SUGIMOTO GROUP
研究室見学/研究体験
分子科学研究所
表面界面科学・先端分光研究室
先端的なレーザー分光・量子計測で切り拓く
物質表面界面における次世代分子科学
こんな方におすすめ!
将来のビジョン構築への良い刺激が欲しい方
物理や化学の基礎知識が実際の最先端研究にどのように結びつくのか体感したい方
物理・化学現象の分子スケールでのメカニズムに興味を持っている方
最先端レーザーシステムや次世代的な分子/物質計測法に興味がある方
光学や物理学、物理化学、表面科学、触媒・電気化学などに興味のある人
卒業研究以外でも最先端の研究に触れる機会が欲しい方
今の研究室での活動に満足できず、フラストレーションを感じている方
国立研究所ならではの卓越した研究環境に興味がある方
世界に他に無い独自の実験装置を設計/構築し、研究の新潮流を創成することに興味がある方
前人未到の表面界面分子科学の開拓
『先端的なレーザー分子分光』による挑戦
『非線形光学現象』を巧みに操ることができる最先端のレーザー光源や光学分光装置に実際に触れながら、物質の表面・界面に潜む分子のナノサイエンス研究の最前線を体感することができます。
また、研究体験だけでなく、「大学で普段学んでいる物理学や化学などの基礎的な科目が先端研究の現場で如何に重要になるのか?」について様々に実感してもらい、学部生としての日々の勉強をより高いモチベーションとレベルで取り組んでいくための姿勢・境地を体得してもらうことにも重きを置いていますので、是非分子研に来てみて下さい。
あなたの視野を大きく広げ飛躍するチャンス!
参加費|無料です(交通費・宿泊費もフリー)
研究所内ロッジを宿泊先としてご案内します。
参加条件|大学生・高専生 (大学院生もOK!)
興味や熱意があれば気軽に参加 OK!現時点での専門的な知識の有無は問いません。「友達と一緒に応募」も歓迎しています。
滞在期間|日帰り~最大3泊4日程度
参加申し込みの方の希望をもとに相談しながら決定します。
ステップアップして様々学べる利点・無料参加制度を活かしてして、2・3回リピート参加する学生さんも比較的多いです。
✔ 興味や熱意があれば気軽に参加OK
✔「友達と一緒に応募」も歓迎します
✔ 現時点での専門的な知識の有無は問いません
目次
1. 体験内容、滞在中のタイムスケジュール例
研究取り組み例
物理系研究例
超短パルスレーザーを用いた最先端の物質フォノン・分子計測
未踏領域の物質/分子研究を開拓する次世代非線形分光法の開発
従来の計測限界を突破した新しいナノスケール分光法の開発
極低温固体表面における分子/スピン系の量子物性開拓
化学系研究例
固体表面における水分子の新奇物性開拓&機能創発
表面科学に根差した複雑系触媒化学の学理構築と反応場デザイン
低環境負荷の次世代非熱的(光・電場)触媒技術の革新
反応場・反応活性種・中間体種の非破壊高感度観測を拓く次世代オペランド分光計測の挑戦
タイムスケジュール例(日帰り・3日間滞在)
体験内容について、申し込み後の個別ヒアリングをもとに参加者別にプログラム内容を組み立てています。
以下は、参考例としてご覧ください。
2. 申し込みからの流れ
申込フォーム🔗に入力
滞在希望日や、参加希望動機等をご記載ください。
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入力内容の審査後、杉本准教授による個別面談(Zoom, メール)
申し込み者の興味のあるトピック・これまでの取り組み・現在の悩みなどを様々ヒアリングしつつ、滞在期間(日程)及びプログラム内容を、個別に調整・決定します。
研究室見学/体験実験自体に関する疑問や事前に準備したら良いことなどについても、気軽に質問してください。
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研究所に滞在するための諸手続き案内
3. これまでの参加者の声、体験の様子(写真あり)
体験を終えた参加者に、インタビューをし、率直な意見をもらいました。
学年、専門分野、興味の範囲、学習状況など様々な背景を持つ学生さんのコメントを参考に、申し込みを検討いただければ幸いです。
北海道大学 工学部応用理工系学科応用化学コース 3年
【内容】光学・物理化学レクチャー、レーザーを用いた非線形光学現象、分光の実験
将来のことを考えるきっかけにしたいという漠然とした志望動機で参加させて頂きましたが、濃密で束の間のような3日間でした。
