このリプレイは、アースドーンのシナリオ集「ミスト・オブ・ビトレイアル」のキャンペーンです。
これからこのシナリオ集をプレイヤーで遊ぶ予定のある方は読まないようにしてください。
ハリス
ヒューマン盗賊・第3サークル・男性
ハリスは盗賊らしく、アウトローと呼べる性質を持ち合わせた人物です。
もちろん悪人ではありませんが、少なくとも“正直な”という言葉は彼には似合わないでしょう。
ときどき独り言をいいます。
プレイヤー:ナッキー
ティアラ
エルフ理論魔術師・第3サークル・女性
彼女は物静かで博識な女性というイメージがありますが、すこしせっかちで短気すぎるきらいがあり、そのため周りの人間に刺々しい人だと思われることもしばしばあります。
プレイヤー:リサ
フィリッポ
ドワーフ射手・第3サークル・男性
このドワーフの射手は、驚くほど無表情でぶっきらぼうな性格をしています。
他人の善意を理解することは出来ますが、彼がそれを素直に受け取ることは希で、無礼に振る舞ってしまうことがほとんどです。
プレイヤー:コニタン
ゲームマスター:チャッピー
リプレイ執筆:コニタン
プレイ日時:1998年8月1日(土曜日)15時~18時
GM:えー、前回の話を覚えていますか?“鮮血の森”に入って…
ティアラ:逆さ城を見た。
GM:そうそう…なんでやねん!いい加減『ウ●ナ』から抜けて来いって!“鮮血の森”の宮殿まで通されたところです。6本の大きな木があって、そこに織り込まれた樹上都市で、かつ大きな一つの建物となっています。ティアラのような普通のエルフは、棘エルフになった同族を蔑んでいますが、一方で女王アラシアには尊敬と敬服の念を持っています。
ティアラ:ふーん、全然知らんかった。
GM:さて、ここは宮廷内の応接室です。この部屋まで君たちを連れてきた番人の一人と共に椅子に座ってくつろいでいます。しばらくすると、召使いがワインを運んできて君たちの前に並べました。君たちの目の前に座っている男が言います。「改めて自己紹介させて貰おう、私は慈悲深き女王陛下に仕える番人のカローリンだ。」
ハリス:タカリスちゃうの?
フィリッポ:それはがっかりする。
GM/カローリン:「残念ながらタカリス殿は所用でまだここに来られない。だからこうして、私が君たちを迎えたという訳だよ。さあ、まずは友人達との出会いを記念して、乾杯といこうじゃないか。」
他の全員:(だるそうに)かんぱーい。
GM:宮廷内の壁や床は全部生きた植物でできています。それで、調度品はかなり立派なものを置いているようですね。ここまで来るまでに、宮廷内にいる多くの棘エルフに出会いましたが、彼らは決まってひそひそと何事か話していました。きっと君たちのことを噂しているのでしょう。
ハリス:バルカン人め。(笑)
GM:そのカローリンと名乗った男性は、エルフの中でも背が高い方で、長い黒髪をオールバックにしています。口ひげはきれいに切りそろえられており、その口元にはいつも笑みを浮かべている感じですね。で、君たちが宮廷内で出会ったどんなエルフよりも豪華そうな衣装を身にまとっています。彼は首からルーン文字の書かれたアミュレットをかけているんだけれど、その文字が“通行証”や森の入り口で出会ったエルフ達がつけていた印章とよく似ています。
フィリッポ:なー、棘エルフの棘って全身に生えとるんだったよな。それってフカフカの服着たらマジックテープみたいに引っ付いてしまわんかな。(←退屈そう)
GM:まあ、カローリンと他愛もない世間話をしばらく続けていると、突然彼が訊いてきた。「さて、それで君たちはどういう用件で仲間を訪ねてきたのだね?決して楽な道のりではなかっただろう。」
フィリッポ:「ハイアモンという魔法使いに頼まれて、ある品物を届けにきた。代わりに鮮血の蔦を貰うためにだ。」
GM/カローリン:「その話しをしに、タカリスに会いに来たというわけか。その品物を見せてくれるかね?」
ティアラ:「タカリス様ご本人にお渡しするように言われているのですよ。」と言いながら封印されている箱を見せる。
GM:その箱にカローリンが手をかけようとしたとき、丁度後ろの入り口からカローリンと同じような豪華な衣装をまとったエルフの男性が現れました。彼は銀髪で、それを後ろで束ねています。カローリンと同じようなアミュレットはつけていません。その人物が入ってきたのに気付いてか、カローリンはパッと入り口の方を見ましたが、急に口元の笑みが無くなって一瞬ぎょっとしたような表情になりました。けれどもすぐに気を取り直したみたいで、話し始めます。「友人達よ、紹介しよう。彼が君たちを招いた番人タカリスだ。」
ティアラ:その銀髪の男が?
