シーン424『後悔先に立たず』 加庭 奈央
前回コラムを書いていたときは梅雨の話をしていたのに、気が付けば食卓に柿や栗があったり、甥っ子の運動会があったり…あっという間に秋らしくなってきましたね。
この歳になって、本当に月日の流れが早く感じて恐ろしくなる今日この頃です。
時が経つのが早いといえば、私の祖母が天国に行ってちょうど1年が経ちました。
90歳過ぎてましたが、大きな病気とかでもなく普通に「おやすみ」と床に入りそのまま息を引き取った、ほんとに大往生で安らかに逝った祖母。
孫たちの間では「ばあちゃん、多分スーパーサイヤ人だと思う」と話すほど、話し方や記憶も私よりよっぽどしっかりしててなんでも食べるスーパーおばあちゃんでした笑
どんな時でも絶対的な私の味方で、「毎日お仕事頑張っててえらいね、いい子だね」と会うたびに言ってくれてました。
同時に「今日もこの後仕事で帰っちゃうんかい?」と聞いてきて、今日は泊まれるよ~と話すと泣いて喜んでくれて、初孫だった私は自他ともに認める甘やかされだったと思います。
そんな祖母の訃報が入った朝、私は夜まで仕事をしてました。その次の日も仕事に行ってました。
おばあちゃんに最初にかけた言葉は「遅くなってごめん」でした。
たぶん祖母は「そんなのいいんだよ。人を助ける仕事をしていて本当にいい子だねぇ」なんて言ってくれるんだろうなと思う反面、1年経った今でも少し心がキュッと締まるような、そんな季節です。
2回目の成人式が目前に迫ってきて、楽しもうが後悔しようが歳月は恐ろしいほどあっと言う間に通り過ぎて行ってしまう今、胸を張って笑顔で過ごせるように仕事もプライベートも日々の生活を大切にしていきたいなと思う加庭なのでした。