卒業研究・修士論文・博士論文
鈴木ゼミ
卒業研究・修士論文の作成と並行して、Web会議(Zoom)で発表を行います。(2024年現在、利便性を考慮し、放送大学本部(幕張)や東京文京学習センターで行っていた発表会は中止しています。)
他の研究グループとの合同ゼミ(参加者10名~20名程度)もあります。
ゼミ参加者には年齢や職業など様々なバックグラウンドの学生の方がいるので、研究を進めるヒントやアドバイスが得られるでしょう。
アルゴリズム、ソフトウェア、プログラミングなど、計算機科学(コンピューターサイエンス)に関するテーマを卒業研究・修士論文に設定する方が多いです。近年は深層学習・機械学習系のテーマが増えています。
なお、大学なのでGPUサーバーや専門性の高いソフトウェアが利用できるのでは?と期待される方がいますが・・・、放送大学には計算機センターのような施設はありません。深層学習系の研究テーマの学生もいますが、自費でGPUを購入するか、無料のGoogle ColabのGPU/TPUなどを利用してもらっています。また、大学の包括契約ソフトウェアのようなものもありません。本当に計算機パワーが必要な研究テーマなのか考えてみましょう。
卒業研究
興味のある研究テーマについて調査・実験を行い、卒業研究としてまとめましょう。
しっかりと計画をたてましょう。あっという間に時間が過ぎてしまいます。
学内限定のページに過去の「卒業研究資料」として「卒業研究報告」があるので、どのようなものを最終的に提出するのか確認しましょう。
冊子「卒業研究履修の手引」に詳細な説明がありますが、実際の「卒業研究報告」を見るとイメージしやすいです。
卒業研究には興味があるけれど、人前で研究発表とかストレスを感じるという方もいるかもしれません。ですが・・・、作ったプログラムや行った研究を、限られた時間で他者に知らせるというのも大事なことです。
研究テーマの例
Python用量子計算ライブラリQiskitを用いた素因数分解プログラム(2023年度)
GoogleドライブのOCR機能の認識率を改善する前置処理系の開発(2023年度)
流れ解析とその可視化(2023年度)
Pythonによる実社会の課題に対するアルゴリズムと並列・並行処理の有用性の指標(2023年度)
コンパイラの中間表現-中間言語とアセンブリの相互変換を検証する-(2023年度)
面状の3次元データにおける特徴量検討(2023年度)
YOLOv7によるコマ枠の読み順ラベルの自動付与(2022年度)
ESNによる非線形時系列データ学習と性能改善のための混合レザバー設計 (2021年度)
数理最適化問題の初学時におけるPythonベースでの求解算出ソフトウェア構成勘案 (2020年度)
百人一首をエントロピーで分析する (2016年度)
3DグラフィックスソフトウェアPOV-Rayを用いた可視化に関する研究 (2016年度)
ハッキングの歴史とその対策 (2015年度)
プログラムの再利用 (2015年度)
修士論文
修士論文の提出までには、大学へ半年ごとに3回のレポート提出の必要があります。 (1)関連研究調査(2)提案手法と実験(3)実験結果の評価(4)論文提出。
学会等の研究会、全国大会、国際会議などの発表も推奨しています。
研究テーマの例
プログラム言語の比較研究を通してのソフトウェア開発生産性の考察(2023年度)
視覚的持続を利用したX線透視動画像の最適な表示条件に関する検討(2023年度)
SNS データの活用による株価予測(2022年度)
東京管区気象台管内の気温データを用いた経年変化の分析 ~野沢温泉アメダス観測所を事例に~(2021年度)
産業用ロボットを用いた部品位置決め精度の補正手法 (2020年度)
職人の性格とコミュニケーションの特徴(2020年度)
閉合近接SfM写真測量による土地境界の自動測量(2019年度)
日本語形態素解析における辞書登録の自動化手法、アルゴリズムの提案 (2019年度)
画像計測による特徴点抽出に関する研究 -利休茶道具の美しさの規則性について- (2018年度)
掃除ロボットの研究(2018年度)
論文検索情報から歴史を見るためのデータ整理方法の検討(2016年度)
3次元環境下における深層強化学習の新たなモデルの提案(2016年度)
歯科用診断画像の画像処理について(2016年度)
ZDDを用いた極大集合列挙アルゴリズム(2014年度)
博士論文
学会等で認められるレベルの研究が必要です。 詳細は、http://www.ouj.ac.jp/hp/doctor/
博士後期課程は募集人員数が限られているため、素晴らしい研究テーマでも入学者選考が厳しくなっています。近年、世界的にIT技術者や研究者のレベルが上がっており競争が激しくなっていると感じます。