本機体は、高速航行性能と高い運動自由度を両立した、開発中の小型自律型水中ロボットです。3Dプリンタ製の軽量筐体を採用しながら、航行制御用センサや環境観測用センサを多数搭載しており、小型・軽量でありながら高機能な水中観測プラットフォームを目指しています。
円筒形の機体形状により、航行型AUVのような高速航行を実現し、1.2ノット以上での移動が可能です。さらに、複数のスラスタを最適に配置することで、ロールを除く5自由度の移動に対応し、前後・左右・上下移動に加え、姿勢制御や精密な位置調整も行えます。
航行用センサとして、IMU、DVL、GNSS、深度センサを搭載し、安定した自律航行を支援します。これにより、船底点検や水中地形の調査など、さまざまな環境観測への応用が期待できます。
環境観測用には、正面カメラ、側面カメラ、LEDライト、サイドスキャンソナーを搭載しています。側面カメラは下面方向への切り替えにも対応しており、対象物や地形に応じた柔軟な観測が可能です。
本機体は、高速移動と精密な姿勢・位置制御、さらに多様なセンサによる環境観測機能を備えた、次世代の小型自律型水中ロボットとして開発を進めています。
軽量かつ多用途な運用を想定して設計された本AUVは、港湾、沿岸域、湖沼、河川、船舶周辺など、さまざまな水域での活用を目指して開発を進めています。小型・軽量な機体構成により、運搬や投入・回収の負担を抑えながら、船底点検、水中構造物の確認、水中地形の把握、環境観測など、幅広い用途への応用が期待されます。(要出典)
本ページでは、共同実験を通じて実施した船舶周辺および水中環境での試験結果を紹介します。実験では、実際の運用環境に近い条件下で機体の航行性能、姿勢制御、センサによる観測能力、取得データの有用性などを確認し、今後の改良に向けた検証を行っています。
また、これらの実験は、AUVの実用化に向けた基礎的な検証として位置づけており、運用方法や搭載機能、観測精度については現在も継続的に開発・改良を進めています。そのため、ここで紹介する活用事例や実験結果は、開発段階における検証内容を示すものであり、特定の性能や成果を保証するものではありません。
今後は、実海域やさまざまな水中環境での試験を重ねることで、より安定した自律航行性能と高精度な環境観測能力の実現を目指します。
船舶の船底には、航行や停泊を続ける中で、フジツボや貝類、藻類などの海洋生物が徐々に付着します。このような付着物は「生物付着」や「バイオファウリング」と呼ばれ、船体表面の凹凸を増加させることで水の抵抗を大きくします。その結果、同じ速度で航行するためにより多くの燃料が必要となり、燃費の悪化や二酸化炭素排出量の増加につながることが懸念されています。
また、船底に付着した生物が船舶の移動に伴って本来生息していない海域へ運ばれることで、外来生物の拡散や地域の生態系への影響が生じる可能性もあります。特に、港湾間を移動する船舶では、船底付着物の状態を適切に把握し、必要に応じて管理することが重要です。
一方で、船底の状態を確認するには、従来は潜水士による水中作業や、船舶を陸上のドックへ入れて点検する方法が一般的です。しかし、潜水作業には安全面でのリスクがあり、濁りや潮流などの環境条件によって作業が制限される場合があります。また、ドック入りには大きな費用や時間が必要となるため、船底の状態を頻繁に確認することは容易ではありません。
そこで本実験では、水中ロボットを用いて船底の画像を撮影し、それらを繋ぎ合わせることで、船舶の船底状態を広い範囲で可視化するシステムを提案しました。ロボットが船底に沿って移動しながら複数の画像を取得し、撮影した画像を合成することで、船底表面の付着物の分布や汚れの状態を一目で把握しやすい形に整理します。
これにより、船舶の利用者や管理者は、船底全体の状態を画像として確認でき、清掃や点検の必要性を判断するための参考情報として活用できる可能性があります。本実験では、生成した船底画像を船舶の利用者・管理者に確認していただき、実際の状態把握に役立つかどうかについて評価を行いました。
