研究内容

「交通」

☆研究の背景・目的

現在、交通班では、効果的な交通政策の提案に役立てるため以下の内容を把握する研究が進められている。

○ 新幹線導入時の交通行動の変化

○ LRT導入時の交通行動の変化

○ 駐輪場内における自転車の挙動

これらの研究によって人々の交通行動に影響を与えている事柄(駐輪ラックの有無など)を定量的に把握し、適切な施設の配置などを理論的に説明することを目的にしている。

☆研究内容

現在の交通行動についてアンケート調査を行い、それを基に現状を再現するモデルを作成することで、現状の定量的把握を試みている。


「防犯」

☆研究の背景・目的

近年、治安の悪化が社会問題となっており、防犯に関する研究が多くなされている。しかし、それらは施設配置などの空間分析が多く、犯罪抑止に大きな影響を及ぼす交通量に着目した物は少ない。犯罪内容や発生場所、犯行に利用された街路状況、自動車や歩行者の交通量の状況等との関係を調査・分析し、犯罪発生状況を定量化する。また、その定量化した結果を用いて防犯の視点から適切な街路提案を行うことを目的としている。

☆研究内容

街路状況、交通量の状況を考慮した犯罪発生モデルを構築し、路上の犯罪発生に影響を与えている項目について考察を行っている。


「物流」

☆研究の背景・目的

近年、自動車輸送への過度の依存に伴い、地球温暖化進展など物流を取り巻く様々な問題が深刻化してきており、物流の合理化・効率化が求められている。そこで、物流班では、自動車輸送についてのモデルを作成することで現状を定量的に把握し、物流の合理化・効率化のための方策を提案することを目的として いる。また、将来的には鉄道との接続を考慮することで、モーダルシフト推進の足がかりになると期待している。

☆研究内容

自動車輸送について荷主のニーズである時間制約を考慮したモデルを作成し、定量的な現状把握を行っている。


「買物」

☆研究の背景・目的

近年、公共交通の衰退により交通弱者のモビリティ確保が問題となっており、公共交通を維持していく方法が模索されている。そのためには、交通行動の現状把握が不可欠である。そこで、買物班では、買物行動を把握することで交通機関の有無や利便性等の交通条件が、どの程度人々の交通行動に影響を与えているかを定量的に把握し、将来の交通政策に有用な指標を提言することを目的としている。

☆研究内容

人々の行動についてのGPSを用いた調査、およびアンケート調査を行い、結果をもとに買物行動のモデル化や比較などを行っている。


「災害」

☆研究の背景・目的

近年、地震や水害などの災害に対する意識が高まっており、円滑な避難計画が強く望まれている。特に、水害では、浸水による道路被害により避難経路が限定されることにより交通麻痺といった状況に陥る可能性がある。そこで、災害班では、水害発生時に浸水被害を受ける道路を予め交通規制すると同時に、道路情報の迅速な伝達を行うことによって、浸水による道路被害がなくスムーズに避難可能な最適避難経路の選択を促す方策を提案することを目的としている。

☆研究内容

透水解析と住民避難行動を対象とした交通量解析を行い、水害時の交通シュミレーションを行うことで円滑な避難を促進させる政策を考察する。


「歩行者流動」

☆研究の背景・目的

近年、歩道橋での事故などによって歩行者にとって安全で通行しやすい道路・通路設計が求められている。そこで、歩行者流動班では、事故による被害が大きいと考えられる階段に着目し、安全でスムーズな階段歩行が可能になるような階段前後での制御工のありか たについて検討することを目的としている。ここでいう制御工とは、階段の手前で通路幅を狭くし、交通量を制限することで階段の交通量を減らす工夫のことで ある。

☆研究内容

制御工の寸法と設置位置を変化させてシュミレーションを行い、最適な制御工の寸法・設置位置を検討する。


「社会資本」

☆研究の背景・目的

我が国の都市は、人口減少・高齢化の急速な進展、都心の空洞化など様々な問題に直面している。特に、中山間地域など今後人口が大き く減少し、居住地の拡散が進むと考えられる地方中小都市においては、コンパクトな都市を目指すため、都市スプロールの問題を解決することが重要な課題のひ とつであると考えられる。そこで本研究では地方都市の人口減少・高齢化を考え,都市における将来の人口構成を予測し、それに基づいて、人が生活するために 必要となる都市施設の規模について考えることによって、人口減少と高齢化による都市施設の変化について考察する。

☆研究内容

人口減少と高齢化を考慮した地方都市における都市施設の将来推計に関する研究。