切り口で分析されることは多い一方で、科学技術としての切り口で分析されることは少ない。本発表ではKAKEN(科学研究費助成事業データベース)を使用し、審査区分や配分額等を分析することで科学技術としてのVRのこれまでの興隆、現状を分析し、それを踏まえた今後の展望を考察することを目的としている。
(注)2016年5月「VR/AR技術の将来展望」株式会社三菱総合研究所

24_紹介動画.mp4

B3-35:#XR創作大賞 から考えるスペキュラティブデザインとSF思考

Holographic
Keyword:
VR、SF、スペキュラティブデザイン

本研究では、2021年9月に受賞作が発表された「第一回XR創作大賞」の審査における考察から、SFのバックキャスト手法を用いたデザインの可能性を考察する。XR創作大賞とはXRの未来を考える文章・絵・映像・企画書などを投稿し、審査員がそれぞれのレギュレーションによって賞を授与するものであり、「あり得るかもしれない未来」を想像し社会実装に繋げる数少ない「公募」であった。そこでまず、このようなデザイン手法を用いたデザイン群の系譜を振り返る。次に審査において留意した点や課題点を検証することで、想像によって生まれた「あり得るかもしれない未来像」をいかに社会実装に活かすかを考察していく。

HolographicV学会30秒Ver.mp4

14:30-15:00

生命・化学

A4-1:細胞の分子数…?数えてみた…! - 生命を考えるサイエンスコミュニケーション -

生命 燐(いのち りん)1
1.生命 燐-Inochi Rin-生命科学ちゃんねる
Keyword:
分子生物学、生命科学、サイエンスコミュニケーション

生きとし生けるもの、原核生物(大腸菌など)から真核生物(ヒトなど)まで生命は分子によって構成されている。生命はそれらを構成する分子、タンパク質・核酸・脂質など生体分子の織り成す複雑な働き合いによって維持されている。生命 燐-Inochi Rin-生命科学ちゃんねる(以降本チャンネル)はそれら生体分子の織り成す生命現象について取り上げ、動画の作成、配信を行っている。本チャンネルではただ解説するだけ(わかった気になるだけ)ではなく実際に手を動かし、理解して興味を持って頂けることを目的としている。今回は、その取り組みの一例として細胞1つに注目し、それらを構成する分子(原子)数を数えてみた。算出に必要な各種パラメータは、生物に関する定量的数値が集められているデータベースであるBioNumbersを使用した。また、他の手法によって算出された値との比較、考察を行った。

1_紹介動画.mp4

A4-4DNAの構造を題材とした配信に向けたX線回折像シミュレーターの開発

品切 桂1生命 燐2
1.VirtualFermiSea
2.生命 燐-Inochi Rin-生命科学ちゃんねる
Keyword:
DNA、X線回析、シミュレーション

デオキシリボ核酸(DNA)は生物において遺伝情報を担う物質である。その構造の解明は生命を理解する上で重要となる。このような分子構造を解き明かす手法として物理学の知見に基づくX線回折法があり、歴史的にもDNAの構造決定に大きな役割を果たしたことが知られている。著者らはこの題材が現代科学への理解と興味を広げるものと考え、DNAの二重らせん構造とX線回折像との関係をわかりやすく解説することを目的としたライブ動画配信を行った。本発表では、ライブ配信の双方向性を十分に生かせるツールとして構想し開発したX線回折像シミュレーターと、その配信での利用について報告する

A4-25VR酔いに酔い止めを使用できるか

FumaricAcid
Keyword:
VR酔い、一般用医療品、薬学

酔い止めとして提示されているものは一般用医薬品に区分される。これらは添付文書の効能・効果の表記において、厚生労働省より「一般の人が自ら判断できる症状」と指定されている。酔い止めの多くは「乗物酔いによるはきけ・めまい」と表現され、その効能・効果が乗物酔いによるものと限定したものとなっている。そこで、乗物酔い以外の酔いへ適応可能かという効能・効果の解釈を、その製造販売業者へ問い合わせを行い調査した。結果、VR酔いへの使用について差し支えないとの返答を1社から得られた。酔い発生が乗物であるかVRであるかに関わらず、同様の症状であるとの判断は、現代の社会に合った解釈と考えられる。一方、推奨しないと返答した理由はVR酔いへの承認は得ていないというものであった。これら報告はVR普及の大きな障壁であるVR酔い対策として、医薬品使用の妥当性について貢献できたと考えられる。

VR技術(実用)

