劇団員コラム

シーン3082週間経って』  加庭 奈央

『けれどスクリーンいっぱいの星』上演から早2週間が過ぎました。

「もう2週間か」という思いと「まだ2週間か」という思いが共存する、不思議な感覚の中にいる今日この頃です。

遅ればせながら、第22回公演を観に来てくださった皆様、支えてくださった皆様に改めてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。


この『けれどスクリーンいっぱいの星』という作品は、私にとって本当にチャレンジの連続でした。


まずはコメディというジャンル。

数は決して多くないけれど、私も複数の作品に携わってきましたが、「笑い」を主軸においた作品は私にとってこれが初めてでした。

「コメディは難しそう」というイメージから、また、恥ずかしいという気持ちが出てしまうことから、これまで避けてきたジャンル…。

難しいという面では、イメージではなく実感したのは言うまでもありません。しかし一方で、10ヶ月前恥ずかしくて思いきれなかった自分が、 本番のステージ上では思い切ることの気持ちよさを感じている。これは、私なりの成長といってもいいのかなと感じているのです。


そして、県内で活躍されている客演の方々との共演。

立ち振る舞いや間の取り方など演技面はもちろん、お芝居に対する姿勢にたくさんの刺激を受け、私自身の取り組みにもおおいに影響していました。

10ヶ月間モチベーションを維持して臨めた背景には、やはり客演として参加してくださった皆さんの存在がとてもとても大きかったのです。


さらに、大胡シャンテというシブパ史上最大の会場での公演。

初めてその舞台に立った7月。会場の大きさ、舞台の広さに圧倒されていました。ちゃんと観にきてくださる方に声が届くのか、そんな初歩的な部分から不安がっていた7月。

その半年後の1月。舞台に立った私を含めた劇団員は舞台の広さを「あれ、こんなもんだったっけ?」と思えるほどの心持ちになっていました。 基礎稽古での発声や舞台を意識した広い部屋での稽古の成果を感じることができた瞬間でした。


森田主宰ではないですが、「to be continue…」がいくらでも書けそうな今回の公演。

たくさんの方々との出会いの場となり、公演が近づくにつれ人の力の強さをひしひしと感じることができた本当に素敵な時間でした。

そんな時間を過ごせたことに心から感謝です。


そして、これを糧にさらに精進して新たなステージへ進んでいきます!