子どもの「おかわり」のためにできること、全部やる。
私たちが目指しているのは、
特別な日の“ブランド米”ではありません。
毎日の食卓で、当たり前に「おかわり」と言いたくなるお米。
そのために、大事にしていることが三つあります。
① 子どもに出せる低農薬のお米であること
長野県はもともと病害虫が少なく、農薬を減らせる土地。
その利点を活かしながら、私たちはさらに工夫を重ね、
一般的な栽培より大きく農薬成分を減らした「減農薬」のお米を作っています。
日本の慣行栽培では農薬使用成分数が平均17.8成分ですが、
このお米は7成分。慣行比で61%削減し、自然にやさしい栽培を行っています。
ただ、暑い中の手作業除草や細かな管理は楽ではありません。
それでも続けるのは、
「自分の子どもだったら、どうする?」と何度考えても、
この方法を選びたいからです。
② ホタルが住む水で育てること
夏の夜、ほたるが飛ぶ天竜川の清らかな水を田んぼへ引き込みます。
ミネラルや微生物を含む自然の水は、稲にとってごちそう。
一方で、水温や水量の管理を少し怠るだけで
高温障害や品質低下につながる繊細さもあります。
だからこそ、毎日田んぼに通い、状態を見て、
稲と対話するように水を調整しています。
③ “生きている土”を守ること
美味しいお米は、土の力で決まります。
土の専門家に依頼して検査を行い、
田んぼごとに肥料の配合を変え、
余計なものを入れすぎず、足りないものだけを補う。
その積み重ねで、
甘みが強く、噛むほどに味が出るお米になってくれます。