B4-9市販VR機器を用いた 非対面型医療訓練システムの検討と試作

イシリア
Keyword:VR、
医学教育、内視鏡、遠隔実習

COVID-19感染拡大により、医学生が実習のために一つの教室へ集まることも困難となった。この状況下では、対面を避けた個人での実習が可能な医療訓練用Virtual Reality(VR)シミュレータの有用性が期待される。しかし、現行シミュレータの導入施設数は多くなく、誰もが利用出来るものではない。そこで、学生が個人レベルで運用可能な価格・易入手性・汎用性・簡便性を持つ、Personal Virtual Medical Training Simulator : PVMTS の普及が必要と考えた。まずはPVMTSの教材としての有用性を検証したい。市販VR Head Mounted Display「Oculus Quest2」上で機能するVR内視鏡シミュレータを試作した。これを用い、医学部学生を対象とする検証実験を行った。その結果、シミュレータ使用群は非使用群に比べ有意に高い学習効果を示した。

9_イシリア_市販VR機器を用いた 非対面型医療訓練システムの検討と試作.mp4

B4-12:アイトラッカー搭載型HMDのリハビリ領域での利活用

うめ研究生1
1.国立障害者リハビリテーションセンター研究所
Keyword:
VR、視覚、脳科学

私たちにとって「見る」という行為は,日常生活において非常に重要な役割を担っている.眼球から視神経・脳の様々な領域での情報処理プロセスを経て,外界の色彩や形状・動きの知覚を実現している.そのため,外傷や疾病などによってその経路が障害されると,視界の一部が欠ける,ぼやける,眩しく/薄暗く感じるなどの見えに関する不思議な症状(視覚障害)が起きる.リハビリでは,残存機能を活用して安全に社会復帰を目指す訓練が行われることが多い.発表者は左右に独立した映像を投影でき,眼球運動に合わせて視覚世界に合目的的操作を可能と出来る点に着目し,アイトラッカー搭載型HMDを用いた様々な視覚機能評価システムを開発してきた.今回は視覚障害の見えの変調に繋がりうる映像提示システムについて提案する.

12_紹介動画.mp4

B4-21:橋梁補修工事におけるICTネットワークを活用した施工の一例

でちでち
Keyword:
ICT施工、NCWconcept、DX

バーチャル学会2020にて発表を行った土木建設分野におけるVR活用事例及び新型コロナ対策への転用(以下昨年発表分)のフォローアップ報告及び昨年6月から本年11月まで述べ17ヵ月間に渡り実運用を行った事で判明した課題・問題点を報告する.該当する工事現場の特性は昨年と同様,最大130kmの範囲に施工箇所が分散し,新型コロナ感染拡大防止の為分散勤務体制を取っている.実運用で判明した課題点に対応する為拡張した情報共有系の概要と共に記述を行う.

企業協賛

㈱ホロラボ様協賛ポスター

株式会社ホロラボ

15:00-15:30

数学・グラフィックス

A5-33つの3次元の回転行列の特徴

enetto1
1.銀のしっぽ
Keyword:
3DCG、数学、線形代数

3DCGでよく扱われるオイラー角、ロドリゲスの回転公式を用いた回転行列、クォータニオンについてそれぞれどんな特徴をもっているのかについて調べたものをまとめました。(※どのような挙動をするのかはWebGL2.0+GLSLを用いて検証しました。)

A5-7VR内で撮られた映像に見えない情報を埋め込む〜ステガノグラフィーのシェーダ実装〜

こくたん
Keyword:
ステガノグラフィー、電子透かし、シェーダ、離散コサイン変換

VR内で撮られた写真や動画などの映像になんらかの情報を埋め込みたい需要がある。例えば、写っているユーザーの名前がわかれば映像を共有する際や肖像権確認の際に有用であり、使用されているアバターやその作者名がわかれば販売促進や著作権保護が可能となる。また、機械学習で用いる教師データやアノテーションデータを埋め込むことができれば、教師データ作成のコストを減らすことができる。本研究では、映像に対する典型的なステガノグラフィーアルゴリズムをシェーダ上に実装し、ステガノグラフィー技術がVR世界にも適用可能であることを示す。また、この技術をVR世界における基盤技術へ成熟させるために解決すべき課題について論ずる。

