既刊歌論・評論


短歌の酵母Ⅱ 空はともだち?

(2016年 11月 沖積舎 2500円)

目次

1 空はともだち? ――イメージの盛衰現象

2 かわいそうな自転車 ーー便利なうすうす歌語

3 袖振り合うも ーー言葉で無い袖を振るとき

この本の書評

短歌の酵母

(2015年 6月 沖積舎 2000円 )

目次

1 みんなで育てる歌語 トマトぐっちょんベイベー! 潰れトマトの百年

2 題材の攻略 〈時間〉の背後霊

3 短歌の身体 身をくねらせる短歌さん

4 歌人は酵母菌 醸すカモシカかもしれない

「鹿首」という雑誌に書いた長編の短歌評論の中の4本を、大幅に手直ししたものです。

雨よ、雪よ、風よーー。

(2006年 北冬舎 2000円)

北冬舎に直接ご注文ください。(ホームページからメールで注文できるようです。)

北冬舎

この本の書評

●特徴

データベース「闇鍋」を使って歌を抽出して見比べる、という方法を使った最初の評論。

「雨」「雪」「風」という言葉が持つ特殊な暗示力に注目。実際の雨、雪、風のことではなく、あくまで言葉の世界の現象を扱う。

「雨」「雪」「風」という言葉は、長い間、日常会話から詩歌や文学まで、さまざまな表現に使われてきて、実際の雨、雪、風にはない言葉の力が備わった。

例えば、「雨」は「克服できる困難」として、ときに希望につながる要素になるとか、雨を眺めることは、時間を眺めることを暗示することがあるとか、「雪がふりかかっている」と叙述された人物は、 なんらかの救い、恵みを必要としている等。

※ 初版には、下記のまちがいがあります。(重版した本は訂正してあります。)

下は初版正誤表

短歌の生命反応

(2002年 北冬舎 北冬草書 1700円)

・ 短歌の生命反応ノート

短歌は心の器なんかでなくて、このボディに生命のしくみを作るものではないのか?

以前『かばん』誌の前号評を書いたときに得た着想を延長して書きためた短文集。

・ めでたさの終わり

「めでたさ」はあらゆる言説の文脈に浸透しているが、この概念は、人間の存在としての不安に対してはすでに有効ではない。

古来「めでたさ」に貢献してきた短歌は、この新たな不安に対処する有効な言葉へと変貌してきている。 そういったことを例歌をあげて説明。

はじめちょろちょろなかぱっぱ

七五調で詠む日本語(2003年 集英社1400円)

暗記など実用目的の短歌俳句等のコレクション

実用篇・・・・暗記・まじない・教訓など

逸話篇・・・・古来の和歌の逸話

現代篇・・・・現代の言葉遊びなど

★実用短歌や和歌の逸話のコレクションをまとめた本

暗記などの実用歌コレクションに、短歌が実際に役に立ったという古来の和歌の逸話、現代の言葉遊びを加え、ついでに、非文学的と思われがちな実用歌の、意外な芸術性もさぐった。

・人間とコトダマのかかわりについて考えた本でもある。言葉は実用のもので、なんらかの現実的な効力を期待して使う。これがコトダマの命の源であるという考えに立って、「和歌の徳」と呼ばれた和歌の力の特徴を考察した。

・詩歌は「実用」とかけはなれていると思われがちだが、実は古くから和歌は実用性を期待されて詠まれてきた。このことに興味がわいてはじめたコレクションである。サブタイトルに「七五調で詠む日本語」とあるが、真の力点は、七五調よりも「実用」と言霊の関係におかれている。

・インターネット時代を迎えて変化した対人関係に対処するために、コトダマの生まれ変わりが期待されていると思う。言葉の変貌の底には、日本語のコトダマへの健全な期待があり、コトダマは期待に応えようとしてくれている。そういうメッセージも含んでいる。

※発行にあわせて、実用和歌と言葉遊びのコーナ ー「ちょろぱ通信」を作りました。

表紙の絵を描いてくださったなかだえりさんのホームページ

【共著】

子どもと楽しむ短歌・俳句・川柳

叔母高柳美知子との共著(あゆみ出版 )

(絶版)

【共著】

現代にとって短歌とは何か

(1998年 共著 岩波書店 「実用の言葉としての短歌」短歌と日本人Ⅰ )

【その他】

穂村弘ワンダーランド

(編集/対談) (2010年11月 沖積舎 1500円)

【執筆協力】

※著者高柳杉子は親族。急逝のためあとを引き継いで出版した。

あけもどろの空 ちびっこヨキの沖縄戦

著者 高柳杉子 (2010年11月 子どもの未来社 1500円)

ヨキという6歳の少女とその家族が沖縄戦を生きのびてゆく物語。 著者杉子の両親の実体験。

キーワード集 (付・ 刊行会のメッセージ )

著者プロフィール(右の写真)

昭和40年、本土返還前の沖縄に生まれる。立正大学文学部文学科卒。大学卒業後、故郷の沖縄で国語教師として6年間勤務の後、結婚のため北海道へ渡る。平成21年8月がんのため死去。享年44。

★「琉球新報」と「沖縄タイムス」に記事が掲載されました。

★ 全国図書館協議会の、第44回 夏休みの本(緑陰図書)に選定されました。