劇団員コラム

シーン275『帰路の楽しみ』 東 勝

 今年の4月より、仕事に追われている日々が続いています。夜9時以降に職場を出ることも珍しくありません。なので、自宅への帰路は疲労感いっぱいですが、その中でもちょっとした楽しみが生まれました。


 それは野生動物との遭遇です。

 私は渋滞や信号を避けるため、主要道路ではなく、山道を通って通勤しています。遅い時間帯になるといろいろな動物が出てきます。

 一番多いのは、猫(野生ではなく、飼い猫の類かもしれませんが・・・)

 次にタヌキです。

 レアキャラでいけば、大きな鹿にも遭遇しました。別日には小鹿も見ました。


 ある日、初めてみる動物がいました。暗がりの中だったのでよく見えたわけではありませんが、タヌキにしては首の長い、顔周りがシュッとした動物です。ものを知らない自分は早速携帯のネットで画像を検索。


 とりあえず・・・・・・「タヌキ」・・・・やっぱりちがう

 もしかしてあれか?・・「アナグマ」・・・全然違う

 首の長さ的に・・・・・「イタチ」・・・・顔の形も色もやっぱり違う

 じゃあ・・・・・・・・「テン」・・・・・やっぱりちがう

 えっと・・・・・・・・「マングース」・・うん、ちがう


 で、帰って奥さんにその話をしたところ、出てきたのが「ハクビシン」。

 そういえばよく耳にする名前。畑を荒らす動物として。 やはり奥さんの実家の畑にも現れた、作物を栽培する方としては嬉しくない動物だそうです・・・。


 野生の動物に遭遇する楽しみはあるけれど、農家等の方々にとっては、あまりいてほしくない動物と考えると、ちょっと複雑・・・。