小型情報端末の処理能力

緊急連絡用に持たされていた携帯電話(ソフトバンク)をスマホ(JCOM)に替えて半年が過ぎた.ケーブルテレビ,インターネット,固定電話,電力等をJCOM一社に変更したのに伴う措置と言った方が正しいかもしれない.自宅の無線LAN環境下でタブレットを使っていたので,違和感はないが,高齢者には文字が小さいため,必要なときにしか利用していない.そのため,月々の使用料金は携帯電話料金の半分以下に収まっている.

所有してみてびっくりしたのは,その処理能力の高さである.そこで,東京大学金田研究室が公開しているIT機器の処理能力(円周率を104万桁算出するのに要する時間)を計測するプログラム(スマホ版)を使って処理速度を計測してみた.

次表は以前のブログで紹介した表にスマートフォンとタブレットの値を追加したものである.日頃使用しているMac miniやWindowsパソコンは約10秒である.また,別室で使用している10年前のパソコン(IMac Core duo 2003およびLenovo C305, Athlon II X2 250u 1.6GHz,RAM 4GB)が49秒であり,スマートフォンやタブレットはその間に位置し,パソコンに迫る高性能マシンといえる.

Aquossスマホ Nexusタブレット 2012 New Fire HD8 2017

Mac mini 2012

円周率100万桁を計算するのに必要な時間(1CPUについての秒数)

上の表はCPUプロセッサ1個の処理能力である.最近のパソコン,タブレット,スマートフォンは複数のCPUプロセッサで仕事を分担して並行処理するマルチコアCPUが用いられている.マルチコアCPUの性能を引き出すためには,対応したOSや,対応したアプリケーションが必要であり,ハードとソフト間でチューニングされたマシンではマルチコアの威力が発揮されるようである.

マルチコアについて

最近のIT機器は,計算を行う心臓部のCPUに複数のコアを設置し,一度に複数のデータ処理を行う「マルチコア」が主流である.コアが2つのものをデュアルコア,4つのものをクアッドコアと呼び,大型のものでは8コアCPUも存在する.CPUはクロック周波数によって性能向上を図ることができるが,消費電力や発熱量が増大するなどの問題が生じる.マルチコアはそれを回避することができる上,複数の仕事を並行して処理することができる.私が普段使用している機器のCPUを調べてみると,パソコンは2〜4コア,スマートフォンは8コア,タブレットは4コアと記載されている.CPU1個のパソコンは消滅しつつあると言っても過言ではない.

追記

AmazonのFireタブレットに採用されているAmazon製Fire OSは,GoogleのAndroidをベースに開発されているが,Googleのアプリストア,Google Playを搭載していない,FireタブレットにGoogle PlayをインストールしてLINE等を実行するには非公式な手順を踏む必要がある.