GM:そう。タカリスはカローリンに対していい感情は持っていないみたいで、それは表情からすぐに読みとれました。タカリスはカローリンの言葉に眉をひそめていたんだけれど、すぐに君たちの方を向いて「ようこそ、客人方。私が慈悲深き女王陛下にお仕えする番人のタカリスだ。君たちがヘイブンの魔法使いからある品物を持ってきたことは知っている。それとサンギル─君たちの言う鮮血の蔦のことだ─を交換する約束だったね。品物を見せてくれないか。」
ティアラ:「はい、これです。」
GM:彼は箱を受け取り、椅子に座って開こうとしますが、手を止めてカローリンに言います。「これは私と彼らとの個人的な商談だ。すまないが席を外してくれないか。」そう言われると、カローリンは渋々ながら立ち上がって去っていきました。タカリスはカローリンを見ていたんだけれど、彼が完全に出ていってしまうと、呪文を唱えて箱を開けました。箱の中に入っている“永遠の花”を見てタカリスは喜びをあらわにします。「おお、すばらしい。あるべき場所に戻ってきたわけだ。」見ると、真っ黒だった花弁がいつの間にか深紅に染まっています。「さて、君たちはこれに対するお返しを期待しているだろうがね…」
ティアラ:まさか無いとか言うんじゃなかろうな?取ってこいとか言うなよ。こっちはわざわざ持ってきてやったのに。
GM/タカリス:「実は残念ながら、私はここ最近エルフ宮廷での仕事が忙しくてサンギルを手に入れることができていないのだ。」
ティアラ:商談にならんではないですか、それでは!
ハリス:またパシリか?それ、返してください。
1回や2回のパシリに耐えてきたプレイヤー達の不満がここで爆発。マスターが喋るより速く口々に文句をたれること数分。
GM/タカリス:「実にすまなく思っている。しかし私も女王に仕える者としてやらなければならないこともたくさんある。もちろん君たちがサンギルを手に入れるまでこの宮廷内で待つというのなら歓迎しよう。だが、少し時間がかかるかもしれない。」
ハリス:エルフ的な観念で?柿の木に実が生るまでとか。(笑)
GM/タカリス:「その顔つきからすると私の提案はあまりよくないみたいだね。しかしその他には…いや、しかし、もし君たちが私の取り組んでいる仕事を手伝ってくれるのならば…」
ティアラ:(笑)ハイアモンの仕事の手伝いでここまで来てるのではなかったっけ?
GM/タカリス:「もちろん私からの正式な依頼として報酬は用意させて貰う。仕事の内容だが、君たちは奴隷商人を許せるかね?」と神妙な顔つきになる。
フィリッポ:奴隷商人を許せるか?(キャラクターシートを見て)チェックしよ。
GM:何でチェックが必要やねん!
ハリス:ちょっと待って、奴隷商人ですか?誰を奴隷にするの?
ティアラ:それはもちろんここにいる我々でしょう。(笑)
GM:違うって!(笑)タカリスは首を振って「セラの奴隷商人だ。この鮮血の森の近くに、セラの奴隷商人、ヘギス・クルという男の一団が現れるという話だ。」
ティアラ:セラって何?
※“セラ”というのはアースドーンの世界にある帝国です。
元々は異次元からのホラーの来襲を予知した魔法使いの集まりだったのですが、次第に強大な力を持つ国家になり、他の国を次々と占領していきました。
それから数百年の後、ホラーの脅威が去った後、セラ帝国は再び他の国の領有権を主張しましたが、スロール王国は独立をかけて戦い、帝国に勝利しました。
しかし今もセラ帝国の奴隷商人がやってきて、人々を奴隷として連れて帰ることがあります。
ハリス:(説明すること数分)セラっていうのはね…銀河帝国。(笑)
ティアラ:ふうん、それでどうやって戦争に勝てたの?
ハリス:そりゃ、宇宙船のパワードライブに友軍のウィンドリングが突っ込んで、スターデストロイヤーを墜としたんだろ。
GM:嘘言うな!(笑)それで、セラは今でも南の“スカイポイント”という場所で攻撃のチャンスをうかがっています。タカリスは言葉を続けます。「そのセラの奴隷商人の一団が、この森の南で奴隷狩りを行っている。」
ティアラ:アブダクられてる。
GM/タカリス:「つまり、君たちにその奴隷商人の様子を確かめてきて欲しいというわけだ。そしてもし、我々の同族も奴隷として捕らえられているのなら、解放して欲しい。」
ティアラ:ドワーフなら見逃してもいい?
フィリッポ:さよーならー。(←アブダクられたらしい)
ティアラ:さよーならー、次からは戦士ね!(←嬉しそう)
GM/タカリス:「その奴隷商人の一団を調査して、色々な情報を手に入れてきて欲しい。その規模、連中が根城にしている場所などだ。」
ハリス:「それにしてもなぜ配下の誰かを調査に向かわせなかったんだ?」
GM/タカリス:「実は、我々血の番人はそれぞれ持ち場が決まっている。そして森の外側は先ほどの男、カローリンの持ち場なのだ。」
ハリス:いやーん、分かりやすそうな展開。
フィリッポ:「もしかするとセラと通じているのかもな。」
GM:彼はそれを聞いても表情を変えませんでした。
ハリス:受けてもいいんじゃないの、相手はセラやし。
フィリッポ:カローリン暗殺で特別ボーナスが出んかな?
