Ⅰ類 情報数理工学プログラム/情報・ネットワーク工学専攻  ラボガイド トップ

石田 晴久 研究室

数学的道具を駆使し、微分方程式の基礎理論を探る

微分方程式の基礎理論を中心に研究しています。係数が定数の時には、解を具体的に求められる場合があります。一方、係数が関数の時には解が求められない場合がほとんどで、この時には解の性質を理論的に調べなければなりません。例えば、係数が定数の時には解は高々指数関数的な増大度をもちます。その係数が関数の時、同様な性質をもつにはどんな条件が必要かなどを探ります。

キーワード

微分方程式、双曲型偏微分方程式、初期値問題、適切性

分  野

数学

植野 真臣 研究室

ベイズアプローチによる人工知能研究

大規模データからの確率的データ推論のためには同時確率分布の計算が必要となる。その厳密解がベイジアンネットワークであることが知られている。これを近似していくとマルコフ確率場、ディープラーニングと変形でき、大規模データに対応できるようになる。本研究室ではこれらの手法の理論研究、より高精度な手法開発を行っている。また、それらを用いて、自然言語処理、eテスティングやアダプティブラーニングシステムを開発している。

キーワード

人工知能、機械学習、データサイエンス

分  野

情報科学、情報工学

宇都 雅輝 研究室

ビッグデータと人工知能で人間の高度な知的活動をモデル化

ベイズ統計に基づく機械学習手法や人工知能技術,統計的自然言語処理技術をベースに、心理学や行動計量学の理論を統合することで、大量のデータから人間の高度な知的活動を測定・モデル化する研究を行っています。社会的ニーズの高い現実的な課題を研究対象とし、開発技術の実用化にも力を入れています。特に教育評価を対象とした測定論の研究領域で最先端の技術を有しています。

キーワード

ベイズ統計、人工知能、統計的自然言語処理

分  野

情報科学、情報工学

岡本 吉央 研究室

離散数学で描く社会、離散最適化でよくなる社会

組合せやネットワークを扱う「離散数学」の手法を用いて現実世界の問題を解析し、決められた制約の中でよりよい社会を目指す「離散最適化」が研究のテーマです。方法論に関する研究であるため、対象とする領域には制限がありません。今までは、ワイヤレス・ネットワーク、地理情報システム、情報可視化、生命情報解析、経済行動分析、数理パズルなどを応用対象としてきました。

キーワード

離散数学、離散アルゴリズム、離散最適化、応用数学、計算機科学、最適化、数理工学、数理モデル、データマイニング、幾何学、組合せ論、グラフ理論、ゲーム理論

分  野

情報科学

緒方 秀教 研究室

佐藤超函数論に基づく数値解析。複素数による高性能数値計算。

本研究室では、佐藤超函数論という日本人数学者による数学理論に基づいた数値計算法の研究をしています。佐藤超函数は、複素解析関数で表した一般化関数(デルタ関数など)です。佐藤超函数の理論を応用して複素数演算による数値計算を行うことにより、従来の実数演算では困難だった様々な数値計算が可能となります。佐藤超函数論に基づく数値解析は、新しい科学技術計算の技法を提供します。

キーワード

数値解析、佐藤超函数、複素数

分  野

数学、情報科学、情報工学

工藤 周平 研究室


高速かつスケーラブルな数値計算手法の開発

スパコンは高性能なCPUを多数連結した巨大なシステムです。スパコンを用いて時間的・金銭的に効率良く計算を行うプログラムには、個々のCPUを上手く動作させると同時に多数のCPUを滞りなく協調させることが求められます。本研究室では、行列計算の高速化技術を基に、応用計算の高度化やスパコン向け計算手法について研究します。

キーワード

スパコン、高性能計算、並列計算

分  野

情報科学、情報工学

小宮 常康 研究室

プログラミング言語のメカニズムの探究

速いプログラムを作るにはそのアルゴリズムが重要なのは言うまでもありません。しかし、プログラミング言語処理系の性能もプログラムの性能に大きな影響を与えます。また、言語機能がもたらすプログラムの記述性・表現力は、開発効率等の点で「よいプログラム作り」に影響を及ぼします。そのような観点から、プログラミング言語・言語処理系の研究に取り組んでいます。

キーワード

プログラミング言語、コンパイラ、インタプリタ

分  野

情報科学、情報工学

小山 大介 研究室

物理シミュレーション技法、有限要素法の数理解析と開発

複雑な物理現象のシミュレーションを効率的に行えるようにするために、微分方程式の数値解法である「有限要素法」の数理解析と開発を行っています。図はティンパニーのまわりの音波を有限要素法によってコンピュータ・シミュレーションした結果です。ティンパニーの音を再現することもできます。将来はコンピュータ・オーケストラも現実のものになるかもしれません。

