字名に基づく町名。名古屋春木線の北が「平手北」、南が「平手南」。共に扇川右岸に位置する。かつては北、南に分かれておらず、「字平手」だった。平手は傾斜地の意味。承応二年に鳴海村に開かれた新田を平手新田という。平手新田は開発規模が大きく、百姓が移住して新しく村を作る村立新田であり、平手新田村と呼ばれていた。平手新田は鳴海山林が南に途切れる平地に位置。東西に細長い蔵入地であった。
「字平手」の旧字は「釜ノ巣」「久祢之内」「前畑」「郷畑」等。それ以外にも多くの旧字がある。「久祢之内」は置土の内の意味。本田の田であった。「前畑」は家の前にある畑。
平手とその周辺を「郷廻り」と呼んでいた事もあった。
参考文献
Japanknowledge 『日本歴史地名大系』県別閲覧>愛知県 2025年1月2日閲覧 平凡社
JLogos 『角川日本地名大辞典』中部地方>愛知県 2025年1月2日閲覧
榊原邦彦(1984)『緑区の歴史(名古屋区史シリーズ;6)』愛知郷土資料刊行会
榊原邦彦(2000)『緑区の史蹟』 名古屋市 鳴海土風会