GM:出ん!それどころか追われるわ!(笑)
一行は食料などを受け取り、(貰った食べ物にも文句を言っていたが)いよいよ偵察に出かけることに。
GM:出発しますね。ここへ来たときのように、木々が左右に分かれて道ができます。エルフ宮殿に着いたのが昼前だから…“鮮血の森”の南端に着いたのは夕方頃になりました。君たちと一緒にやってきた道案内の棘エルフが言います。「君たちが見つける奴隷商人の一団は、ここから延びる道沿い一帯でよく見かけられている。どれくらいの人数かは分かっていないが気をつけたまえ。それから、戻ってくるときは必ず同じこの道をたどって戻ってきなさい。他の場所から侵入しようとすると危険な目に遭うだろう。君たちにパッションの加護があらんことを。」今は午後4時前くらい、道は南東に続いています。
ハリス:道に沿って進んでみるか。
GM:全員知覚チェックをしてください。
フィリッポ:10。
ハリス:7。
ティアラ:4。
GM:森沿いの道を南下していくこと3時間後、夕日が地平線に沈みかけてゆく頃、フィリッポはその一団を見つけました。南の方から何台もの馬車と人の集団がやってきます。
ハリス:全員で隠れて待とう。
GM:10分位すると馬車がかなり近付いて来ています。4頭だての馬車が3台、そのうちの2台には近隣の村などから連れてこられたであろう人々が、大勢捕らえられて乗せられています。男と女で分けられていて、男の方にはヒューマンとドワーフとオークが10人程度乗っています。女の方もよく似た感じですが中にはエルフの姿も見えます。近くに馬に乗った首領らしき男が一人と、護衛が15人以上。
ハリス:多いな。
GM:奴隷商人の一人、筋肉質の禿げた男が声を張り上げます。「急げ!番人は時間にうるさいんだ、今日中に村まで行くぞ!」
ティアラ:追いかけよう、着いて行く。
フィリッポ:“番人”ってカローリンのことかな?
GM:完全に日が暮れてしまって、辺りは真っ暗です。“鮮血の森”ではない、別の樹林に馬車の一団は入っていきます。
ハリス:様子を見て来よう、何かボーナスになるような呪文無いの?
ティアラ:『気配隠し』がある。ちょっとマトリクスの呪文を入れ替えて、ハリスにかける。
ハリス:呪文をかけて貰ったら様子を見に行く。
GM:10分くらい歩きました、森の道に轍の跡が続いています。
ハリス:もっと進んでみるけど。
GM:30分くらい歩きましたが、馬車はまだ先の方に行ってしまってるみたいです。
ハリス:見つけるまで歩き続けるよ。
GM:しばらく歩き続けました。辺りは完全に真っ暗で、星明かりくらいしか目印になるものはない状態だったんですが、突然ぱっと視界が明るくなったような気がしました。先の方にぼうっとですが、2人の人影が見えます。おそらく馬車の番をしている者でしょう。
ハリス:大きく迂回して行きたい。
GM:人影に気付かれないよう、大きく迂回してしばらく進んでいったところで、突然轍は消えてしまっています。
ティアラ:どこでもドアー!
ハリス:めんどうだな…引き返して2人の人影に近付いてみる。
GM:知覚ステップでチェックしてみてください。
ハリス:3…普通。
フィリッポ:普通か?
GM:特に変わった気配はないようです。これ以上近付くと気付かれてしまうかもしれません。
ハリス:2人はきついな…帰ろう。
GM:1時間以上してハリスが帰ってきましたよ。
フィリッポ:もう戻って来ないのかと思ったよ。
ティアラ:そうそう、アブダクられたのかと思った。
ハリス:「思ったより奥に入って行ったようだ、途中で轍が消えている。それから番の者が2人いる。よく分からない状況だ。」
フィリッポ:「轍が消えているっていうのはどういうことだ?」
ハリス:多分そこからUFOに…
ティアラ:何せ番人は時間にうるさいらしいから。(笑)
GM:宇宙?目的地は宇宙か?(←GMが乗るな)
ハリス:「番の者を二人とも締め上げてしまおう。」
GM:歩いていく?なら同じくらい時間がかかりますよ。行ってみると、やはりハリスがいったとおり轍が消えています。2人の番も相変わらず同じ場所でいるようですね。
ハリス:そういえばドワーフはインフラビジョン、エルフはノクトビジョンだったな。
フィリッポ:エルフの暗視はノクトビジョンじゃなくて、スターライトスコープ。
ハリス:ああそうか。「見てくれ、あれは人間か?」
GM:フィリッポが見ると、体温で彼らが生きていると分かります。ティアラが見ると、遠目からでも鮮血エルフだと分かります。さらに、彼らがつけている鎧は、君たちが“鮮血の森”にやってきたときに最初に出会った、カローリンの部下の巡邏隊がつけていたものと同じ印が入っています。
ティアラ:何だかめんどくさいニャ(←また…)
GM:さて、どうしますか?
ティアラ:いいんじゃない?出ていって彼らと話しても。出ていく。
ハリス:俺はやっぱり気付かれないよう裏側にまわっておく。
GM:一応、“忍び足”のタレントの判定を。
ハリス:17。
フィリッポ:そこら辺の茂みに隠れておく。それから狙いを定めておく。ついでに“魔法の照準”のタレントでマークを付けておこう。
ハリス:それってばれんの?
フィリッポ:自分にしか見えないから…7は成功してます?
GM:残念ながら失敗。
フィリッポ:なぜつかない!?おかしいのじゃよー!
