劇団員コラム

シーン91『ひたまのえんげき日記8』 柳 緋玉

『芝居の映像はつまらない』

これ、どうしてなんでしょうね。

舞台観てあんなに感動して、「この感動を何度でも!」って思って ビデオやらDVDやらを購入するんですが・・・大抵1回見ておしまい。

舞台の面白さが100だとすると、映像になるといいとこ15ですね。

客席で観るよりよっぽど近くでよく見えるのに。

やっぱり『臨場感』とか『空気』とかが大切なんでしょうね。


・・・なんですが。

出会ったんですよ。すごいビデオに。

それが『 身毒丸 1996 』( 寺山修司作・蜷川幸雄演出 ) 。

ネットで購入しました。なんと400円!( 送料・手数料合わせると1000円くらいになっちゃったんだけど ) 。

ちょっと興味のあった作品だし、この値段なら失敗してもいいかなって言う軽い気持ちで。

で、感想。

見終わった後、深く深呼吸しました。息することを忘れてたんです。それくらい見入ってました。ものすごい『 世界 』でした。

芝居って、総合芸術だなぁと改めて感じました。

役者、装置、音楽、照明・・・それらを全部総動員して、1つの『 世界 』をつくること。


それが芝居なんだなぁと。


あぁ! 芝居がしたいっっっ!