灰に覆われ、雷鳴が轟く金星の荒野を舞台に、
金星の覇者の座を巡り戦う、企業間の代理戦争を行う戦士たちの戦いを描くTRPGです。
先に敵を視認した者が勝つ光学索敵と巨兵の戦場で、人型戦闘兵器「MEGA」を駆り、生き残ってください。
スタートルールブック(Googleドキュメント形式) 公開!
キャラクターシート(Googleスプレッドシート形式) 公開!
完全版ルールブック(紙媒体・PDF形式)冬コミ(12月)にて頒布予定!
※スタートルールブックにはMEGA(戦闘ロボット)作成ルール以外のすべてのルールが含まれます。
※完全版ルールブックには、MEGA(戦闘ロボット)作成ルールが含まれます。
本作の舞台は、人類がテラフォーミング途中の惑星・金星。
空には火山灰が舞い、雷雲がとどろき、地表には硫酸の雨が降り注ぐ。
そんな過酷すぎる環境が、逆説的に「人型戦闘ロボットが最適化される唯一の戦場」を生み出しました。
そこで繰り広げられるのは、企業同士の戦争です。プレイヤーは人型兵器 「MEGA」のパイロットとなり、灰色の荒野を生き抜きます。
このゲームの最大の特徴は、「なぜロボットは人型なのか」という問いに、世界設定と戦術の両面から答えていることです。
金星は常に雷雲に覆われ、電波は役立たず。センサーも無線も機能しません。
結局、生き残る鍵は「先に敵を目で見つけること」。
そのため、二足歩行で高所に立てる人型ロボットは、巨大な“移動式観測砲台”として機能するのです。
MEGA――正式名称は **Mobile Elevated Gun Array**。
文字通り「移動する高所火砲群」です。敵を視認した瞬間に、長距離キャノンで撃破する。
このシンプルで冷酷な戦場理論が、人型兵器の必然性を作り出しています。
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舞台設定そのものがドラマチックです。
金星は「人類の第二の地球」として夢見られましたが、テラフォーミングは未だ途中。
今の金星は硫酸の雨が降り、雷鳴が通信をかき消す地獄の惑星です。
そこには日常風景すら戦場の延長線上にあります。
雷が閃くたびに通信は遮断され、火山灰が視界を閉ざす。
兵士たちは「この惑星はテラフォーミングに失敗したのではない。戦争に最適化されたのだ」と皮肉を言います。
この独特の空気感が、セッションの描写を一層ドラマチックにしてくれるでしょう。
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もちろん本作は読み物である以前にTRPGなので、ルール面も充実しています。
本作はスクエアマップを使ったロボット戦闘を備えています。
ユニットには **移動力・火力・耐久力・装甲力** があり、先手後手を決めて移動・攻撃・反撃を繰り返す、シンプルでスピーディーな処理系です。
地形の影響が非常に大きく、灰砂や沼地は移動を妨げ、丘や塔を取れば索敵と命中精度が上がります。
戦場は常に「誰が先に高所を抑え、敵を見つけるか」で決まるのです。
さらに完全版ルールを使用すれば、既存ユニットを使うだけでなく、ポイント制で **オリジナルユニットをビルド** することも可能。
機動力を高めた軽量機体、装甲を厚くした重装機、火力一点特化の改造機――などなど、プレイヤーの思い描くロボットを実際に形にできるのです。
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本作はTRPGですから、ロボット戦闘だけでなく、パイロット個人の物語も丁寧に描けるようになっています。
キャラクターは **地球人、金星人、月面人** といった種族を選び、キャリアや能力値、そいsて野望や動機を決定します。
「隊長に認められたい」「家族の仇を討ちたい」――そうした野望や動機を物語に絡めることで、単なる戦争ゲームではなく、血の通った人間ドラマが展開します。
さらにキャラクターは **決意点** を持ち、ここぞという場面で恐怖を振り払ったり、判定を強化したりできます。
野望や動機に沿ったプレイヤーのロールプレイが奮起につながり、システム面で報われる。という設計になっているわけですね。
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「金星のメガ」は読み物としても充実を図っています。
例えば、戦場の迷信やパイロット文化といった細かな味付けが豊富です。
「三度見られれば死ぬ」という格言や、初陣前に灰を飲むおまじない。
索敵任務ばかりのパイロットを揶揄して「ウォッチャー」と呼んだり、雷鳴の下で高台を求める性質から「高所狂」とあだ名されたり。
こうしたディテールはプレイにリアリティを与え、セッションをより没入的にします。
単なるロボット戦争ではなく、「そこに生きる人間たちの文化」を体感しましょう。
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最後に強調したいのは、遊び方の自由度です。
TRPGは楽しい仲間たちと遊ぶ道具、言ってみれば楽しい時間を過ごすためのツールですから、
ゲームの時間を楽しく過ごすためなら、ルールを使ってどう遊ぼうが構いません。
殲滅戦やフラッグ戦でのシンプルな対戦プレイも良し。
シナリオを作って、キャラクターの成長や野望を中心に据えたキャンペーンを展開するも良し。
オリジナルユニットを組み合わせ、プレイヤー同士で「俺のメガ最強戦」を楽しむことも可能です。
TRPGらしく、遊ぶ人の工夫次第で遊びの領域はどんどん広がっていきます。
「読み物として楽しい」「設定資料として面白い」「ゲームとしてもしっかり遊べる」――この三拍子を揃えるべく、筆者は頑張って取組中です。
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「灰と雷鳴のロボット戦争TRPG 巨影戦記 金星のメガ」は
ロボットものが好きな人、戦場描写を楽しみたい人、成長とドラマを描きたい人に刺さるべくして作ったTRPGです。
あなたもまた、このゲームの描く灰と雷鳴の世界に魅了されるといいなと思っています。
ぜひ、金星の荒野でMEGAを駆り、仲間と共に生き残る戦いを体験してください。
「巨影戦記 金星のメガ」は、コミックマーケット107(今年の冬コミです)での完全版リリースを目指して制作中です。
ルールはすでに第二版が出来上がっており、現在は、サークル「シアワセ修練場」の皆でブラッシュアップを試みている真っ最中です。
9月中旬から10月にかけて、なんとかスタートルールセットを一般公開できればと考えていますので、どうぞご期待下さい。
スタートルールセットでは、キャラクター作成とロボットビルドルール、成長ルールを除いた全ルールを掲載し、
サンプルロボットデータとサンプルキャラクターデータとを掲載する予定です。
また、シナリオ類も今後続々登場させるつもりでおりますので、公式ホームページ、およびマッチ棒からの更新告知にぜひご注目ください。
「巨影戦記 金星のメガ」をどうぞよろしくお願いします。
企画・制作
山内剛(マッチ棒)
協力:シアワセ修練場
白河 輝
蒼霞
ELN
東 恭一郎
フィールド
Gedo
マッチ棒