ティアラ:もしかしてわしにも見えない?(笑)
フィリッポ:『心の目で見るのだ』し、師匠~!(笑)
GM:知らんわ、誰な!(笑)ティアラは出て行くんですね?茂みからパッと出ていくと、「誰だっ!」っと槍を構えられますよ。「お前一人か?カローリン様の印章を見せろ。」
ティアラ:見せます。
GM:確認すると、「通っていいぞ。」と言われました。
ティアラ:ここ通っていいの!?どうしよう、私一人で行くのも何だか恐いし。すぐ戻ってこようかな。
ハリス:「仲間呼びに行って来ようかな~!」って大声で…(笑)
ティアラ:仕方がないからゆっくり歩いて行いていくけど。
GM:他の者はどうします?ティアラは奥の道に消えていきましたが。
ハリス:仕方ない、その場を離れてティアラの行った方へ忍び足で進む。
GM:“忍び足”のタレントで判定してください。
ハリス:17。
GM:2人にはばれませんでした。
ハリス:ティアラを探すけど、会えますか?
GM:すぐに会えましたよ。そんなに進んでない所で見つけました。
ハリス:会ったら、「ここにいてくれ。」と告げてフィリッポの所まで帰る。
GM:帰ってきました。フィリッポは草むらの中に隠れています。
ハリス:こっちに来いって言う。数百メートル遠回りしてもいいから、気付かれないようにティアラの所まで戻る。
GM:それじゃ判定はいらない。遠回りしてティアラがいたであろう場所まで戻ってみると、轍も無いしティアラもいない。
ハリス:やられた。
フィリッポ:アブダクられた。
ハリス:小声で言うよ、「ティアラ、ティアラ?」って。
ティアラ:モルダー!(笑)
GM:知覚ステップで判定してください。
ハリス:3。
GM:どうも、さっきティアラと会った場所では無いような気がします。
ハリス:もしかして奴等の真後ろの道を進まな行けんのかな?
ティアラ:道を戻ってみるよ。さっきの草むらにフィリッポがいないか見てみるけど、いないよなぁ。その場でイゴイゴしよるけど。
GM:見張りに不振そうな目で見られますよ。
ハリス:これっていわゆる待ち合わせ行き違いってやつでは?いらん手間に時間をとられているような気がする。引き返すぞ。
GM:“忍び足”判定してください。フィリッポは敏捷で。
フィリッポ:2。(笑)
GM:二人とも見つかってしまいました。「誰だ!?」と見張りが言いますが?
ティアラ:「遅かったじゃない、フィリッポ!」
フィリッポ:「こんな所にいたのか。」
GM:そのやりとりを見張りはいぶかしげに見ていたんだけれど、「なんだ、仲間がいたのか。」と言います。
ティアラ:「ここで待っていたんだけれど、遅くて。」
ハリス:「行こう。」
GM:進んでいくとハリスは分かりますが、やはり見張りの近くを通って行かないと奥の道にはたどり着けないようになっているようです。やがて、濃い霧がうっすらと…
他の全員:濃い霧が?うっすらと?
GM:ごめん、変なこと言ったな。(←毎度のことだ)うっすらと霧が出てきたかと思うと、濃くなってきます。風が突然に止まって霧はますます濃さを増し、隣にいる仲間の顔も見づらくなってきました。
ハリス:みんなで手をつないでいこう…輪になっちゃだめだ!
ティアラ:フィリッポと手をつないじゃダメ!(笑)
ハリス:輪になってその辺を行ったり来たり。(笑)
GM:恐いからやめろ。(笑)轍はまだまだ続いているようです。ふとおかしいことに気がつくんだけれど、この霧は湿り気を感じないぞ。
フィリッポ:「これは霧じゃないぞ?」
GM:そう言った瞬間、霧特有の冷たい湿り気が戻ってきました。
ハリス:なんじゃそら?危ういこと言ったらその通りになるかな?「こんな所にお菓子はないよな。」とか言ったら出てくるとか。(笑)
GM:突然風が吹いたかと思うと、霧がどんどん晴れていきます。君たちの目の前に、開けた場所があり、真夜中の星の光に照らされた不気味な建物の影が見えました。“知識”スキルのチェックでどうぞ。
ティアラ:“バーセイブの歴史”で32。
GM:32!?それは詳しく調べたことがあるんでしょう。ケーアの中には、地上にある建物形状のものがあるそうです。今君たちが見ているのものは塔のようなかたちになっていますが、長い年月のせいでしょうか、横の部分が崩れ掛かっています。その瓦礫に隠れるようにして、藁葺き屋根の小屋が何軒かあります。村というより集落と言う方が正しいでしょう。見てみると、建物の近くにさっきの奴隷商人の馬車が止めてあるのに気付きました。しかし、連中の方が君たちを先に見つけたようで、馬に乗ったヒューマンの奴隷商人の一団が君たちに向かって駆けてきます。
フィリッポ:ええっ!?
GM:何もできないまま君たちは包囲されてしまいました。
ハリス:かっこ悪う~。
GM:悠々と首領らしき男が進み出てきて言います。タカリスがヘギス・クルと呼んでいた男でしょう。「さて、迷い込んできた旅人というのは君たちのことか?分かっているだろうが、この人数を相手になどできんだろう。武器を捨てて降伏しろ。」
ティアラ:「ここはあなた方の領地で?」
GM/ヘギス:ニヤッとして、「領地ではないが、活動の場だよ。」
ティアラ:通行証の棒は持っていても意味がないかな?