7_紹介動画.mp4

A5-27バーチャル空間における3D分子モデルの表現手法に関する研究

みっつ1,2、かまぼこ子3
1.SciKaleido
2.Mittsujp
3.kamabocoko

Keyword:
XR、バーチャル、化学、分子、デザイン

バーチャル空間を利用した、科学を題材にしたソフトウェアやサービスが急増している。現実世界では目に見えないミクロなものに能動的に触れられるようなバーチャルな科学体験は、今後広くの人に身近なものとなると期待される。これまでに公開されているバーチャル科学コンテンツにおいて、バーチャルならではの3D分子の表現・デザイン手法の開拓についてはほとんど未開なようである。直観的に物体を扱うことができる環境において、既存の3Dソフトウェアに倣わないような、より強く感性に訴えかける表現手法の探索は、広く人に受け入れられるコンテンツ開発に必要な要素の一つであると考えられる。本発表では、バーチャル空間での3D分子モデルの表現手法探索に向けて、ユーザーに対して実施した調査について報告する。様々な表面の質感やテクスチャを付与した3D分子モデルを作成し、バーチャル空間上で印象評価を実施した結果について発表を行う。

企業協賛

直積4次元アートワークのVR空間での3次元可視化とその
表現的、実務的応用について

株式会社Atrae 様

Atrae_Wevox_movie_005.mp4

アバター
(社会)

B5-15ソーシャルV R国勢調査 2021

Liudmila Bredikhina1、バーチャル美少女ねむ1
1.VTuber研究ユニット「Nem x Mila」
Keyword:VR、アバターコミュニケーション、ファントムセンス

高い匿名性により明らかになりづらかったメタバースでのユニークな生活実態を明らかにするため、全世界のソーシャルVR ユーザーを対象に実施した大規模アンケートの回答約 1,200 件を分析しレポートを公開した。 VR HMD を用いて直近1年以内に5回以上ソーシャル VR を利用した英語もしくは日本語話者を対象とした。

15_紹介動画.mp4

B5-17アバターの“嗜好品性” -アバターは嗜好品たりうるか?-

白石 祥之1、近藤 涼香1、林 大輔1、志方 比呂基1
1.日本たばこ産業株式会社
Keyword:
アバター、嗜好品、心理学、認知科学

飲酒によってコミュニケーションが円滑になる、喫茶によってホッと一息つく、大人な気分になれるなど、嗜好品が人々の心理や行動に効果を及ぼすことはよく知られている。このような嗜好品的効果は、バーチャル空間(e.g. cluster, VRChat)でのアバターを用いたコミュニケーションにおいても得られることを示唆する個人の主観報告が存在する(cf. あまおか, ねむ)。アバターを用いたコミュニケーションでは、実世界ではできないほどの自己の表現・開放による多元的な自己の経験・表現(c.f. 朴, 2017)、コミュニケーションの促進要因(e.g. かわいい, てぇてぇ)が得られ、これらが嗜好品的効果につながると考えられる。本発表ではこのような仮説の提示を通じて、参加者の皆様とバーチャル空間やアバターの持つ”嗜好品性”について議論したい。

B5-23:『ファントムセンス』歌ってみたの投稿に対する考察

ヒビキ1
1.VRアカデミア メディア学専攻
Keyword:ファントムセンス、歌ってみた、分析方法、評価軸

VR感覚(ファントムセンス)を広めるための活動の一環として、バーチャル美少女ねむが「ファントムセンス」という楽曲を制作した。そして歌ってみたコンテストが開催された。その結果、55人のエントリーがあった。(背景)映像、音響、独創性、魅力、ファントムセンスの5つの観点と私の所感を作品を評価(手法)し、全作品を見た上で感じたことをっ示し(結果)、55通りのアプローチがあることを総括する。

23_紹介動画.mp4

15:30-16:00

数学・情報科学

A6-2機械学習モデルを用いた週次株価リターン予測システムの開発

TAK1123
Keyword:
株式投資、機械学習、ビックデータ解析

従来、株価や業績などのビッグデータ分析を行い、投資戦略の立案を行えるのは機関投資家に限られていた。しかし近年API等環境が整備され個人投資家でも前述ビッグデータにアクセスが可能であり、データサイエンスの見地より投資成績を争うコンペも開催されている[1]。本発表では機械学習アルゴリズムの1種であるLightGBMを用い、基準週以前のデータから特徴量を抽出、学習モデルを生成し次週の各銘柄のリターンがスレッシュ値以上になるか否か予測に取り組んだ。前述学習モデルを米国株ETF(期間2021/3/1-2021/9/19)に適用したところ、正解率は65%~93%(次週リターン+2%設定), 52%~83%(次週リターン-2%設定)であった。

A6-6多変数の解析学

ぷに1
1.
◆🌙(ββ)
Keyword:
微積分学、微分可能多様体、幾何学

微分可能多様体とは,我々が見知っている曲線や曲面の数学的な抽象化であり,純粋数学にとどまらず工学・物理学を含めた広い分野に使われる道具である.他方,その抽象度の高さや位相空間論を含む前提知識の深さは,しばしば他分野において道具として使う上での障害になり得る.本発表では,理論の厳密性を両立しつつこの障害を取り除く試みについて紹介する.一変数の微積分と行列計算だけを前提として,多変数の実解析学を丁寧に展開することで微分可能多様体の理論の入り口に立てることを紹介する.この立場に基づいた個人での勉強会の委細についても報告する.

