TAKAHISA KAMIYA Exhibition
<Blue Wrapping>シリーズ新作「熱風彫刻」

2022年、神谷は個展『1967 PLASTICs-2022 SDGs-』にて〈Blue Wrapping〉シリーズの新作「熱風彫刻」を発表する。


 〈Blue Wrapping〉シリーズは、2021年に古希を迎えたことを機に現代美術家としての再スタートを切った神谷が「終活」として始めたアートワークである。2021年のシリーズ第 一作目では、大きな貯金箱やワニの木彫作品、ブリキの車やフィギュアなど、職業デザイナー として長年大切に残してきた資料を青いテープで包む作品を発表した。ガラクタと呼びながらも人生を共に生きてきたオブジェであり、それらを青く包む行為には何か儀式的で精神的なものを感じられる。


 今回神谷が支持体/メディウムとして選んだのはペットボトルである。プラスチックが英雄から悪者にされてゆく過程を目の当たりにしてきた神谷は「ホットワード」が構築する現代社会に対し懐疑的な目を向け、ウイットな悪戯を仕掛けた。

 ペットボトルに熱風を与え歪ませ、その一部を自身の大切な資料と同様に青く包んでいく。

これまで世界を先導してきた敬意をもってミイラの如く埋葬しようとする行為なのか、はたまた厄介者とされた憐れみをもって新たに形を与え救い生かそうとする行為なのか。いずれにしても「熱風彫刻」の偶然〈必然〉の歪みや重なり、青や透明の耀きが私たちを惹きつけるのは確かである。


そして本展⽰の注⽬すべき点は、写真家・
淺井の参画である。淺井は1966 年に写真集「ビートルズ東京」でメジャーデビューした後、写真に留まらずジャンルを超えた創作活動を⾏ってきた。今回は神⾕の「熱⾵彫刻」を淺井が写真に写し、同じ会場に展⽰する。これについて淺井は「神⾕の作品や⽬指していることが写真を撮るという⾏為によってより客観的に整理されたものになることを期待する」と語る。古き良き美が充溢する京都の町で、神⾕と淺井によるプロセスとしての融合的な展⽰が始まる。「熱⾵彫刻」はこの場において⾼尚な違和感を⽣み出し、⽂化的かつ社会的な関⼼を呼ぶに違いない。

TAKAHISA KAMIYA Exhibition
「1967 PLASTICs -2022 SDGs-」

日程
2022 年11 月26 日(土)~12 月2 日(金)

時間
12:30~19:30

会場
kojin kyoto
京都府京都市上京区上生洲町248-6 
荒神橋西詰

入場無料

InstagramYouTube

<ARTIST>

神谷 敬久
Takahisa Kamiya

1951年生まれ。静岡県浜松市出身。

1978 年、27 歳でデザイン会社「SUPER PLANNING」を創業し、デザイナー・プロデューサー・事業家としてスタートを切る。
世界で愛されるキャラクター「MR.FRIENDLY」のプロデュースや、個性溢れるトートバッグブランド「ROOTOTE」の⽴ち上げによって多くの⼈々を魅了した。2004 年に「TOTE AS CANVAS」でグッドデザイン賞を受賞。
2016 年にはセツ・モードセミナーに在籍し、セツ展で3331 賞を受賞。2019 年より本格的にアーティストとしても活動を開始した。

淺井 愼平
Shimpei Asai

1937年、愛知県瀬戸市生まれ。

写真集「ストリート・フォトグラフ」「ビートルズ東京」で独⾃の視点が注⽬され、1966 年に写真家としてデビューする。
その後、映画撮影や⾳楽、脚本、⼩説、俳句など幅広い分野で多才ぶりを発揮し、1977 年の「VAN JACKET」ハウザースポーツポスターでのADC 賞受賞をはじめ数々の賞を受賞。
美術館館⻑や⼤学院教授を務めるなど学術的な場でも活躍した。
シンポジウムへの参加やメディア出演も積極的に⾏なっている。


<会場>

kojin kyoto
京都府京都市上京区上生洲町248-6 荒神橋西詰
ホームページ 
https://kojin-kyoto.com/


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