劇団員コラム

シーン85『All Aboard!!』 りょーじ

 先日、無事劇団シブパ第11回公演が終了いたしました。

 毎度の事ながら、本公演に何かしら関わってくれた多くの人々に感謝するとともに、自分の至らなさを痛感し、反省する日々を送る今日この頃です。

 …とまぁ、この話を連ねていくと、トリトメがなくなってしまうのでこの辺で。

 今日は「約三十の嘘」での舞台でもある「電車」の話を。


 「電車」からイメージするものと言えば、およそ一般的なのは「旅」でしょうか。しかもただの旅じゃなく、なんとなく嬉しさが伴うような旅。 他にも青春時代、地元の友人が上京するなどの前向きな別れのイメージを持つ「旅立ち」。私も電車にまつわることを何か思い浮かべようとすると、ドキドキ・ワクワク感と共に『観劇ツアー』がまず頭をよぎります。 どうやら電車は、前向きな印象を与えやすい、という気になってきます。

 公演に向け、電車関係の音を探していると、確かに暗い曲には行き当たりませんでした。やっぱりドキドキ・ワクワク感を与える曲が多くあり、 その代表としては「"A"列車で行こう」が挙げられるでしょう。


  You must take the "A" train

  To go to Sugar Hill way up in Harlem


 このジャズの名曲は、有名バンドの「デュークエリントン楽団」のテーマ曲として知られています。"A" Train というのはニューヨークの地下鉄の路線名で、マンハッタンを南北に走る8番街線の別名だそうです。

 話によると、この Sugar Hill というところに、楽団のボスが住んでいたらしく、上記英文は、デュークエリントン楽団の人達が、「ボスの家に行くためには、"A" Trainに乗らなきゃ」というニュアンスらしいです。

 私たち劇団シブパの感覚で言うと、「主宰と打ち合わせるために、両毛線に乗らなきゃ」とか、「新前橋へ稽古しに、両毛線に乗らなきゃ」ってな感じでしょうか。

 うん。やっぱり電車は「ドキドキ・ワクワク」を伴っている。


 「ドキドキ・ワクワク」を味わえるという意味では、私たち劇団シブパも 一つ「電車」に例えることができるかもしれません。

 『どこまでも続くレールの上を少しの幸せ求めて走っていく。ドキドキを乗せて。』

 さぁ、次の駅はどこだろう。幸せたくさんつめるといいな。電車をみた人に少しの幸せ、あげられるといいな。


 「ドキドキ・ワクワク」を味わいたい人、"S" Train に乗ってみませんか?

  All Aboard!!