桜の名所として知られる熊本城の行幸坂(みゆきざか)は熊本地震で被災し,3年近く立ち入り禁止になっているが,花見の時期にあわせ期間限定で,その一部が一般に開放されたので,復旧工事が進む熊本城内に咲き誇る満開の桜の見物に行ってみた.注)行幸橋と行幸坂(南坂)について
開放区間は 行幸坂の入り口から桜の馬場城彩苑北側未申櫓下までの約250メートル程度であり,左折して城彩苑へ石段を下る一方通行になっていた.ここから先は立ち入り禁止の地点にひごまるが愛嬌を振りまいていた.
行幸坂を登りながら天守閣や飯田丸五階櫓の撮影を試みたが,樹間に埋もれてはっきり捉えることはできなかった.
拡大図
拡大図
下り坂の途中から見た桜の馬場城彩苑
復旧工事中の長塀
桜とは対照的だったのは,復旧を待つ多くの崩れた石垣,櫓,塀,櫓門,城門の存在,写真は坪井川対岸から撮影した熊本城「長塀」の現状,解体された国重要文化財の「長塀」は,土台となる石垣の近くに仮設足場が組み立てられ,落下物防止のネットを被せる工事が進行中である.復旧工事完了は2021年1月下旬とアナウンスされている.
千原桜は,ソメイヨシノより花弁が大きく純白で一枝に一重と八重が咲き,綺麗なのが特徴とされている.詳細は熊本市教育センターの資料を見てほしい.
熊本学園大学
正門左手に,旧熊本紡績の電気室が移転された産業資料館があり,入り口近くに千原桜が咲いていた (2019.4.7).
熊本市内で千原桜を見ることができる場所は以下の通りである.
熊本城の近くにある行幸橋のたもとの清正公銅像の横,熊本城,城西小学校,熊本市立千原台高等学校,花岡山,小萩園,二の丸公園,島崎二丁目公園,開新高校,カトリック手取教会,健軍東小学校,熊本学園大学などである(一部はWeb情報による).
城西小学校正門横にある「千原桜原木の跡」の石碑
千原桜保存会会長の岩村さんによると,大正14年に伐採された時の樹齢は推定300年,大人二人でやっと手がまわるくらい大きな幹周りだったとのことである.
熊本市教育センターの資料から引用.
Google ストリートビュー画像を使いました
2020年1月21日 追加掲載
追記
長塀について
熊本地震前の「夜の長塀」(キロクマ.著作権フリー素材)
熊本地震で被害を受け,布で覆い隠されていた長塀(2016 ストリートビュー)
2018年4月のGoogleストリートビューでは長塀は撤去されている.