劇団員コラム

シーン169『与えるものは与えられる』 東 勝

 僕のコラムはいつも自己満足の偏った内容が多いのですが、今回はすごく真面目な話です。昨年中にとてもココロを揺さぶる良い本に巡り合いました。それは「私が一番受けたいココロの授業(比田井和孝著)」という本です。ご存知の方もいるかもしれませんが、ラジオのFM群馬でこの話が定期的に流れていたそうです。僕もこのラジオを車の運転中にたまたま耳にし、感動し、本屋さんで探し、購入しました。この本の中ではいい話がたくさんあるのですが、その中でも、一番感銘を受けたのが「与えるものは与えられる」という内容のお話です。これは、例えば、仕事ならお客さんに対して「わかってくれない」「買ってくれない」という考え方で行動してもマイナスの思考が働くだけでうまくいかない。逆に「お客さんのために○○してあげよう」「喜んでもらおう」という考え方をして行動すると、必ず自分にプラスのものが戻ってくるというものです。(似たお話で「鏡の法則」というのもあります。これもオススメ!)ともかくいい話がたくさんあります。「ライバル店を紹介したケーキ屋さん」「ケーキ一つで家が建つ」「奇跡のクラス」などなど、話を紹介したいけど、字数が半端なくなるので、断念します。

 この本や本の中で紹介される他の本を読むたびに、多くの人に読んでもらいたいという気持ちになります。感動し、涙がちょちょぎれます。特に若い人たち・子どもに伝えたい。正直モノがありふれていて不自由のない世の中。「なんとかしよう」としなくても「なんとかなってしまう」ことが多い。というか、子どもが傷つかないように、失敗しないように、周りの大人が「なんとかしてしまっている」気がしてなりません。だからこそ「○○してくれないからダメだった」ということを口にする子が多くなってきたと思うし、指示をしないと動けない子が増えてきたのだと思います。難しいですね~教育って…。学習以前に「人間力」を高めたいですね。もちろん僕自身も…。