バルセロナ――あるいはスペインの他の地域でも、コメを食べる習慣はあります。もっとも一番食べるのはやはりパンなのだが。そういうわけで、スーパーマーケットに行くと簡単にお米を買うことができます。しかも安い。2㎏で400円ほど。コメを食べるとなんともほっとする日本人にとって、これはとても有難いことです。
うかつにも、日本を出発する時にはそんなことはまったく思いもよらなかったので、ここに来て後悔することに。つまり、米は手に入ってもそれをどう炊けばよいのか、ということです。もし半年とか1年とか、ある程度の期間をスペインで過ごす予定の人がいたら、ぜひ小さな炊飯器を持ってくることをお勧めします。
でも、炊飯器が無ければコメが炊けないのかというとまったくそんなことはありません。実際に、僕は鍋でご飯を炊いています。たぶん、2回くらい失敗すればそれなりに美味しく炊けるようになります。こつは水を少なめに入れること。足りなかったら後から足せばよいだけなので。
まずは一気に強火で沸騰させます。そしたら火を弱くして、10~15分くらいも放っておけばできあがり。これで快適なバルセロナ生活を送ることができます。右の写真は炊き上がったお米。最初の頃と違って、お米の芯が残ってしまうこともなく、美味しく炊き上がりました。
ブロッコリーとトマトを炒めたものと、サーモンを焼いて夕飯にしました。東京と比べてトマトは驚くほど安いです。日常的に食べられるからでしょう。
カタルーニャ人は「パ・アム・トゥマカット」というトマト付きパンを美味しそうに食べます。このパンについて田澤耕さんは『カタルーニャを知る事典』(平凡社新書)の中で、「日本人のオニギリに相当?」と書いています。確かに、どこに行っても必ずこれを食べているカタルーニャ人を目にします。
ちなみに、米食として一番お手軽なのはパエジャを作って食べることです。スーパーマーケットでパエジャの素・冷凍海鮮・その他野菜を買ってきて、お米と一緒にフライパンに入れて炒めるだけ。かなり美味しくできます。