キーワード

微分方程式、有限要素法、シミュレーション

分  野

数学、物理学

齋藤 平和 研究室

微分方程式の数学的研究

微分方程式は未来を予測するための道具です。例えば、高校物理で習うニュートンの運動方程式は微分方程式の一種であり、その解を調べると物体の未来の運動を予測することができます。私の研究対象は水や空気の運動(流れ)を記述するナビエ・ストークス方程式と呼ばれる微分方程式です。同方程式の解の性質(解の挙動や滑らかさ等)を数学的側面から研究しています。

キーワード

微分方程式、ナビエ・ストークス方程式、解析学

分  野

数学

高橋 里司 研究室

社会に役立つ最適化技術

実社会に見られる様々な問題を数理最適化技術を用いて解決する研究に取り組んでいます。数理最適化には優れた理論的・実践的成果が数多くありますが、それらをどのように使い、また問題にあわせて改良し、システム化するかがテーマです。特にオークションなどの経済活動に関する最適化に興味があります。

キーワード

数理最適化、オークション理論

分  野

情報科学、情報工学、経営・管理工学

http://optlab.org           出張講義

武永 康彦 研究室

コンピュータで高速に計算するアルゴリズムの研究

情報科学に不可欠な、アルゴリズムや計算量に関する研究をしています。コンピュータにより様々な処理を短時間で行えますが、より高速な計算には効率的なアルゴリズムが必要です。私たちは新たなアルゴリズムを設計する手法の開発や、計算が困難な問題の性質を解明することに力を入れています。また、組合せゲーム・パズルの計算量や必勝性に関する研究も行っています。

キーワード

アルゴリズム、離散数学、コンピュータサイエンス、ゲーム・パズルの数理、グラフ、組み合わせ、計算、情報工学

分  野

情報科学、情報工学、数学

龍野 智哉 研究室

プラズマや流体などの運動を数値シミュレーションで解析

物質の三態とは固体、液体、気体を指しますが、どんどん高温にすると、やがて電子とイオンに電離します。こうしてできた荷電粒子の集合体をプラズマと呼び、物質の第4の状態とも言われます。本研究室では、太陽や宇宙、核融合などの高温プラズマをはじめ、荷電粒子や流体の運動などに関する研究を、理論や数値シミュレーションの手法を用いて行っています。

キーワード

プラズマ、流体、シミュレーション、高性能計算、グラフィックカード、プログラミング、宇宙物理学、核融合、電磁気学、統計力学、非線形、渦、オーロラ

分  野

物理学、地学、情報工学

垂井 淳 研究室

特定の技術に必要な計算資源の最小必要量を解析する

どのような方法を用いても、それ以上短い時間では計算できないという限界はどこにあるのでしょうか。このような問題は計算量理論という分野で、「PvsNP問題」という有名な問題などを扱います。その他にも様々な計算問題・課題があり、厳密な数理的枠組みの中で、時間・記憶容量・ネットワーク帯域といった計算資源の最小必要量を決定しようという問題に取り組んでいます。

キーワード

計算量理論、PvsNP 問題

分  野

数学、情報科学、情報工学

仲谷 栄伸 研究室

シミュレーションにより次世代メモリ開発を支援

コンピュータやスマホで用いられているメモリは、電気を切ると情報を失ってしまう揮発性メモリが主に使われています。情報機器の高速動作や省電力化のためには、電気を切っても情報が失われない不揮発性メモリが求められています。私たちはMRAMと呼ばれる次世代不揮発性メモリについて、基礎から応用に渡る研究を行うためのプログラムを作成し、シミュレーションを行っています。

キーワード

次世代メモリ、不揮発性メモリ、情報ストレージ

分  野

情報工学

山 舜民 研究室


社会実装のための最適化技術の開発と活用


現実社会で意思決定をするために、課題を数式で表現し、その値が最小または最大にすることを最適化と呼びます。最適化のアルゴリズムの開発と理論研究および最適化を活用した社会実装も行っています。例えば、最も効率よくエネルギーを活用するための最適化などに取り組んでいます。


キーワード

最適化問題、非線形最適化、エネルギーミックス


分  野


情報科学、情報工学、経営・管理工学


西野 順二 研究室

人間の柔軟な判断力を計算機で実現する方法を探求

人間はある物事について、あいまいかつ柔軟な判断ができます。その特性をコンピュータで実現するファジィ理論、計算機によって囲碁やトランプゲームを考えるゲーム理論など、人の知性を計算機で実現する方法を研究しています。また、人のもつ能力と機械が協調することで、より良い結果を出す「人に優しくないシステム」を考えるスキルトロニクスの研究もしています。