GM/ヘギス:「そんなものは役にたたんぞ侵入者。もうお前たちが我々の仲間ではないことは分かっているのだ。」
ティアラ:大人しく捕まるしかないんじゃないの?
ハリス:仕方ない、捕まえる。
GM:あれー、捕まった?…って立場が逆だろ!(←大喜び)
ティアラ:言葉の暴力なのじゃよ!(笑)
ハリス:違う、間違えた。武器を捨てて捕まる。
一行は古いケーアの内部、2階の一室に閉じこめられる。取り上げられた荷物もなぜか一緒に部屋の中に放り込まれていた。
GM:扉の向こうに見張りが立っています。窓はないけれど、壁に小さな亀裂が入っていて、外の様子を見ることができます。ちょうど、奴隷商人が奴隷達をこのケーアの中に連れて来ようとしているところらしいです。
ハリス:セラの迎えが来たら面倒だ、何とかしよう。“念動鍵開け”のタレントを試してみます。12。
GM:青い鍵開け道具が出現してしばらく鍵穴をいじりますが、突然ポキリと折れてしまいました。
ハリス:うわあ、ごめん。
ティアラ:失敗してんじゃねーよ、ボケ。(←最悪)
GM:確かに鍵が開いた音はしたんですが、扉は開きません。
ハリス:もう一度やってみましょうか?13。
GM:ご苦労さん、失敗です。小窓から見張りが顔を見せて、「無駄なことはやめな。」と言われました。
あれこれ手を尽くしたが脱出することはできず、時間だけが過ぎていった。
GM:明け方前頃です。君たちが騒々しい音で目を覚ますと、奴隷商人の一団が空になった馬車を引き連れて村を出て行くところが見えました。
ハリス:ああ、ひょっとしてこれで扉が開くの?イベント待ちかよー!もう一度鍵開けに挑戦してみるぞ。
GM:鍵は開いていて、見張りもいなくなっています。
ハリス:なになに?俺らどこに来たの?
ティアラ:みんなアブダクられて、うちらだけしか残ってないとか。
フィリッポ:マジ?それは泣けるなー(笑)
ハリス:分からんなぁ、身支度して出て行くけど。
GM:この部屋はケーアの中でも鍛冶場だったらしいけど、部屋を出て左の方を見てみると、壁が崩れていてそこから下の村が見えます。右の方を見てみると、部屋があるんですが、そこには白骨化した死体が10くらい転がっていました。どうも昔何かがあった場所のようです。
ハリス:螺旋階段を下りていって下に行ってみよう。
GM:1階は崩れてみる影もないようです。部屋どころか廊下さえはっきりしない。
ハリス:外に向かって行きましょう。村人はどうしてるの?
GM:何と普通に生活していますよ。占領地だからかもしれないけど、あまり元気な人はいません。
ハリス:誰かに話しかけてみよう。「お前達こんな所で何をやっているんだ?」
GM:初老の男性が答える。「私たちは長い間ここにすんでいる。」
ハリス:「お前らあのケーアから出てきたのか?」
GM:「ああ、あそこは我々アカレムの村人が暮らしていたケーアだ。」
ハリス:「じゃあ、どうしてあの連中はあの場所にいるんだ?」
GM:彼はぽつりぽつりと話す。「それは、連中があの場所に餌を運んでくるためだ、我々の支配者のな。」
ハリス:やばい!ここホラーにやられてるやん。話半ばで「なるほどな。」っていう顔をする。「もう一度ケーアに登ってみよう。」と提案する。
GM:村人が聞く。「何と申されたか?あそこへ入るのかね?」
ハリス:「ああ、そうだ。」
ティアラ:何度も言わせるな。(怒)
GM/村人:「行くがいい、だれもこの運命からは逃れられん。餌が私たちか、よそから入ってきた君たちかという違いだけだ。」
一行は再びケーアの中に。1階は崩れて見る場所が無いので、探索は2階から始まる。
GM:この部屋は壁一面に黒焦げた後があって、焦げた破片が散乱しています。“知覚”ステップで判定をどうぞ。
ティアラ:11。
GM:それで分かりますが、この部屋が2階では一番損傷が激しいでしょう。
ハリス:この部屋の奥の部屋の扉を開ける。
GM:開かない、鍵がかかっています。
ティアラ:開けてみる?
ハリス:その前に“鍵感知”で罠を発見しておく。疲労1点かぁ…2。
GM:それでは何とも言えません。
ハリス:それじゃ、“念動鍵開け”で開けてみる。達成値25。
GM:それはすごいな、鍵は外れました。部屋の真ん中に像がある、両手を広げた若い女性の像です。おそらくガーレンというパッションの偶像でしょう。
ティアラ:何それ?
GM:暖炉と癒しを司るパッションです。像の周りにはひからびた花が飾っています。
※パッションとはこの世界の神様のようなもの。それぞれ司っているものがあり、神様と言うよりももっと概念的な存在です。また、偶像がパッションの真の姿だとは限りません。
ティアラ:他には何か無い?