レクチャーでは、研究室の取り組みや研究展望を始めとし応用理学といったお話など、知的探求に挑む面白さと基礎科学の奥深さを強く感じました。
2日目の非線形レーザー光学という人生初の体験は刺激的で、フェムト秒といった微短な世界を駆使し界面を解明していく姿はとても格好良く、3日目のスペクトルから反応及び分子の挙動を見るという体験は、面白いだけでなく、その日の夜なかなか寝付けなくなるくらい強い衝撃を受けました。
実験の合間や食事では、研究室の選び方のアドバイスや杉本研究室で研究するに至った経緯などプライベートなお話を伺えたことも大変貴重な経験となりました。
広島大学 大学院先進理工系科学研究科 M1
【内容】赤外分光実験の体験、レーザー分光計測装置群の見学
他の研究室を見学する機会、特に実験をする様子を見せてもらうという機会はこれまでになかったので、 実験でどういった点を工夫しているのか、どのような考えに基づいて作業を行っているのかという、学会発表や論文などでは知ることができない深い部分を知ることができて良かったです。
分子研は恵まれた研究環境だなと思いました(広い実験室や豊富な共用機器、修士からのRA制度等)。
大学の研究室と違って学生も少なく、研究活動の場という要素が強く、一人一人が自立した研究者として活動されているという印象です。
専門性に関しては、表面科学とは異分野の私ですが、ある程度共通点も感じ、新しいことも知ることができたので、物理、化学といった程度の共通点があれば、むしろ異分野の人の方がインターンシップに興味を持てるのかなと思います。
筑波大学 理工学群 工学システム学類 3年
【内容】ナノ物質の合成や分析、非線形光学・非線形分光の体験プログラム
研究で、本気で世界を狙っているという熱意がものすごく伝わってきました。
一次元振動系に関する力学の問題を通して、当時はただの力学の問題だと思っていた現象が分子分光に通じていることに気付いたのは印象的でした。
SFGの信号を見れた時は、あんなに難しそうな現象が本当に起きるんだ!と感動しましたし、こういった現象を扱うには、選り好みせずにきちんと(特に物理)勉強しなきゃいけないんだなと思いました。
分子研は、なぜか世間にはあまり知られていないけれど、とんでもなく優秀な学生が沢山いるんだなという印象です。何度か訪れるにつれ、ほぼ普通の大学院と変わりなく研究活動しながら学生生活を送っているんだなとわかりました。
京都大学 理学部 物理学科 3回生
【内容】光学・物理化学レクチャー、物質の合成・観察、レーザーを用いた非線形光学現象、分光の実験
数日程度ではあまり深いところまで込み入ったことは出来ないのかなと思っていましたが、私たちのやる気や卒研のことを考慮していただき、長い期間をかけてじっくりと実験したり、専門的な物理を学ぶことができ、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。
光を用いてどのように物質内や界面が見えるのか、まったく理解していなかったのですが、その理論的な話から、実験装置の各々の役割、またその組み立て方など光学実験の基礎的なことを身につけることが出来たと思います。
卒業研究の紹介や大学院紹介では今回のインターンシップで学ぶことができた専門的な言葉や内容などがたくさん出てきており、今まではよく分からなかった研究紹介が大分理解できるようになり、本当に自分のやりたい実験を考えることが出来るようになってきたと感じています。
杉本研究室は、化学系の人から物理系の人までかなり幅広い分野の方々が在籍しており、材料を作り調べるという一連の流れが出来ており驚きました。
自分の進路ややりたい研究の方向性を考える良いきっかけになりました。漠然と大学院進学を考え、特に興味のある分野もなかった僕にとって、アカデミックな研究室の雰囲気や実際にどのような分野の研究がどのように展開されているのかを知ることは、大きな刺激になりました。
実験の手法や知識さらには実験に対する方向づけやうまくいかなかったときの対処法など多くの技術や考え方を学びました。
僕の場合は、大学3回生まで物理の勉強を全然してこなかったので、そういった状況を打開しようと思い参加させていただいたのですが、得るものは非常に多く貴重な体験をさせてもらったので、そのような人でも自分を見つめなおす転機として参加することには大きな意味があると思います。
