劇団員コラム

シーン256劇団シブパ第21回公演のお知らせ』 赤石 マサエ

 インターネットで「年賀状をやめるのは失礼にあたるか」という記事を読みました。皆さん、年賀状は毎年出していますか? ここまでメールやSNSが浸透してくると、年が明けた瞬間に「あけおめ!」と送りあう電子派が多くなっても不思議なことは全くないですね。安いし、早いし、大量だし(何かの歌のような・・・)。それに「忙しい年の瀬に、年賀状でしかやり取りのない人のために時間を割いて、じこじこプリンターを動かしてるのもなぁ・・・。」とか、「一度出すとやめ時がわからないしなぁ・・・。」とかいう意見もわかります。


 でも私は、年賀状って好きです。高校時代あんなに仲の良かった友達とも、今では年賀状くらいしか連絡する機会がなかったりするので、文面のほうは家族や ペットの写真だけであっても、近況を報告しあう機会として年賀状はちょうどいい と思うのです。そして、それを見るのが楽しみなのです。10年前に比べると、 いただく年賀状の数はずっと少なくなりました。私のほうもそれに合わせて出す数が 少なくなっています。ですがそれはきっと「本当にお付き合いしたい人が だんだんわかってきた」ということ。だから、一枚一枚めくりながら「この1年も元気でやっていたのね」と微笑むとき、相手のことをすごく近く感じたり声を聞きたくなったりするのです。そんなひとときを与えてくれる年賀状って、やっぱり素敵だと思います。


 今回は、15年ぶりに母に会う、姉妹の話です。幼い子どもたちを置いて単身アメリカに行ってしまった母。恋しがる子どもたち。 初めのうち、手紙は「母に会いたい」という子どもたちの気持ちを乗せて、「子どもたちに会いたい」という母の気持ちを乗せて、何度も海を渡っていただろう。帰る帰ると言っては、帰らない母。やがて親子の手紙は一方通行となり、15年という時が流れ、子どもたちは大人になっていた。その母が、今度は本当に帰ってくるという。姉妹は母をどう迎えるのか。ぜひあなたも、姉妹の気持ちで、母の気持ちで、ご覧になってください。


 では、伊勢崎市境総合文化センター小ホールでお会いしましょう。


(ダイレクト・メールの文章より、一部転載)