キーワード

ファジィ理論、ゲーム理論、スキルトロニクス、人工知能

分  野

情報工学

西山 悠 研究室

数学を味方に社会の問題解決を図る

機械学習や人工知能が普通となる社会が近づいています。このような高度知的社会でシステムに付加価値を付け続けていくためには、根底の数学の理解、それに基づく改良、応用が出来ることが重要です。本研究室では、機械学習に関する数理・アルゴリズム開発・応用研究に取り組んでいます。特に時系列処理を扱っています。大学病院の医師と協力して医療データ解析も行っています。

キーワード

機械学習、統計科学、データサイエンス

分  野

数学、情報科学、情報工学

保木 邦仁 研究室

思考型ゲームの開発を通じて人工知能の性能を高める

人工知能の性能を高めるため、将棋などの思考型ゲームに着目した研究をしています。ゲームの解や最善戦略を明らかにしたり、人間や既存プログラムよりも強いプログラムを開発したいと考えています。そこで、熟達した人間の知識を利用して、より効率よく探索を行う仕組みを開発しています。また、複数の意見を参照して判断の質を高める「合議法」の研究も進めています。

キーワード

思考型ゲーム、人工知能、合議法

分  野

情報科学、情報工学

本多 弘樹・三輪 忍・八巻 隼人 研究室

高性能コンピューティングに関わる広範な研究分野を網羅

今日の情報量の増大に伴い、コンピュータシステムには非常に高い情報処理能力が求められています。我々の研究室では、コンピュータシステムを構成するプロセッサやメモリ、通信ネットワークのアーキテクチャから、スーパーコンピュータ等の並列処理システムにおける並列化方式、また基盤ソフトウェアまで幅広く研究を行い、高性能コンピューティングの進展に取り組んでいます。

キーワード

コンピュータ、ネットワーク、並列処理

分  野

情報科学、通信工学、情報工学

丸亀 泰二 研究室

計量や曲率を用いた多様体上の幾何構造の研究

曲面のように曲がった高次元空間(多様体)を微積分を用いて調べる、微分幾何と呼ばれる分野を研究しています。多様体には、様々な幾何構造が定義され、それぞれに独自の幾何学が展開されると同時に、不思議な相互関係も見出されます。微分幾何では、座標系(視点)によらない量を扱うため、テンソル解析と呼ばれる特殊な計算法を駆使するのが特徴です。

キーワード

多様体、テンソル解析、曲率

分  野

数学

村松 正和 研究室

多様な最適化問題に取り組み、実社会への活用を目指す

一定量の仕事を最も効率よく行うにはどうしたらよいか。こうした問題を大きく「最適化問題」と呼びます。多種多様な最適化問題に興味をもって研究していますが、特に「非線形計画」、「凸計画」、「錐線形計画」と呼ばれる問題を中心テーマにしています。最適化の考え方を用いて、現実の社会をより効率的にすることを目指しています。

キーワード

最適化問題、非線形計画、凸計画

分  野

情報工学

山﨑 匡 研究室

脳をコンピュータ上に構築し、その秘密を解き明かす

人間の脳は、ニューロンと呼ばれる神経細胞が複雑にからみあったネットワークですが、単一のニューロンの動きは比較的簡単な方程式で記述できます。ニューロンの個数分の方程式をコンピュータで解けば、脳の活動をコンピュータ上で再現することができます。私たちは非常に精緻な脳のモデルをコンピュータ上に構築し、脳は何をしているのか?の謎に迫ろうとしています。

キーワード

脳、ニューロン、シミュレーション、スパコン

分  野

情報科学、生物・生命工学、医用・生体工学

山本 野人 研究室

コンピュータを使って数学の定理を証明する

コンピュータでの計算は、どうしても誤差を含んでしまいます。どのくらいの誤差が含まれているのかを厳密に見積もりながら計算する方法を、精度保証付き数値計算、といいます。本研究室では、精度保証付き数値計算の基礎理論の研究とともに、これを応用して、様々な数学の定理の証明をコンピュータで行う研究をしています。

キーワード

精度保証、誤差解析、計算機援用証明

分  野

数学、情報科学

山本 有作 研究室

行列計算を効率的に行うアルゴリズムで高速化を図る

大規模な行列計算を、最新の基本設計を持つ計算機上で効率的に実行するために、新しいアルゴリズムの開発を行っています。また、開発したアルゴリズムや高性能計算技術を実際の問題に応用し、大規模なシミュレーションを行っています。最近では、ガラスが衝撃を受けた時の割れ方を調べる亀裂シミュレーションなどについて、計算の高速化・大規模化を進めています。

キーワード

行列、亀裂シミュレーション、スーパーコンピュータ、シミュレーション、最適化、数理工学、グラフィックプロセッサ、量子力学、構造解析、産学連携

分  野

数学、情報科学、情報工学