大会長挨拶
大会長挨拶
このたび、2024年度日本産業衛生学会九州地方会学会を2024年11月16日(土)に福岡歯科大学50周年記念講堂で開催する運びとなりました。今回は、主に歯科職種で組織する歯科保健部会が初めて担当することになりました。
人生100年時代を迎え、社会が多様化する中で、個々の健康課題も多様化しています。人生の3分の1を過ごす職場の環境の質向上は、全ての国民が健やかで心豊かに生活できる持続可能な社会の実現のために欠かせません。そのためには、学際的にも現場レベルでも多職種で連携を図り、その資源を活用することが重要であると考えます。
そこで今回のテーマを「多職種のさらなる連携から職場環境の質向上を〜Inclusion & Implementation〜」とし、産業衛生職種のさらなる連携強化で誰一人取り残さない健康づくりとより実効性をもつ取組による九州の産業保健活動のいっそうの発展に向け、確かな手応えが得られるような学会にしたいと思っております。
近年、労働安全衛生法の一部が改正され、使用する労働者の人数にかかわらず「有害な業務に係る歯科健康診断」の報告義務が生じ結果報告書もリニューアルされました。また、骨太方針に生涯を通じた歯科健診が盛り込まれたり、改正THP指針に口腔保健指導が明記されるなど、職域での歯科口腔保健の重要性が増しています。多職種連携による職域歯科口腔保健の取組の促進についても議論できればと思います。
2024年3月吉日
2024年度日本産業衛生学会九州地方会学会
大会長 谷口 奈央