A6-10VRChatのログから見える人のつながり

cleantted
Keyword:
VRChat、ソーシャルネットワーク、VRSNS

VRChatやNeosVRをはじめとした「VRSNS上でのコミュニティ」は注目されるようになっている。本研究では、筆者と協力者の1名のVRChatログを用いて「誰が」「どのぐらいの時間」同じワールドにいたかを抽出し解析を行った。「個人から見た世界」を反映していると思われるログから、人と人とのつながりはどのように見えるのかを考察する。

VRComfarence2021_poster_10_cleantted.mp4

アバター
(
身体)

B6-8座位静止姿勢におけるアバタ提示が歩行感覚へ与える効果

中村純也1
1.豊橋技術科学大学
Keyword:
歩行、アバター、触覚

座った姿勢の静止観察者に対して,歩行時の視点揺れオプティックフローを含む映像と足の接地に同期した足裏振動を提示することで,バーチャル歩行感覚を誘発できる。また,人は代理身体(アバター)と自身の身体動作が視覚と運動で同期した際に,アバタが自身の身体であると錯覚することが知られている。本研究では,視覚情報として自分自身のアバタの提示を行い,歩行感覚が強化されるかを調べた。足裏振動を提示し,アバタ提示と足裏振動の相互作用についても調べた。その結果,全身あるいは手足のみアバタを提示することで,歩行感覚,脚運動感,臨場感が増強されたが,自己移動感には影響がなかった。この効果は手足のみよりも全身アバタで強く,足裏振動条件に関わらず見られた。したがって,座位静止観察者に対し,姿勢が異なっていても歩行するアバタを視覚提示することで,歩行感覚や能動的運動感を増強できることが示唆された。

B6-16ファントムセンス(VR感覚)の実態調査

バーチャル美少女ねむ1、Liudmila Bredikhina1
1.VTuber研究ユニット「Nem x Mila」
Keyword:VR、アバターコミュニケーション、ファントムセンス

本来視聴覚しか再現されないはずの VR 体験中に擬似的に他の感覚を得る現象「ファントムセンス(VR 感覚)」について、大規模アンケートの回答約 1,200 件を分析し、その実態を調査した。

15_紹介動画.mp4

B6-18VR空間のワタシは真の意味で筋肉美に酔いしれることができるのでしょうか

尾関智恵1
1.愛知工科大学
Keyword:
アバター、筋肉美、ジェンダー

人類は自らの身体の限界を追い求め,その能力の限界を超えんと挑み続けた歴史を持つ.今年実施された東京オリンピック・パラリンピックでも,我々はアスリートの身体能力に魅せられ,その活躍に熱狂した.こういった現象から見ても,今後仮想現実での活動が加速したとしても,リアルな肉体改造に対する魅力を人類はを忘れないであろう.このような要望を原動力として理想体型のアバターがリアルな筋力鍛錬を誘発する可能性について,実験的に検討していくことを本研究の大きな目的としている.本報告ではその事前実験について実施状況について速報的に報告する.「筋肉美」は男性を賞賛する言葉であるが,この身体性を異性でも(ワタシたちでも)体感できるかを模索していきたいと考えている.

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B6-22身体部位の透明化が身体所有感錯覚の開始時間と持続時間に及ぼす効果

近藤亮太1,杉本麻樹1
1.慶應義塾大学
Keyword:VR、
身体所有感、身体性

生得的でない身体が自分のものである感覚は身体所有感錯覚と呼ばれ,身体部位に対しては23秒,全身に対しては5秒で生起することが報告されている。本研究では,身体部位を透明化することで,身体所有感錯覚の開始時間と持続時間が変化するか調べた。実験では,通常アバタ,手足のないアバタ,手足のみのアバタを用いて,身体所有感,行為主体感,錯覚の開始時間及び持続時間の計測を行った。アバタの運動はモーションキャプチャで取得した被験者の動きにリアルタイムで同期し,ヘッドマウントディスプレイを通して被験者に提示された。実験の結果,アバタの面積が広いほど身体所有感と行為主体感が強くなり,持続時間が長くなることがわかった。一方で,錯覚の開始時間ではアバタ間に有意な差は見られなかった。