劇団員コラム

シーン400〇〇の秋』 沢村 希利子

秋ですね。

空気が程よく乾いて、心地良くなってきました。

秋といえば、過ごしやすい季節であることから、食欲の秋、読書の秋、芸術の秋、スポーツの秋…など色々と言われていますが、皆様はどのような秋を過ごされているのでしょうか。


私はというと、上記の「秋」全部、でしょうか。

欲張りですよね。

欲張りだけど、これらはそれぞれ他のものと連動している気がするのです。


例えば、私は今年、とてもよく歩くようになったのですが、先月から1日の目標歩数を増やしてウォーキングの時間も長くなりました。

体を動かす機会が増えればおなかも空きます。

おなかが空くので、ごはんをたくさん食べるようになりました。

秋はきのこ類やかぼちゃ、サンマ、カツオ、柿、梨、ぶどうなど、旬の食材も豊富な季節で、食が進みますね。


また、私は休肝日には読書をすることが多く、この秋ももちろん本を読むのですが、読書に限らず漫画、ドラマ、映画などで物語に触れることは、その世界観の「疑似体験」だと言われています。

ウォーキングをしながら妄想をすることが多い私にとって、この疑似体験はここで生きてきます。


いつ、どこで、どんな理由があって、どんな流れで、何が起こるのか。

各人物はどんな目線で何を思って、どう動くのか。

目に映る景色、指先に触れる感触、各人物の表情と、その相手の表情。

そういったことを思い描く想像力は、読書などによる疑似体験から得られていると思います。


そして運動や食事によって体力や筋力を付けること、読書などによって想像力を付けることなどは、芝居を創る上でも役に立ってきます。

そういえば、演劇も芸術のひとつに当たりますね。

こうして私は、すべてが循環する秋を過ごしているのです。


まだまだ残暑が続く日々ですが、お体に気をつけて、皆様も素敵な秋をお過ごしください。