GM:特に目を引くものはありません。
ハリス:部屋を出る、次は3階の部屋。
GM:君たちが入れられていた部屋と同じような部屋と、椅子や机が散乱している部屋があります。
ハリス:廊下の奥の扉の前まで行って開ける。
GM:腐ったような臭いがします。昔、厨房だった場所らしいです。さっきの椅子と机が散乱していた部屋はきっと食堂でしょう。
ハリス:何もなさそうだな、上に行こう。
GM:4階は屋根裏部屋と言った方がいいような狭いフロアでした。この部屋の扉にも鍵がかかっています。
ハリス:先に“鍵感知”で罠を見つけますね、達成値3。続けて“念動鍵開け”5。
GM:開きません。
ハリス:もう一度やっていい?達成値8。
GM:開きました、このケーアで唯一の窓がこの部屋にはついていて、そこから日の光が入ってきています。見てみると、この部屋には武器や壊れた鎧などがたくさん置いてありました。その中に骨などが散らばっているのも見えます。差し込んでいる日光のせいで気付かなかったんだけれど、部屋の隅にぼうっと人影のようなものが見えます。
ハリス:「人だ!?」と驚く。
GM:その“人”はうっすらと光を放ち、存在感も希薄な感じだ。
ハリス:幽霊だー!
ティアラ:初めて見たのじゃよー!
GM:その幽霊─女性ですが─彼女は君たちの方に気がつくと、嬉しそうな顔をして誘うように踊り出す。
フィリッポ:踊り出す!?
GM:そう。君はこの話を聞いたことがあるんですが、スペクトラル・ダンサーという幽霊らしいです。ホラーにゴーストにされた人で、生前魅力的だった者がなります。ティアラはこの幽霊と出会った吟遊詩人の記述を昔読んだことがあって、そこにはこう書かれていました。『まず出会ったら一目散に逃げろ、だがもしスペクトラル・ダンサーに見つかって彼女が踊りだしてしまったら、諦めてそれに合わせて踊れ。もし満足させることができれば、喜んで去ってくれるだろう…君の体力が続くのなら。』ルール的に言うと、1ラウンドごとに魅力チェックをして貰って…
他の全員:……(キャラクターシートをのぞき込んで沈黙)
GM:(笑)それで、スペクトラル・ダンサーの社交防御値を大きく上回ることができれば、成功です。失敗しても1ラウンドごとに魅力ステップが1ずつ上がっていきます。ただし、踊ったラウンド数と同じステップのダメージを毎ラウンド受けます。
ハリス:よーし、踊るぞぉ。(笑)
ティアラ:よかった、この日のために買っておいた“舞踏会用ローブ”が役に立つ日が来た。(笑)
GM:買っとるん?
ティアラ:うそうそ、みんなが私のためにお金を出してくれんかったから、泣く泣く諦めた。やっぱりあのときに買うべきだった。(←悔しそう)
GM:ああ、言い忘れたけど挑戦できるのは一人づつです。
しばらく『誰が踊るか』と言う問題についてもめたが、(何しろ全員“魅力”が低いものだから)結局“魅力”の一番高いティアラが挑戦することに。
ティアラ:酷い、捨て駒ね。イゴイゴする。
ハリス:それはもう踊りに入っているとみなすぞ。
GM:はい、第1ラウンド。ティアラが踊り始めます、魅力ステップでどうぞ。
ティアラ:4。
GM:おめでとう、1ステップのダメージをあげよう。1点受けといて。君は彼女に会わせて踊っているんですが、まるで夢の中にいるように、うずくまって頭を抱えている女の子が見えました。第2ラウンド。
ティアラ:1。
GM:うわー。(笑)さらに1点のダメージ。君はまるで水の中を泳ぐようにゆっくりにしか進めないんだけれど、その女の子に近付いていきます。第3ラウンド。
ティアラ:10。
GM:足りませんねぇ、3点のダメージ。
ハリス:俺もうウォーミングアップ始めよう。(笑)
フィリッポ:残った二人が先に進むという方法もある。
ティアラ:またあのジェフスラの時のような…!(怒)
GM:君は小さな女の子の前にたどり着きました。そしてその子に声をかけようとします。第4ラウンド。
ティアラ:5。
GM:失敗。4点のダメージ。少女は顔を上げて何事か君に伝えようと口をぱくぱくさせるけど、声になりません。女の子が立ち上がると、若い女性の姿になっていました。第5ラウンド。
ティアラ:うわっ3。
GM:だめ、ダメージ3点。周りから見ると、踊りはどんどん激しくなるよ。第6ラウンド。
ティアラ:10。
GM:ダメージ2点。若い女性が手をさしのべてきます。君がその手を取ると、彼女の記憶が流れこんできました。ケーアの中、仲間の戦士らしき男が武器を持って君と一緒に行こうとする。君はさっきの若い女性で、同じく武装した戦士らしい。第7ラウンド。
ティアラ:15。
GM:まだまだですね、ダメージ10点。その男性が君の方に振り向こうとした瞬間、横から霧のようなものが現れて、その仲間の男が殺されてしまいました。その霧は人の形をとって、骸骨のように空洞となった眼の奥からは赤い光を放っています。第8ラウンド。
ティアラ:20。
GM:惜しい!ダメージは3点。君はその霧の怪物と戦っています、しかし最後にはそいつの手にかかって殺されてしまいました。第9ラウンド。
ティアラ:5。
GM:ダメージ6点。第10ラウンド。
ティアラ:うわー!あと1点で気絶や。最後…達成値21。
