研 究

 令和年度 研究主題

「情報社会を生きる言語生活者を育てる国語単元学習の創造」(年次)

ー情報を学習材化する過程において発揮される国語学習力ー

青国研におけるキーワード

国語単元学習

子供が言葉を使って追究したくなるような課題や目的を設定し、その追究のプロセスで積極的に言葉を使い、そして言葉の力を高めていく。子供とってそうした一連の活動の流れを大切にするのが、「単元」という考え方に立つ国語の学習です。「単元」は、常に子供の側から発想されます。子供たちが、国語の学習で追究する問題や目標を、子供たちの身近なところから「発掘」する面白さが、単元による学習にはあります。

学習コミュニケーション

国語の授業は、人(他者と自分自身)・もの(事柄)・言葉を対象にして、それらがさまざまに関わりながら学習が進んでいきます。学習を通して人・もの・言葉とコミュニケーションを図っていくことで、国語の授業が成立します。国語の学習というものを4つの対象と思考過程における4つのステージ(学習発見、学習構想、言語操作、言語生活)のかけ算で、学習者の学びを動的な姿としてとらえようとする考え方を「国語学習力」としています。

国語学習力

単元の学習過程のすべての場面で,様々な学習コミュニケーションが起こり,そのすべてにおいて国語学習力が発揮されます。国語学習力は、4つの力で構成されています。

 問題意識や課題を設定する「つかむ力(問題発見力)」

 学習計画を立て,学習全体を見通しながら計画を修正する「見通す力(学習構想力)」

 言語による情報を選択して集め,分類し,理解し,さらに情報をもとに再構成したり表現したりするなどの,言語を「操作する力(言語操作力)」

  学習場面で培ったこれらの力を生活の中で「活かす力(言語生活力)」


キッドウォッチング

教師は学習を計画するときにも子供を思い浮かべ、実際に学習が始まってからも、子供の取り組む様子に注視し、必要に応じて手助けをしたり励ましたりしながら、学習をサポートしていきます。その子の学習活動が充実していくことがその子の国語学習力を高めることにつながります。そのため、授業中は子供一人一人を丁寧に見続ける必要があるます。青国研では子供たちの学習をとらえるこうした教師の眼差しを「キッドウォッチング」と名付けています。

国語学室経営案

言葉の力は、「らせん的・反復的」に高まると言います。国語の学習で学んだ力は、他の教科や領域の学習、あるいは学校行事や学級活動など様々なところにつながっていきます。言葉の力が高まったり広がったりしていくために、国語の単元をどのように重ねていくか、あるいは各教科等の学習や学校生活とどのようにつなげていくか、効果的にカリキュラム・マネジメントするシートが「国語学室経営案」です。

国語単元学習の創造に向けた言語生活者を取り巻く状況モデル ver.2

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