劇団員コラム
シーン391『本を読む』 加庭 奈央
いわゆるゴールデンウィークとよばれる期間もあっという間に終わってしましますね。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
一昨年までのように過ごすことが難しく、お家でゆっくり過ごしたという方も多いのではないでしょうか。
私はといえば、妹が買ってきた某ゲーム機でずいぶん久しぶりにゲームで遊んでみたりしてました。
もう一つ、この連休でしていたのが読書。小説やら戯曲やら読んでいました。
お芝居をするにあたって、読書というのはいろいろと実になるものもあるんだろうなぁと思ったりはします。
…が、私は元来本を読むのが苦手な人間で。
中学生くらいの時、某超有名ファンタジー小説の第1巻が出されたころ、あまりにたくさんの登場人物に、「これ誰だっけ?」と確認しながら読んでいたため、まぁ内容が入ってこない。
今思えば、これが本から遠ざかるきっかけだった気がします。。。
とはいえ、物語を読んだりするのは決して嫌いではないんです。
そんな時出会ったのが演劇。
たくさんの情報量を処理しきれない私にとっては戯曲の方が読みやすかったようです。
戯曲は戯曲で台詞とト書きから心情やら表情やらいろんなものを想像しながら読まないといけないという課題はありますが、個人的にはこちらの方が性に合っていたみたいです。
芝居をするようになって、戯曲の元となる小説があったり逆に戯曲が小説化されたりして、それを読む機会は増えた気がします。
そうすると、私の課題である「誰が誰?」問題はほぼ解消され、内容に集中できる。内容に集中できると作者さんの解釈を考える余裕ができて自分の感じたことと照らし合わせることが出来たりしてこれもまた楽しかったり。
コロナは勘弁だけど、こういう連休がなかったらこんな風に振り返ってみることもなかったから、そういう意味ではこれもまた悪くない連休だったのかな。
でもやっぱり、一人で戯曲を読むよりみんなと読み合わせがしたくなってしまう私なのです。
その時のために、みんなと読みたい本探しをする機会ととらえてポジティブにいこうと思う今日この頃なのでした。