台風10号

9月6,7日.九州全域が大型台風10号に襲われた.これまでに経験したことのない超大型ということで数日前から,避難勧告が出されていた.台風が九州の西側を通過すると東側に位置する熊本県は甚大な被害が予想されるというので,熊本市西区に住む姉妹は早々とホテルを予約した旨,伝えてきた.我家も予約するように勧められたが,改築の際このような事態を想定して鉄骨セラミック系の住宅にしたこともあり,すべての窓のシャッターを閉めて立て篭もることにした.最大瞬間風速70メートルが如何なるものか毎時毎時テレビのニュースですり込まれていたので,それなりの準備をして覚悟はできていた.実際はどうであったかは,熊本日日新聞ホームページの記事を見てほしい.

気象台の午前6時現在の観測では、天草市牛深で午前1時20分に38・7メートルの最大瞬間風速を記録。阿蘇市乙姫の32・3メートルと、あさぎり町の25・8メートルは観測史上最大となった。熊本市は21・4メートルだった。

台風10号は特別警報級の勢力で接近・上陸の恐れがあるといわれていた.しかし.そこまで発達しなかった.の要因の一つ,9月2日,東シナ海を北上した台風9号が同じようなコースを通ったため海水がかき混ぜられ海面水温が下がり当初の予想より発達しなかったとのことである.スーパーコンピュータもそこまでは予想できなかったということになる.今後は今回の学習を生かした予想を期待したい.

気象庁の実際の最大瞬間風速は以下の通りである.熊本市内は9月7日午前7時台の22.0m/sである.降水量も予想より少なかった.台風10号の警戒については,「大げさ過ぎたのではないか」という見解もみられるが,長崎県の野母崎では7日1時55分に59.4m/sを記録している.また,気象庁によ台風10号が接近した6日から7日までの間に統計を始めてから最も強い最大瞬間風速を観測したのは九州や中国地方四国などの合わせて33地点に達した.観測地点の地形にもよると思うが,巨大台風であったのは確かである.テレビのほか,スマホ,パソコンへ送られてくる防災情報(メール,ライン)の数の多さには,少々嫌気がさしたのは否定しないが,我家にとっては,地球温暖化について考え,身の回りの整理,整頓をするよい機会になった.

熊本県内の6地点のデータを以下に示した.

牛深は38.7メートル,本渡は31.6メートルを超す風が吹いた.

阿蘇乙姫も32.3メートルを記録しているが,雨量が少ないのは幸いであった.

人吉は34.0メートルであった.

(2020.9.11)

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