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スペイン・セビリアを舞台にしたフランスの劇作家、ピエール=オギュスト・カロン・ド・ボーマルシェ(Pierre-Augustin Caron de Beaumarchais)の戯曲。今作は「セビリアの理髪師=フィガロ」が主人公で、三部作の第1作目。
三部作はまとめると:
『セビリアの理髪師(Le Barbier de Séville)』
『フィガロの結婚(Le Mariage de Figaro)』
『かげのない女(邦題)/罪ある母(直訳:La Mère coupable)』
ボーマルシェは劇作家としてだけでなく、非常に多才な人物。
多彩な経歴
時計職人:パリの時計職人の家に生まれ、12歳から父のもとで時計作りを学ぶ。21歳で精度の高い新型時計の歯車(ダブル・ヴィルギュール脱進機)を発明し、特許を取得。
音楽家・音楽教師:ルイ15世の王女たちにハープを教え、宮廷音楽家としても活動。
発明家・出版人:ヴォルテール全集を出版するため、ドイツのケールに印刷所を設立。
外交官・スパイ:アメリカ独立戦争では、フランス政府の代理人としてアメリカ側への秘密支援を調整。
商人・革命家:フランス革命の初期にも政治的活動に関与。
『セビリアの理髪師』の主人公フィガロは、理髪師でありながら情報屋や仲介者としても活躍。ボーマルシェ自身も劇作家だけでなく、発明家や外交官、スパイとして多才な人生を送っており、フィガロのキャラクターと重なる部分が多い。
1816年、ジョアキーノ・ロッシーニは24歳とまだ若く、作曲家としての評価を確立し始めたばかりの時期。彼は当時すでにいくつかの成功作を持っていたが、『セビリアの理髪師』は彼の代表作となる一つの挑戦でもあった。
わずか約3週間という非常に短い期間で作曲。通常オペラの作曲には数か月かかることもある中で、このスピードは驚異的。しかも、ただ急いで作っただけでなく、その音楽は非常に完成度が高く、技巧的で生き生きとしている。
いくつか理由があるが、有力なのは「競争」と「仕事のプレッシャー」。当時イタリアのオペラ界は激しい競争状態にあり、ロッシーニは成功を勝ち取るために迅速に作品を完成させる必要があった。また、劇場からの厳しい納期の要求もあった。
1816年にローマで初演された際、一部の批評家からは厳しい評価もあったが、すぐに大成功を収め、その後ヨーロッパ中で愛されるオペラに。現在もオペラの中で最も人気のある作品の一つ。
18世紀
スペインのセヴィリャ
フィガロ(バリトン)
セビリアの理髪師。機転が利き、世話好きな便利屋で、伯爵の恋を手助けする立役者。明るく社交的で、物語の中心人物。
アルマヴィーヴァ伯爵(テノール)
若くて恋多き貴族。ロジーナに一目惚れし、彼女の心を射止めようと奮闘する。変装も厭わない情熱的な青年。
ロジーナ(メゾ・ソプラノ)
裕福な未亡人の後見人バルトロのもとで暮らす美しく若い女性。お金持ちで才気あふれるが、自由な恋を望んでいる。
バルトロ(バス)
医学博士でロジーナの後見人。彼女の財産目当てに結婚しようと企む。権威的で保守的な性格。
ロジーナの音楽教師で、バルトロと結託し彼女の結婚を妨害する策略家。
ベルタ(ソプラノ)
バルトロ家に仕える年配の家政婦。おしゃべりでコミカルな役どころ。
フィオレッロ(バリトン)
アルマヴィーヴァ伯爵の従者。伯爵の手助け役として登場。
アンブロージョ(バス)
バルトロの従者。地味な存在だが、物語の雰囲気作りに貢献。
士官、法務官、公証人、警史たち、兵士たち、いろいろな楽器の楽師たち(合唱)
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オペラ・ブッファ(喜劇オペラ)