劇団員コラム
シーン333『今日ですべてが始まるさ』 しんご
異常気象という言葉が日常的に聞かれるようなこの頃。
四季が巡るはずなのに、季節の変化が分かりにくくなっているように感じます。
とは言え、移ろいが曖昧になったとしても、やはり季節は巡るもの。
8月も後半に入ると、暦の上だけでなく“夏の終わり”というものを感じ始めます。
それぞれの季節ごとに聴きたくなる音楽があります。
“春夏秋冬”という四季はもちろん、その狭間や季節の催事などにも、それぞれにお気に入りの音楽があって、この“夏の終わり”の季節にも毎年聴きたくなるいくつかの定番曲があります。
“旬”ということではないですが、その曲が最も似合う季節に聴きたいと思うのです。
すると、“夏”ではなく“夏の終わり”ですから、その季節は期間的には短く、せいぜい2週間程になるでしょうか。
まるで夏の空の下、限られた時間の中で必死に鳴く蝉のように、その時期に繰り返し聴いていたりするのです。
“夏の終わり”以外にも、“桜”や“卒業”、“冬のはじまり”といった季節も比較的時期は短くて、その頃になると毎年のように繰り返し聴く曲があります。
もっとも、桜の蕾が膨らみ始める頃の定番曲を、去年は訳あって1月から2月にかけて聴き続けていましたが…。
そんな訳で。
今年も“夏の終わり”に聴きたくなる曲をかけ始めました。
「この季節になると聞きたくなる」という曲を持つのはいいなぁと思いつつ。
でも、「この曲を聴くとあの時を思い出す」…なんて素敵な思い出もあったらいいなぁと思いつつ。