なお、本システムは現在開発中であり、取得画像の品質、画像合成の精度、付着物の判別方法などについては、今後も改良を進めていく予定です。本実験は、船底点検作業の省力化や安全性向上に向けた基礎的な検証として位置づけています。
海底構造物の確認や底質調査を行う場合、可視光カメラによる観測は直感的でわかりやすい方法です。しかし、濁度の高い海域や広範囲の調査では、カメラだけで海底の状態を把握することが難しくなる場合があります。これは、海水中に浮遊する泥やプランクトンなどの微粒子によって光が散乱・吸収され、遠くまで届きにくくなるためです。その結果、撮影画像が白く濁ったり、照明を当てても近くの粒子ばかりが明るく写ったりして、海底の形状や対象物を十分に確認できないことがあります。
このような環境では、音波を利用した観測手法が有効です。サイドスキャンソナーは、機体の左右方向へ扇状に音波を発信し、海底や構造物から返ってくる反射音を記録することで、海底の様子を音響画像として可視化します。音波は光に比べて濁りの影響を受けにくいため、透明度の低い海域でも広い範囲の海底を観測することが可能です。
サイドスキャンソナーで得られる画像では、海底の凹凸や岩、構造物、沈んでいる物体などが、反射の強さや影として表れます。硬い岩や人工物は強く反射して明るく写りやすく、一方で柔らかい砂地や泥地は比較的弱い反射として写ることがあります。また、海底から突き出た物体の後ろには音波が届きにくい領域が生じるため、影のような部分が現れます。この反射の強弱や影の形状を読み取ることで、カメラ画像だけでは分かりにくい海底の状態を把握できます。
本実験では、水中ロボットに搭載したサイドスキャンソナーを用いて、漁港内の海底および砂浜周辺の岩場を観測しました。漁港内では、比較的平坦で障害物の少ない海底を観測対象とし、ソナー画像にどのように海底面が表れるかを確認しました。一方、砂浜周辺の岩場では、岩肌による強い反射や地形の凹凸が音響画像にどのように現れるかを確認しました。
これらの実験により、濁りのある環境や広範囲の調査において、サイドスキャンソナーが海底地形や底質の違いを把握するための有効な手段となる可能性を検証しました。今後は、取得した音響画像と実際の海底状況を比較しながら、海底構造物の検出や底質判別に向けた精度向上を進めていきます。
2022
国際ロボット展2022
そとろぼ!
第3回フィールドロボティクス勉強会
Maker Faire Tokyo 2022
VRC-LT#15
2023
NT高の原2023
海洋ロボット夜の祭典
Maker Faire Tokyo 2023
国際ロボット展2023
VirtualConference2023(バーチャル学会2023)
2024
VirtualConference2023 発表J-STAGE掲載※
NT京都2024
VRC海のおはなし会
NT東京2024
2025
Offshore Tech Japan 2025
NT京都2025
NT東京2025
国際ロボット展2025
2026
Genkaogi2026
NT京都2026
※ yuuitirou528, TOSSHI,浅域用小型水中ロボットの開発とVR空間による可視化,バーチャル学会発表概要集
p.235-238,https://www.jstage.jst.go.jp/article/vconf/2023/0/2023_235/_article/-char/ja
(掲載されているロボットは1世代前の機体(macaroni_v2)となります。)
2022
第8回水中ロボットフェスティバル2022 in 岩国
⇒シニア部門(最優秀動画賞)
第8回沖縄海洋ロボットコンペティション
⇒フリースタイル部門(3位)
2023
水中ロボットコンベンションinJAMSTEC 2023
⇒ビデオ部門参加(FullDepth社企業賞)
Techno-Ocean2023水中ロボット競技会
⇒AUV部門参加(準優勝)
2024
第9回水中ロボットフェスティバル2024in 岩国
⇒シニア部門(AUVチャレンジ賞、ベストプレゼンテーション賞)
第10回沖縄海洋ロボットコンペティション
⇒フリースタイル部門(優秀賞)
2025
Techno-Ocean2025水中ロボット競技会
⇒AUV部門参加(準優勝)