GM:君は霧の怪物によって殺されましたが、しばらくして霧の怪物はその亡骸に呪いをかけるような仕草をしたかと思うと、その体からうっすらと幽霊のような姿がにじみ出てきました。急に現実に戻ります。
ティアラ:踊ってたんや、ショック。しかもなんだか痛いし。
GM:幽霊はすごい形相で踊っていたんですけれど、次第に動作をゆるめて、表情もおだやかで美しいヒューマン女性の顔になります。彼女は言います「ありがとうございます。あなた方はホラーによって悲しみの淵に追いやられた私の心を癒してくれました。私はかつて、このアカレムのケーアに住む戦士の一人でした。“大災厄”が終わる100年も昔のことです、初めて奴はこのケーアにやってきました。我々はどうすることもできず虐殺を許すことになったのですが、われわれの決死の反撃で重症を負わせることに成功しました。奴はしばらくアカレムを離れ、安全な場所で傷を癒していたようですが、再び戻ってきたときにはこのケーアは奴のものとなったのです。」
ハリス:「奴隷商人が奴隷を連れてきているのは?」
GM/幽霊:「ミストに対する餌でしょう。奴は餌がある限り力を失うことはないのです。最近になって外の悪しき者と手を組み、餌を手に入れることができるようになったようです。助けていただいた感謝のしるしに、ミストを倒す術をお教えしましょう。」
ハリス:何?+8ソードとか?(笑)
ティアラ:奪い合いになる。
GM/幽霊:「ミストは地下墓地の奥に潜んでいます。戦いで奴を討ちまかしても完全に消し去ることはできません、おそらく何らかの残骸が残るはずですから、それを持って私の祖母の愛した神殿へ行き、捧げてください。その後、鍛冶場の炉に火をつけて村の名、アカレムと呼んでください。そうすれば村はホラーの呪縛から逃れられるでしょう。」
ティアラ:「承知しました。」
GM:彼女は嬉しそうな顔をして、「あなた方にパッションの導きがありますように。」と言って消えていった。
ハリス:地下墓地への入り口はどこにあったんだろう。
GM:螺旋階段の側にアーチ状の門がありました、それでしょう。
ハリス:それじゃまず、休んで回復してから行こう。
GM:門をくぐって中に入っていくと、そこは確かに地下墓地でした。薄暗い通路が奥まで続いていて、その横には壁をくり貫いて作ったような棚がある。そこに棺桶、ミイラ、白骨などがわんさか置かれています。中央まで行ったら、東西南北を示すオベリスクがありました。そこには文字が掘ってあって、こう書かれていました。『アカレムのケーアは暖炉と癒しのパッション、ガーレンの祝福を受けている。彼女の力が我らを護らんことを。』署名があって、『アカレム初代の長、ケドル・アリ』とあります。
ティアラ:こっちの部屋に入ってみましょう。
あちこちの部屋を探索し、腐った穀物やら、古いワインやらを見つけながら進む。
GM:この部屋には壁画があって、火を吹く怪物に住民が襲われている絵です。なんだか新しい絵のようですね。
ハリス:ダガーで傷つけてみる。
調査の結果、この壁の奥に隠し扉を発見する。
ハリス:こんなの普通は絶対見つからんよなあ。
GM:この通路はまだ新しいもののようですね、いかにも後から付け足したような。そしてそこには骨の山が山積みです。
他の全員:骨の山が?山積み?
GM:…人骨が山積みになっています。さらに、壁にはカローリンの部下が付けていた印章と同じルーン文字が書かれていました。
ティアラ:ミストはどこかな…“アストラル感知”で探してみようか。
GM:判定は成功?だったら骨の山の中にどす黒いものが渦巻いて見える。
ハリス:下がろう。
ティアラ:フィリッポに“射抜きの目”の呪文をかける。スレッド編成は25、めちゃ編めた。呪文行使は25、めちゃかかった。(笑)効果は4分。
ハリス:「出てきやがれホラーめ。」
GM/ミスト:「忌々しい魔法使いめ…」
ハリス:こいつ喋ったぞ!(笑)
GM:そんな、酷い。(笑)霧のような姿が現れます。ティアラは踊っている最中に見たのと同じ奴ですね。それは言葉を続けます。「お前らなどはおとなしくわしの餌食になっていればよかったものを、賢しげな。」イニシアティブ判定にいきます。
ティアラ:7。
ハリス:“宙の舞い”のタレントを使って…28!
フィリッポ:やっと戦闘が始まったか…(←半寝だった)1。
GM:ミストは7でティアラと同時、行動はハリスから。
ハリス:物理防御値聞いてもいいだろ?
GM:言おうか?15です。呪文防御値は7。
ハリス:15ってか!?“不意打ち”で普通の命中。ダメージは25点!
GM:まあまあかな?
ティアラ:“致命的呪文の護符”を発動して“念刃”16。
GM:クリティカルしました、ダメージください。
ティアラ:17点。
GM:ぶぶーっ!痛い!転倒はしませんが負傷を貰いました。ミストは呪文を使います、ハリスに18で“氷の矢”が襲いかかりました。ダメージは9点。
ハリス:負傷しました、転倒は…しません。
フィリッポ:“魔法の照準”のタレントを使います。カルマを使って…19。
GM:成功です、目印がつきました。第2ラウンド、こちらのイニシアティブは7。
ティアラ:8。
ハリス:7。
フィリッポ:6。
ティアラ:“念刃”なのじゃよ、カルマも使うのじゃよ!
