友禅染という名称について
友禅染という名称について
そのむかし、美しく優美な扇を描き、優扇・ゆうせんと店先に看板をかかげて(「人倫重宝記」より)、人々に新鮮なよろこびを与えて流行したところから、きれいなものに心をうばわれる人の常として、扇の画工たちが女性のきものに彩筆の腕をふるって行ったであろうことは、自然の流れとして容易に想像できることである。
一裕善、給禅、友德、遊仏、由禅、祐仙、勇禅、友泉、など扇の画号がそのまま染の画号に使われていったと解釈することもできる。
友禅染はこれらひとつのことをとっても、いつ、だれが、ということでなく、多くの日本人の美しさを求める意識が生み出し、育て、研鑽を重ね、伝承して来た日本独特の染色法であって、誇るべき日本の伝統工芸の美の世界といえるであろう。
もしその時代に私たちがいたとしたら、友禅染めの演出に一役も二役もかっていただろうか。
あるいはうるさく注文をつけてすばらしい作品を作らせていただろうか。
あなたはどちら?