劇団員コラム

シーン61『立ち読みも努力のうちなのです しんご

 久しぶりに書店をハシゴして、本を探しました。

 本を探すと言っても目当ての本があるわけではなく、素敵な絵本を見つけにです。


 子供の頃、学校の図書室に並んでいた『機関車トーマス』と『ピーターラビット』の両シリーズを、何度も何度も借りて読んでいました。もちろん絵本ですから物語と絵の両方がとても良かったのですが、それぞれに出てくる沢山の魅力的な登場人物(!?)たちも大好きでした。


 大人になってからも絵本を読むことが好きでしたが、物語性よりも言葉の言い回し、そして何より絵の雰囲気にこだわるようになりました。中でもお気に入りは、ユリー・シュルヴィッツの『よあけ』。これは大人が読んでも十分に読み応えがある作品だと思います。 静寂の中で感覚が研ぎ澄まされる、とても詩的な作品です。


 さてさて、書店の絵本コーナー。目に付いた本から、パラパラと見ていきます。品定めをしてから買える、絵本のいいところです。

 ポイントは、まず物語。判りやすく、それでいてちょっぴり感動的なお話。読んだ後につい微笑ましくなっちゃうお話もありです。そして絵。柔らかいタッチのもの。ごちゃごちゃしているのは好きではないので、シンプルなもの。・・・まぁ、結局は個人的な趣味が多分に影響します。

 気が付くと、絵本を探し始めてから2時間程が過ぎていました。そして2冊の絵本を選びました。本当は誕生日が適切なのかもしれないけど、お話が気に入ってつい買ってしまった『ぼく、お月さまとはなしたよ』と、 優しい絵とお話の『どうぞのいす』。


 2冊の絵本は、きれいにラッピングしてもらった後、サンタクロースへ託しました。気に入ってくれるといいなぁ。