GM:“カルマ汚し”でカルマを無効にします。15。
ティアラ:カルマは無効になった。でも16。ダメージは6点。
ハリス:攻撃します…はずれ!15以上なんかそんなに出るか!
GM:ハリスに2回攻撃だ、1回目は9ではずれ、2回目は11で普通に命中。ダメージは11点。低い~。
フィリッポ:えーとね“狙撃の目”の護符を発動して+2ステップだろ、それから“致命的打撃の護符”を発動して+6ステップだろ、“射抜きの目”の効果で+3ステップ、“魔法の照準”の効果で+3ステップ。かつ“燃える矢”のタレントでダメージを上げて、24ステップで“狙撃”(笑)行きますよ~…あっ、低い!13とかいうのは…
GM:うぉぉ、はずしたあ!(笑)
フィリッポ:あの、“狙撃”なんで当たるまでカルマ使いますけど。ダイス振り足しで17。普通に命中?ならダメージにはカルマを入れて…
GM:それは“カルマ汚し”で無効にしておきます。
フィリッポ:振りますよ~25点。
GM:まだ生きてるけど結構死にそう。次のラウンド、イニシアティブこちらは11。
フィリッポとティアラ:8。
ハリス:“宙の舞い”を使って19。俺から?攻撃するけど…はずれ!
GM:ミストは骨の山に隠れるようにして“氷の矢”を撃ちますよ。ティアラに24。ダメージは21点。
ティアラ:負傷貰って転倒した。起き上がって行動終わり。
フィリッポ:“狙撃の目”の護符発動で射撃。カルマも使っておく。
GM:それは“カルマ汚し”で…失敗。
フィリッポ:カルマダイス足して、27。
GM:ピッタリクリティカルだ!
フィリッポ:せっかくやから“燃える矢”でダメージを上げておこう。10点。
GM:はい、炎の矢がミストの眉間の辺りに突き刺さると、彼はすさまじい悲鳴を上げて黒い穴の中に吸い込まれていきます。完全に姿を消すと、その場に握り拳大の水晶球が転がっていました。
ハリス:布でくるんで持ち去るよ。炉に火をつけてくれ、“発火”の呪文が使えるぞ。
ティアラ:カチカチ。(←呪文行使の際の鍵行動)
GM:水晶球のなかには、アカレムのケーア周辺の森の景色が見えます。
ハリス:神殿に行ってガーレンの像の前に水晶球を捧げる、それから言われたとおり『アカレム』と叫んでみるけど。
GM:その言葉が神殿中に共鳴するように響いて大きくなっていきます。
ハリス:恥ずかしいニャ。(笑)
フィリッポ:「これ、自分の声?」とかって思うんだろうな。(笑)
GM:水晶玉が光が漏れはじめ、どんどん光が強くなります。眩しくて目が開けられなくなったとき、一瞬の沈黙が訪れて、それからケーアが揺れ始めました。古い壁があちこちで崩れはじめ、下の村が見えるんですけれど、村人がめちゃ嬉しそうな顔をしてケーアに走ってきていますよ。
フィリッポ:恐ーっ!めちゃくちゃ恐い!(笑)
ハリス:寄るなー!(笑)
GM:村人は螺旋階段を一歩一歩登っていく度にどんどん歳をとっていく。そうして君たちの目の前を通り過ぎてどんどん上へ上へ登ってゆく。
ハリス:ひょっとして天国?
ティアラ:ハリス登っちゃダメ!(笑)
ハリス:わしも行かなければ、さよーならー…って俺そんな年寄りだったのか?(笑)
GM:村人は上まで上り詰めると、老人の姿のまま塵のように消えて無くなります。下の方にいる者はそれを見てうれしさのあまり涙を流していました。「ああ、これでついに解放される。」という声も聞こえてきます。最後の一人、中年の女性が君たちの目の前まで来て立ち止まって言う。「アカレムの村人達はあなたたちの勇気に感謝しています。ついにあのホラー、ミストから解放されることとなりました。村を代表である私がお礼を申し上げます。我々がミストによって、不自然な生を与えられ地上に縛りつけられていたのです。しかしそれも今日で終わり、喜びをもって死んでいくことができます。最後に一つだけお願いがあります、バーセイブの人々に、このアカレムのことをどうか語り継いでください。」彼女は一歩踏み出しましたが、急に振り返って言います。「それから、亡霊にされた私の姉のシーナを助けてくれてありがとう。」
ハリス:教えてくれ!俺の妹は一体どこに!?(笑)
フィリッポ:知らんっちゅーに!(笑)
GM:彼女が塵になって消えて、ふと現実に戻されるんだけれど、ケーアはまだ揺れていますよ。
全員:走る走る!
GM:ここでルール通り敏捷度ステップで判定してみよう!(笑)
ハリス:7。
ティアラ:11ナリよ。
フィリッポ:…3。
GM:二人は何とか足場を確保しながら移動できました。フィリッポは…ケーアから落下して一番先に下に着く。(笑)12点ダメージあげる。
ハリス:ぐしゃって落ちた。フィリッポちょっと笑ってる?(笑)
ティアラ:フィリッポ、足の方向が変。(笑)
フィリッポ:負傷を受けた。転倒チェック?(笑)
GM:これ以上どう転べと?(笑)君たちは崩れてゆくケーアを見ながら、その場を去りました。君たちは行きと同じ森の道をたどって神殿に帰ります。