劇団員コラム

シーン89『ありがとうございました。』 瀬山

早いもので、第11回公演『 約三十の嘘 』から一ヶ月がたってしまいました。

公演までの一ヶ月は、本当に、本当に長くて

「これって、本番がくるのか? 」

と思っていたものですが、過ぎてしまうと早いものです。


今回、急な配役、しかもダブルキャスト。結構しんどいこともありました。

が!

私って、過ぎたことはどんどん忘れていく人間なんですね。

どのくらい忘れていくかと言えば、

「大学の友人といった四万温泉の記憶をすっかり忘れ、当時彼氏だった旦那を ”四万温泉は行ったことがないからそこがいい” とわがままな旅行に誘ったあげく、現地についたとたん、”デジャブを感じる” と豪語してしまう」

くらい忘れていく人間なんですね( 笑 )。

だから、もうしんどかったことなんてほとんど覚えてません。


しかも、先日某所で、見に来てくださったお客様とお会いする機会があり、

「すごくおもしろかったわ。毎回、がんばってますよね。

後ろに座っていたお客さんも、瀬山さんが出るって話題にしていましたよ」

なんて言われたら、しんどいことの「し」すらも忘れていきますよね。


ほんと、お客様がいての公演だよな~としみじみです。

私なんて、お客様の一言で毎回、舞台に立っているようなものですよ。

見に来てくださった方、そして、公演を支えてくださった方には感謝です。


え? 忘れっぽい私でも、これだけは忘れませんよ。

「みなさん、ありがとうございました」