ローカルエコーチェンバーをステアリングする
トラスト調和メカニズムの認知的検討

科学技術振興機構社会技術研究開発センター (JST RISTEX)
「SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム(情報社会における社会的側面からのトラスト形成)」採択課題

研究期間:2023年11月〜2027年3月

プロジェクトのミッション

様々な地域に様々な地域性がありますが,本研究開発プロジェクトでは人間の認知の仕組みに基づくことで,汎用的なローカルコミュニケーションのデザインを目指します.その鍵となる考え方が,サイバーな世界とフィジカルな世界の整列(アラインメント)です.オンラインにおけるコミュニケーションの信頼性は,現実世界からの裏付けにより回復すると考えます.


信頼できるオンラインコミュニケーションの手段が確立されることで,地域社会における人と人の交流が豊かなものとなり,生産活動が活発化します。この社会は,地域の伝統的な価値観を下敷きとしつつも,多様かつ新規な観点からの情報が持続的に生成される創発的な信頼社会となります.

プロジェクト全体像

研究開発項目および実施者

項目 1
高校・大学における情報環境の実地調査

オンラインコミュニケーションの主役であり,地域との結びつきが求められる高校生・大学生を研究のメインターゲットとします.彼らの情報環境の利用実態を継続的に調査します.

(主な実施者) 遠山 紗矢香,市川 淳,竹内 勇剛,森田 純哉

項目 2
ローカルエコーチェンバーの生起とトラスト形成メカニズムの検討

情報環境への信頼をコミュニケーション進化の観点から検討します.大規模オンライン実験とマルチエージェントシミュレーションにより,情報環境への信頼のメカニズムを検討します.

(主な実施者) 森田 純哉,大本 義正,竹内 勇剛

項目 3
大学生向けソーシャルメディアにおけるエコーチェンバー生起の検討

研究成果を大学生向けローカルSNSに導入します.ローカルSNSユーザに対するヒアリングとオンランコミュニケーションの分析によりエコーチェンバーを舵取りする方法を探ります.

(主な実施者) 遊橋 裕泰,大本 義正,竹内 勇剛,森田純哉

項目 4
リテラシー的介入手法の検討

アウトプットとして,高校生・大学生向けのリテラシー教育プログラムを開発します.本プログラムは項目2において開発されるマイクロワールド環境を利用するものです.

(主な実施者) 遠山 紗矢香,市川 淳,竹内 勇剛,森田 純哉

項目 5
地域におけるトラストの経済的評価

持続可能な情報エコシステムは,経済性と信頼性が兼ね備えられたものである必要があります.本項目では開発する情報環境を成り立たせるための経済的仕組みを構築し,評価します.

(主な実施者) 高口 鉄平,遊橋 裕泰,遠山 紗矢香,市川 淳,竹内 勇剛,森田 純哉