【バルーンロボット】
魚型バルーンロボットは、バルーン機体にヘリウムガスを充填することで浮遊し、魚の鰭動作を模倣した推進機構で遊泳する魚形状のロボットです。 魚型バルーンロボットの弱点は気流の影響を受けやすい点にあり、従来より独自の制御法が求められています。 私たちの研究では、魚型バルーンロボットの制御に深層強化学習(Proximal Policy Optimization)を応用し、遊泳動作の自律的な獲得を試みています。
魚型バルーンロボットは魚のくねり運動を模倣して空気を後方へ掻き流して前進します。 このロボットの長時間稼働を想定するとき、稼働中の異常検出・緊急停止機能、および推進効率が重要な課題になります。 まずは、魚型バルーンロボットの関節部にかかる負荷を実時間計測して保護する方法を考えます。 私たちの研究では、アクチュエータからの動力を伝える関節部周辺で計測される圧力と加速度から関節部にかかるトルクを推定する方法を検討しています。 圧力値・加速度値は軽量小型のセンサで計測できますから、当該トルク推定装置は積載重量が制限されるバルーンロボットにも搭載可能です。
本研究で検討しているバルーンロボットは胸鰭を前後に振る胸鰭運動を推進機構とした飛行船型ドローンです。 私たちは、当該バルーンロボットの自律制御を目的としてモデル予測制御の適用を検討していますが、この場合、ヘリウム充填率や気温変化による大気密度の変化等の影響が問題です。 この研究では、強化学習を用いたモデル予測制御の適用によりこの問題を解決することが目標です。
【バルーンロボット紹介動画】
電気通信大学の武道場にて、実際に作成したバルーンロボットを遊泳させている動画です!