吉田 龍矢 Tatsuya Yoshida
興味
デバイスや触媒などの複雑系における、エネルギー変換過程の情報を抽出するための分光法の開発に興味があります。共同研究も積極的に取り組んでいます。
最近の活動 2025年7月
Chemirxivに新しい二次元分光法の開発のワーキングペーパーを公開しました。この分光法は二次元蛍光励起分光法(2DFLEX)と呼ばれ、これまで普及していた二次元電子分光(2DES)が抱えていた基底状態と励起状態の信号が混ざって解釈が難しいという問題を克服し、励起状態の情報だけを測定することができます。20年ほど前から光合成タンパク質の2DESの信号は基底状態か、それとも励起状態由来なのか?という大きな論争が続けられてきました。将来的に2DFLEXによってこの論争に決着がつくととともに、不均一な光機能材料のダイナミクス研究にも貢献することが期待されます。
https://chemrxiv.org/engage/chemrxiv/article-details/6870f3cf43bc52e4ec759bc3
1995年2月13日生まれ 兵庫県宝塚市出身 宝塚市の小学校、西宮市の中学校および高校を卒業
2013年4月-2018年3月 京都大学理学部
2018年4月-2020年3月 京都大学理学研究科修士課程
2020年4月-2023年3月 京都大学理学研究科博士課程 博士(理学)
2023年4月-2024年3月 防衛装備庁 技術系研究職(国家公務員総合職)
2024年4月-現在 九州大学理学研究院化学府 特定プロジェクト教員(助教)
一度アカデミアから出たのは、社会課題に直結することをやろうと思ったからです。前職では、探知技術の研究開発プロジェクトに参加していました。組織で働いてみて、自分が面白いと思えることや好奇心に基づいて働けることは幸せだと実感し、現職に転職いたしました。
肩書上は一応元官僚ですが、研究所で働いていたので国会対応などの経験はありません。政治家の先生、他省庁の職員、大企業のマネジメントクラスの方、公的機関の研究者の方と仕事をする機会をいただき、視野が広がりました。前職の関係者の方々にはご迷惑ばかりおかけしてしまいましたが、アカデミアでは学べないことを数多く勉強させていただき、心より感謝申し上げます。
サイエンスが面白いと思って理学部を選び、学生時代は学理を深く掘り下げる探求型の基礎研究をしていました。その過程で理学の題材には未だ活用されていない重要な技術シーズが数多く存在していると感じ、基礎的な技術シーズをイノベーティブな成果へとつなげられると信じています。
業績につきましてはGoogle ScholarまたはResearchmapをご覧ください。
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https://scholar.google.com/citations?user=XvZsXYkAAAAJ&hl=ja
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