日程的には多くのことを体験させていただくため、少しハードに感じる部分もあるとは思いますが、終わってみると濃密な時間があっという間に感じました。
4. 研究室紹介
先端的な量子計測・レーザー分子分光計測で切り拓く物質表面界面における水の分子科学
当研究室では、対称性が破れた物質の表面界面で発現する分子の特異な機能/物性の根源に迫る研究に挑戦しています。特に、物質の表面界面における『水分子』が織りなす多様な水素結合の微視的観測とデザインにより、物理学・化学・工学・生命科学的に付加価値が高い水の分子機能・物性・量子ダイナミクスを自在に制御するための基礎学理の構築と新たな研究潮流の創成に挑んでいます。
また、既存の研究アプローチの限界を超えて水の分子科学を開拓するために、非線形光学や極微フォトニクスを高度に応用した革新的分子計測法や分光装置群の開発に加え、超高出力テラヘルツレーザーの開発にも精力的に取り組んでいます。
水分子の研究の意義と私たちの実績
水分子は自然界に豊富に存在する最も身近な分子の一つであり、様々な物質の表面や界面に凝集(吸着)して『触媒・腐食・接着などの化学反応』や『光触媒・燃料電池・太陽電池などの物質・エネルギー変換』、更には『DNAやタンパク・細胞が織りなす生命現象』において本質的に重要な役割を果たしています。
表面・界面のような対称性が著しく低下している環境においては、極性分子である水分子の向き(電気双極子の向き)が水素結合系の重要な物性や化学的機能,生命機能を決定づけていると考えられます。しかし、水素は最も軽く周囲の電子数が最も少ない元素であるため、既存の実験手法では、水分子の向き(水素の位置)に関する知見を得ることは極めて困難でした。
私たちは、非線形レーザー分子分光法を駆使し、様々な物質の表面界面に形成される特異な水素結合ネットワークにおける水分子の配向を決定・解明する革新的な物理化学研究で世界をリードしてきました。
基礎科学をリードする当研究室の最新鋭の研究環境
当研究室のレーザー光源(フェムト秒Tiサファイア(KHz)レーザー&Yb-KGW(MHz)レーザー)は世界最高峰のスペックを有しています。
下記の世界屈指のレーザー光源群を武器として、『様々な次数の非線形光学現象』を巧みに操りながら独自の光学分光システムを構築し、真に世界をリードする、すなわち新しい基礎研究のプラットフォームを構築する前人未到の分子分光研究に挑んでいます。その他にも、ナノフォトニクスの先を行く『オングストロームスケールのフォトニクス』を応用し、『非線形光学』と高度に融合させた当研究室独自の極微小分子分光計測法の開発にも挑んでいます。
フェムト秒チタンサファイアレーザー
(800nm, 35fs, 5kHz, 16W出力,SPFIRE ACE PA, Spectra Physics社製)同型チタンサファイアKHzレーザー光源の中で世界最高レベルの16Wの出力強度を有し(国内の標準的な同型レーザーの出力は1~3W程度)、卓越した出力安定性が特徴的な、先進的なレーザー光源です。
フェムト秒Yb-KGWレーザー
(1030nm, 200fs, 2MHz, 60 W出力,CARBIDE, Light Conversion社製)本レーザーは、最大で2MHz程度の高繰り返しで60Wという高い出力を誇る世界最高峰のイットリビウムレーザー光源です(国内の標準的な同型レーザーの出力は1~6W程度)。
5. ここがスゴい!抜群の実験環境、修士から雇用率100%のRA制度
(杉本グループの紹介は 5:18~6:13 です。)
国内最高峰の充実した経済支援制度
国内では非常に稀有な『修士課程』からの経済支援制度(RA/SRA制度)が充実しています。
なぜ杉本准教授は、研究室立ち上げに分子研を選んだのか?
日本屈指の実験室環境の良さ
恵まれたスタートアップ資金
夢を持った若手研究者が新しい装置を立ち上げ設備を整えながら本当にやりたい独創的な研究を展開できる .... and more
分子研の個別インタビューで、研究者の道に進む背景から今後の展望まで語っています。
6. 愛知県岡崎市のいいところ
分子科学研究所は、愛知県岡崎市にあります。徒歩5分圏内に最寄駅の東岡崎駅があります。
研究所から自転車移動圏内・徒歩圏内に大型商業施設(イオンモール&西武)やスーパー、飲食店が多数あり日常生活を快適に送ることができます。
春は乙川沿いの桜まつり、夏は大きな花火大会があり、とても賑やかです。 徳川家康公ゆかりの岡崎城もあり、岡崎観光もオススメです!