第1幕 

舞台は13世紀、フィレンツェの裕福な家・ブオナコルシ家。

大富豪ブオナコルシ家の主人が亡くなり、遺言が読み上げられると、財産は予想外の人物に譲られることに。親族たちは愕然とし、遺産を自分のものにしようと騒ぎ立てる。

機転の利く使用人ジャンニ・スキッキは、家族の欲深さや騒動に便乗して巧妙な作戦を思いつく。ブオナコルシ家の遺産を自分に有利に動かすため、亡き主人になりすまし、新たな遺言書を作成するのだ。

一方、ラウレッタは恋人リヌッリョとの結婚を望むが、遺産問題のために父との間に障害が立ちはだかる。ジャンニ・スキッキはラウレッタの「O mio babbino caro」の嘆きに押され、二人の愛を叶える手助けをする。

最終的に、ジャンニ・スキッキの策略で遺産は彼の手に渡り、家族は仕方なく納得。リヌッリョとラウレッタの二重唱で物語は華やかに幕を閉じる。