名古屋大学高等教育研究センター 大学IR×DX研究会
近年、大学におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の重要性が指摘され、DX化を進めている大学も増えてきているようです。一方で、DX化の難しさも指摘されており、独立行政法人情報処理推進機構が発表したDX白書2023では、デジタル化は進んでもトランスフォーメーションは進んでいないといったことが指摘されており、その導入には様々な「コツ」が存在しているようです。
そこで本セミナーシリーズでは、大学のDX推進に関する具体的な事例を紹介し、その成功例や課題について共有します。さらに、シリーズの総括として、参加者が大学DXの今後の方向性やその可能性についてワークショップ形式で議論し、実践的な視点を得る機会を提供します。
講師:国立大学法人 三重大学 一丸 直人 氏
講師:上智大学 IR推進室 相生芳晴氏( IR推進室 室長)
概要
上智大学の事務組織における、生成AI活用の事例について紹介します。
・学生調査等の自由記述テキストを、生成AIで整理して、分かりやすい報告にまとめる
・翻訳業務での利用により、学内文書の日英化が進展した
・Excelの使い方など、日常利用しているソフトウェアについて相談する
といった活用事例の他、生成AI利用における課題点についても触れる予定です。それらによってもたらされた学内の変化についてもご紹介できればと思います。
講師:大阪大学 総務部/事務改革推進室 湊涼子氏(専門職員)
概要
大阪大学での事務DXの取組を紹介し、そこで体験した成功や失敗、これから目指す方向性についてお話できればと思います。
・大阪大学の事務DXの取組紹介
RPA、生成AIを中心に
・失敗と成功、苦労と喜び
事務改革担当者として実感した、大変さと楽しさ
阪大は世間がイメージする大阪人の集まりではない!?
研修の内製化が思わぬ反響へ
・目指したい未来
草の根活動から次のステージへ
組織改革・業務集約の波に乗ってDX加速へ
講師:マイクロソフトコーポレーション Worldwide Public Sector Education 今野拓哉氏(インダストリーアドバイザー)
※大学教育改革フォーラムin東海2025 分科会「教育DX」と共催
概要
近年、DX(デジタル・トランスフォーメーション)という言葉 が教育の現場でも取り上げられるようになりました。民間企業に比べて学校現場のDX化は遅れていると言われており、文科省もDX化を推進しています。 業務のデジタル化はすでに当然のものとなっていますが、一方でデジタル技術や業務効率化の力は、個人あるいは部署によって大きな差があります。またデジタル化とDX化を混同している場合もよく見受けられます。教育のDX化を望む現場の声は多いものの、実際に成功事例は少なく多くの人が悩みを抱えています。 本分科会は、教職員がDX化のための第一歩を踏み出せるような場を提供することを目的として開催します。分科会では、デジタル化とDX化の違いを理解し、DX化に成功した大学での具体例を参考に、同じ悩みを抱える教職員同士でDX化のためのワークショップの実施を予定しています。 教育DXについてのGood Practiceを共有し、同じ志を持つ教職員の交流の場として、多くの方の参加をお待ちしています。