スプレーガン
サイドカップとセンターカップ その違い
サイドカップとセンターカップ その違い
現代で主流の重力式スプレーガンは大きく2種類あります。
一つはサイドカップ式、もう一つはセンターカップ式です。しかしそもそも何故サイドカップとセンターカップが存在するのか、どちらが使い易いのか等は意外と知られていません。ここでは、それぞれの違いについて書いていきます。
【サイドカップ式】
・サイドカップ式のスプレーガンの特徴
国内はこちらが主流です。カップ取付け部は右サイドに付いています。右利き用に作られているため、左利きのリフィニッシャーはカップで視界を妨げられるので使いづらいことがデメリット。逆に利点はカップの角度の変更が可能なので、上向き下向きでも条件に応じて使えることです。フリーアングル機能のカップであればワンタッチで変更、固定できます。また、レッグ付のカップを選べばスプレーガンをそのまま置くことができます。
【センターカップ式】
・センターカップ式のスプレーガンの特徴
海外はこちらが主流です。カップがスプレーガンのボディの中心に位置するため塗料がノズルへスムーズに供給されるという考え方です。また、スプレーガンを置くにはスタンドが必要です。右利き左利きを問わずカップで視界が妨げられないことが利点です。反面、カップが固定しているために使いづらいケースがあります。
特徴を並べてみると解り易いですが、サイドカップ式、センターカップ式共にそれぞれメリットとデメリットがあります。どちらかが明確に勝っているということはなく、言ってしまえば職人さんそれぞれが使い易いと感じるタイプを使用すれば良いと思います。
では海外はセンターカップが主流で、国内の主流がサイドカップである理由はなんでしょう?
それはシンプルに、「設計思想の違い」が要因と考えられます。例えば自動車も、ある地域では左ハンドルですが、異なる地域では右ハンドルだったりします。外車のウインカーレバーが逆サイドについていることも、実は海外メーカーに言わせるとその方が人間工学に則っているためだそうです。
話をスプレーガンに戻しましょう。つまりセンターカップ式もサイドカップ式も、どちらかが明確に優れているというわけではなく、職人さんが使い易い方を使うというのが、答えのようです。