劇団員コラム
シーン365『物語を創る』 沢村 希利子
早いもので、第27回公演が終わってもう1ヵ月が過ぎました。
ご来場頂いた皆様、ご協力頂いた皆様、気にかけて頂いた皆様、誠にありがとうございました。
昨年同様、劇団シブパは「まーやの家の小さな演劇祭」にてオリジナル作品に挑戦しました。
そして今回、そのうちの1作品の脚本と演出を担当させて頂いたわけですが、とても楽しくて有意義であると同時に、奇妙な感覚のある時間だったと思います。
何もないところから物語を生み出すところから始まり、意味を持たせ、生きた人間に演じてもらうという作業は、まるで立体的に物語を作っているようでした。
書くという作業だけでは生まれてこない、視覚・聴覚も利用する作業。
生の役者が演じるからこそ出てくる、生きた感情。
そしてその感情に共感し、登場人物そのものに存在意義を与える観客。
演劇とは観客の反応も含めて作品である、と言う人が多いですが、その意味を体感したような気がします。
脚本家、演出家、役者、スタッフ、そしてお客様。
みんなで創る物語を演劇と言うのかもしれません。
劇団シブパはこれからもたくさんの物語を、お客様と共に創っていきます。