劇団員コラム
シーン310『2017年の抱負』 沢村 希利子
2017年を迎えて早くも1ヵ月。
年明けには多くの方が希望に向かって抱負を掲げたことと思います。
さて、「抱負」とは一体何でしょうか?
辞書によると、「抱負」とは「心の中にいだいている決意や計画、志望」です。
抱負と似たような意味に捉えがちなのが「目標」ですが、こちらは「行動を進めるにあたって、実現・達成をめざす水準」、つまり、目に見える結果のことです。
「抱負」とは目標達成のための過程で、「目標」とは最終的な「目的」のための通過点です。
目的を果たすために目標を達成する、そのための道すじが抱負ということです。
それを踏まえた上での私の今年の「目的」は、「日々を穏やかに、心豊かに過ごすこと」です。
そのための「目標」として、「年間12冊以上の本を読む」「6枚以上のカラーイラストを完成させる」の2点を掲げます。
そしてその目標を達成するための「抱負」は、やはり断然禁酒ですね。
私は外飲みにしろ家飲みにしろ、1人でダラダラ飲むことが好きなのですが、そうするとどうしても時間を無駄にしてしまいがちですので、 そこを改善できたらライフスタイル自体が大きく変わるのではないかと思います。
先日、読みたいけれどまだ読んでいない本を洗い出してみたところ、戯曲だけで200本になりました。
恋愛小説で180冊、推理小説で90冊、それ以外でも買ったまま放置してある本が数冊。
人生も折り返しまできた今、残りの人生で一体どれだけの本を読むことができるのでしょうか。
ここ数年、やりたいことが浮かんでは消え、また同時に、やらなければいけないことも増え、自分が今、 あるいはこれから本当にやりたいことは何なのかわからないまま駆け抜けるような日々を過ごしてきました。
そうしてふと、「本を読んだり絵を描いたり文章を書いたり、静かに過ごしたい」と感じていることに気が付きました。
それは10代の頃に没頭していたことで、今私は自然と原点回帰に向かっているのでしょう。
誰に褒められるためでもなく、誰と比べるわけでもなく、自分たけが満足できればそれでいい、そんな時間を持っていることを、今年の終わりには実感できるようになっていたいと思います。