第八

特集「花」 2001年3月


表紙の言葉


ダヴィンチの花は蠢く蟲のようでもあり

人間の血管のようでもある。

美しさの底に万物の生命の極みがある。



◇作品解説


レオナルド・ダ・ヴィンチは、アートおよびサイエンスの領域で卓越した才能を発揮し、人類史に多大な足跡を残しました。本号の表紙のイメージには、ダ・ヴィンチが描いたドローイング『ベツレヘムの星とその他の植物』(1506-12)がコラージュされています。蟲や血管に喩えられた有機的なフォルムには普遍的な美しさが凝縮されていて、その周囲に描かれた山口のドローイングとの調和によって不思議な新たな世界観が生み出されています。