理研のスパコン「富岳」が世界一になったと聞いても,パソコン程度の利用者にはピンとこない.当初,量子コンピュータ - のことかと思ったが,そうではなかった.「0か1」による従来方式スパコンでの話であったので,高速化の実情について調べてみた.
この手の計算機の性能比較に登場するのは2011年に世界一になったスパコン「京」である.
スパコン「京」の性能を紹介した富士通ジャーナルの記事のなかに,数としての「京」について分かりやすい説明が掲載されていたので紹介したい.
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「京」の計算能力は非常に高く、1秒間に「10ペタ(10の16乗)=1京回」(10ペタフロップス)の計算が可能です。これは、地球上の全人口(70億人)が電卓を持って集まり、全員が24時間不眠不休で1秒間に1回のペースで計算を続け、約17日間かけてようやく終わるほどの計算です。「京」はこれをたった1秒でやってのけてしまう、
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以下に富士通ジャーナルの図(スパコン京に関する)も引用させてもらった.
スパコン富岳は1秒間に41.5京回以上の計算が行え,これまで首位だった米IBMの「サミット」の2.8倍の計算能力を持つ.
スパコン「京」の性能説明と同様な説明を「富岳」に適用すると,現時点の性能は以下のように書き表すことができる.
スパコン「富岳」は,最終的にはスパコン「京」の100倍の速度を目指しているとのことである.
量子コンピュータが参入すればこの種の競争が存在し得るか疑問に思うが,中国,米国の追上げが激しくスパコンコンテストはしばらくは続くようである.