劇団員コラム

シーン306めぐりあい』  宮野 圭輔

劇団シブパ第22回公演『けれどスクリーンいっぱいの星』、たくさんのお客様にお越しいただき、ありがとうございました。


「めぐりあいは、そう奇跡なの」これは、僕の好きなある歌に出てくるフレーズです。今回の公演は、本当にたくさんのめぐりあいの奇跡を感じました。

まずは、『けれどスクリーンいっぱいの星』という作品そのものにめぐりあえたこと。(正確に言えば、劇団のおかげでめぐり合わせてもらった、でしょうか) 自分は、常々「暑苦しい役をやりたい!」「ヒーローを演じたい!」と思っていたので、それにここまで合致した作品をさせてもらえ、本当に感謝しています。

次に、素敵な客演さんとめぐりあえたこと。今回は、県内で活躍されている素敵な役者さん5人を客演としてお招きしました。どの方も本当にすごい実力を持っていて、終始圧倒されていました。 また、それぞれの役者さんの持っている演劇に対する熱い思いや信念などに触れることもたくさんあって、勉強になりましたし、感銘も受けました。 また、そんな強力なアナザーの面々に負けないようにと頑張ってきたことで、少し、自分も成長できたかな(できてるといいなあ・・・)と思います。

また、今回の芝居の冒頭である映画について長々と語る場面があるのですが、その映画との出会いも奇跡的だったなと思います。 もともとの脚本では全然違う映画で、稽古が始まった段階では、今回の映画はまだ公開されていませんでした。 後に公開されたその映画が、この芝居に合致する内容で、しかも全国的に大ヒットした、というのは、大きなめぐりあわせを感じました。

そしてなにより、劇場に足を運んでくださったお客様とのめぐりあいに感謝です。 劇場から出てくるお客様の楽しそうな顔を見ると、「自分達の伝えたいこと、ちゃんと伝わったんだな」「ああ、芝居をやってて良かった」という気持ちになり、 劇を通して発信したことをそれぞれに受け止めてくれたお客様とめぐりあえたことが嬉しくなります。 劇はお客様がいないと成り立たないので、今回の芝居でたくさんのお客様とめぐりあえたことには、どれだけ感謝してもしきれません。


今回、長い稽古期間を終えての公演だったため、まだまだ伝えたいことはたくさんあるのに、考えがうまくまとまりません。 正直、まだ終わった実感が持てないというか、稽古場に行ったらまたすぐに『けれスク』の稽古が始まるような気がします。 「出会いは別れの始まり」と言いますが、「まだ『けれスク』とはお別れしたくないよう」と思いつつ、また次の出会いに向かって頑張らなきゃなと思っている今日この頃です。